【ドルーアン研修ばなし】シャブリをたどる

フジイの日々
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オンラインWassy’sのフジイです。

 

「シャブリ」。
ワインの中では、かなりの人が一度は飲んだことがあるか
聞いたことがある、と言っていいくらいの知名度だと思いますが、
今回の研修きっかけで驚いたことの一つ。

 

今のシャブリ人気の礎を築いたのは、
なんとジョセフ・ドルーアンの先代社長ロベール・ドルーアン氏だったそうです。

 

シャブリでは、昔からワインが作られていて、
シトー派の修道院によって発展したぶどう畑は
4万ヘクタールほどもあったそうです。
ちょっと想像できないですが……、
ちなみに、東京ドームは約4.7ヘクタールとのこと。

 

そこで作られるワインは、主にパリで日常的に消費されていましたが、
フィロキセラやベト病、戦争などの影響で荒廃した畑は、
1950年頃には、550ヘクタールほどまでに減ってしまっていたそうです。

 

歴史に詳しくて、シャブリの土地のポテンシャルを確信していた
ロベールさんは、自ら操縦する(!)飛行機で空から眺めたり、
昔をよく知る人に土地の所有者を1人ずつ聞いて回ったり、
古い地図を見ながら調査を始め、
少しずつ畑を買い求め開墾していったそうです。

 

そして、旅行が好きなロベールさんは、
できあがったワインを旅先で紹介し、
「シャブリ」の名前が広まったんだそうです。

 

今のシャブリ人気のきっかけとして
ドルーアンが関係していたということにも驚いたのですが、
ロベールさんが自分の確信を元に重ねた努力に驚きました。
調査開始から、畑を購入するまで8年ほど。

 

そう言えば、いち早くアメリカ・オレゴンの地に可能性を見出して
ワイナリーを開いたブルゴーニュ生産者の先駆者でもあるロベールさん。

 

「先見の明がある」というとひと言で終わっちゃうんですけど、
確信を下支えする経験と知識と努力。
きっとロベールさんにとっては「努力」ではないのかもしれませんね。

 

残念ながら、今回の研修でロベールさんにお会いすることはできませんでしたが、
自然に「また会いたい」と思ってしまうほど、魅力的な方なのだそうです。
いつかお会いしてみたいなぁ…と願っています。

 

ちなみに、シャブリの人気もあいまって多くのワイナリーが進出し、
現在のぶどう畑は、5,400ヘクタールほどあるそうですが、
シャブリの特徴であるキンメリジャン土壌の畑は1,500ヘクタールほどしか
ないんだとか……。

 

ドルーアンの畑は、ロベールさんが選びに選んだ38ヘクタール。
磯の香りや塩味を感じられる、今の季節にピッタリの「シャブリ」。

 

■メゾン ジョゼフ ドルーアン ヴォードン シャブリ レゼルヴ ド ヴォードン[2015](750ml)白

2015年はとても暑く、酸を活かすために収穫を少し早めたのだそうです。
はつらつとした酸とミネラルとともに感じられる、ふっくらとした果実味。
しかも、畑はプルミエ・クリュの中でも評価の高い
モン・ド・ミリュ、モンテ・ド・トネールの少し上にあり、
日当たり良好なとても良い畑だそう。
ぜひ、味わっていただきたい1本です。

 

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