カリフォルニアワインとニュージーランドワインの オンラインWassy’s
受注担当Jです。
もう2年ほど前のことになりますが、
フロッグス・リープのオーナー、ジョン・ウィリアムズさんのセミナーに参加する機会がありました。

彼のワイン造りへの姿勢はもちろん、
そのお人柄にも深く感銘を受けたのですが、
正直なところ、
当時は「ラザフォード・ダスト」という言葉の意味がいまいちピンとこなくて…。
ずっと気になったまま心の奥に引っかかっていました。
そんな中、今日は家族の誕生日。
せっかくだから…と、改めてあけてみました。
フロッグス リープ エステイト グロウン カベルネソーヴィニヨン ラザフォード

グラスに注いだ瞬間、ふわっと立ち上る黒系果実の香り。
ブラックチェリーや熟したプラムに、
ミントやラベンダーといったドライハーブのすうっとした清涼感も感じられます。
味わいは、豊かな果実味に、ほどよい酸、なめらかなタンニン。
どれかが突出するわけではなく、絶妙なバランスで調和していて、とってもエレガント。
でも冷たすぎる印象はなく、どこか温もりがあるようなやさしさも。
…もしかしたら、これが“ラザフォード・ダスト”?
ジョンさんが言っていたんです。
「ラザフォード・ダストは、
ラザフォードのワインが持つ独特の香りとテロワールを表現する言葉。
この香りを嗅ぐと、“ああ、ホームの香りだ”って思うんだよ」と。
「ダスト(=埃)」なんていうと、ちょっとネガティブな印象もありますが、
実際には“土っぽく、ふわっとした滑らかな口当たり”を意味しているそう。
ざらつきのない、でも粉のようにやさしく広がる、そんな味わいのイメージ。
ああ、なるほど
今回飲んで、なんとなくその感覚が腑に落ちたような気がします。
ちなみに合わせたのは、ラムチョップと焼き野菜、クスクスを添えて。

もちろん、相性は抜群。
ワインと料理、どちらもゆっくりじんわり楽しめました。
「ラザフォード・ダスト」──たぶんまだまだ奥が深いけれど、
ようやくちょっとだけ、近づけたような気がします。

1981年創業のフロッグス・リープは、
ナパ・ヴァレーのラザフォードに本拠を構える家族経営のワイナリー。
オーガニック栽培やドライファーミング(灌漑を行わない栽培)をいち早く取り入れ、
自然との共生を大切にしたワイン造りで知られています。
カベルネ・ソーヴィニヨンのほかにも、ジンファンデルやメルローも人気。
派手さよりも、ナパの土壌や気候を素直に映し出す「やさしいワイン」を目指している、
生産者の想いがしっかり伝わってくるワイナリーです。

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