ニュージーランドの状況

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こんにちは。
ニュージーランドワインとカリフォルニアワインの専門店、
オンラインWassy’sのサトウです。
マウントフォードのアシスタントワインメーカーであり、
また自身のオリジナルワインを生産している日本人醸造家 小山竜宇さんから、
ニュージーランドや自身の状況について下記のメールをいただきましたので、
皆様、ご覧ください。
----------- メール内容は以下をご覧ください --------------------–
皆様。
ニュージーランドの小山です。
この度のクライストチャーチの地震に関して、沢山の方々からお見舞いメール頂き、ありがとうございました。
また状況を考慮して、メールは差し控えながらご心配頂いていた方々も沢山いらっしゃると思いますが、
本人、ワイナリーの人達、ワイナリーそのものも無事です。
前回の9月の地震の際は、自宅のあるRichmond地区でも停電、断水等ありましたが、
半日程で周囲のライフラインは復旧し、市中心部の混乱がどこか対岸の火事のような印象がありましたが、
今回は自宅もかなりの被害を受けました。
地震が発生した当時は、クライストチャーチから60キロ離れたワイパラのマウントフォードで働いており、
ちょうどフォークリフトを運転していて、トラックに最後の荷物を積むところでした。
突然目の前でトラックが左右に揺れだし、自分の運転しているフォークリフトも揺れだしたものの、
当初は“おかしいな、そんな重い荷物は運んでいないのにな”という程度のものでした。トラックの運転手も
僕がフォークリフトの操作をミスってトラック揺すっているものだと思っていたそうです。
そうこうするうちに畑のマネージャーのMissyが青い顔で走ってきて、“今そうとう揺れたけど、震源地が
またクライストチャーチの近くだったら大変だよ”と言って、オフィスに走って行きましたが、
地震発生直後は殆んど何の情報も得られず、“今のはきっと震度4だよ。いや5近くあるんじゃないかな?”と
いう程度の話でした。
しかし、何人かがクライストチャーチに居る家族や知人に携帯で連絡を取ろうとしたところ電話が
全くつながらず、次第に事態が深刻なものであることが分かってき、それぞれ車に飛び乗って
クライストチャーチに向かいました。
クライストチャーチ近郊に着くまではほとんど目立った被害もみられず、自宅付近もたいした被害は無いのでは
と淡い希望を抱いておりましたが、自宅のあるRichmond地区に近づくにつれ、その希望は無残に打ち砕かれました。
クライストチャーチに近づくにつれ、道路がひび割れ、液状化した泥水があちこちから噴き出しているのが
目につくようになり、自宅まであと2,3キロで着くというあたりでは、すでに辺り一面泥水におおわれ、
アスファルトは全く見えない状況でした。
迂回路を探して、暫く走りまわりましたが、どう考えても自宅まではたどり着けそうになかったので、
比較的乾いている路面を見つけて車を止め、靴を脱いではだしになり自宅まで歩いて帰りました。
あまりの惨状に、“なんてこった”という言葉しか、頭に浮かびませんでした。
漸く自宅までたどり着き、表の門から中を覗き込んで、またしばし呆然としてしまいました。
庭は20センチ程の厚さの泥に覆われ、溢れ出た泥水が玄関から居間まで侵入してきていました。
あわてて手で泥を掻いて溝を造り、なんとか水の侵入は防ぎましたが、自宅の中は、床は倒れた本棚から
散らばった本で埋まり、台所の床は割れたガラスで覆われていました。その日はそれでも少し家の中を片付け、
その夜は自宅で寝ましたが、電気、電話、上下水道全て止まっており、とても生活できる状態ではなかったので、
翌日取りあえずワイナリーに避難しました。
現在も上下水道、電気等復旧しておらず、夜は比較的被害の少なかった知人、友人の家で食事をさせてもらい、
家の様子を見るためにも一旦自宅に帰り、夜は自宅で眠り、朝はワイナリーに仕事に行くついでにシャワーを
浴びさせてもらうという生活です。
復旧のめどが全く立たないことと、収穫まであと一カ月以上あること、そして今は避難先のある人は出来るだけ
クライストチャーチを離れて、政府・公共機関への負担を減らし、政府・公共機関が人命救助や復興に出来るだけ
エネルギーを注げるようにした方がいいとの思いから、航空券が手に入り次第、一旦帰国する事にしました。
ただ亡くなられた方々、家族を亡くされた方々の事を思うと、自分はまだ幸運だったと思う他ありません。
また命には別状なかったものの、街中でレストランを経営していたり、街中にオフィスを構えて旅行会社を
経営していたりする知人も多くおり、彼らは今後の生活の見通しも立たない状況です。
クライストチャーチと言う街の存続自体が危ぶまれている状況です。だからこそ生き残った産業が今後の復興を
支えていかなければと思っております。幸いなことに、カンタベリー/ワイパラ地区のワイナリーで大きな被害は
報告されていないそうです。
カンタベリー/ワイパラ地区のワインメーカーは、神戸の震災後“がんばろう神戸”の文字をヘルメットに
張り見事優勝した当時のオリックス・ブルーウェーブのように、”がんばろうクライストチャーチ“を旗印に
今年も良いワインを造ります。皆さんが買ってくれる、カンタベリー/ワイパラのワインの一本一本が、
なんらかの形でクライストチャーチの復興に役立っていきます。この地域のワインメーカーの一人として、
皆さんの引き続きのご支援を心よりお願い申し上げます。
末筆ながら、改めて暖かい励ましのメールを下さった皆様、メールを差し控えながらご心配下さっている皆様、
本当に本当にありがとうございます。そういった一通一通のメールや思いが、冷え切った心を温めてくれ、
前に進む勇気を与えてくれます。どうかニュージーランドを見捨てないでください。
今は旅行どころではありませんが、復興の兆しが見えたころに、是非ニュージーランドに遊びに来てください。
また大きな余震が絶対に無いとは言えませんが、でもそんなことを言えば、この地球上のどこがほんとに安全な
場所なのでしょうか?ニュージーランドは本当に美しい国です。素晴らしいワインも沢山あります。
近い将来、この地で皆さんにお目にかかれる事を心より楽しみにしております。
小山 竜宇
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オンラインWassy’sにとっても、ニュージーランドはとても思いいれのある国、
NZの美味しいワインを皆様に知っていただこうと力を注いでいるワイン産地です。
「私たちに何かできることはないか!」という想いから
急遽今回のこの企画↓が決定しました。

3月1日から10日までの間、
オンラインWassy’sでニュージーランドワインをご注文いただければ、
お買い上げ金額の5%をNZ地震復興のために寄付いたします。
皆様、ご協力お願いいたしますm(_ _)m

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