今回ご紹介するワインは、”クエスチョンマーク” “傘” “手のひら”
のイラストが目を引く、ラベルのワイン『ロスト&ファウンド』をご紹介。
ユニークなラベルには、一緒に飲む仲間に話したくなる、ストーリーがありました。
物語は20世紀初頭。イタリア移民のドミニクと妻ケイトは、カリフォルニアのロシアン・リヴァー・ヴァレーにある、フォレストヴィルに移住し、農業をはじめました。
息子のドムは、父と共に農業を行い、農場とブドウ畑を仕上げていきます。
しかし、第二次世界大戦で息子は徴兵され、フィリピンのルソン島の戦闘中に日本軍の手榴弾によって、命を落としてしまいます。この事によりドミニクは心に深い傷を負い、ブドウ畑と農場は荒れ果ててしまいました。
時は流れ1990年、ドミニクとケイトの曾孫であるジョーとキャサリーンは、かつての栄光を取り戻すべくフォレストヴィルの農場再建に着手したのです。
彼らはまず、ワイン評論家のアドバイスで、畑に植えられていたジンファンデルを、その土地のテロワールを最大限に引き出せるピノノワールに植え替えることを決定。
次に、バルトロメイ・ファミリー・ヴィンヤードで収穫したピノノワールから、ワインを作ることにしました。
このワイン造りに協力したのが、ジョーとキャサリーンが運営するファームハウス イン&レストランのワインディレクターを務めていたマスターソムリエジェフ・クルスです。
ポマールやヴォルネイ等のピノノワールを好むジェフのアイディアにより、タンニンとストラクチャー
を大事にし、過度に甘いピノノワールは造らない事に。また少し成熟させてから出荷する事になりました。
こうして2010年、一度は忘れられてしまった(Lost)畑から、新たなピノノワールのワインが復活(Found)する事となり、「ロスト・アンド・ファウンド」が誕生したのです。
今日では、ロスト アンド ファウンドは、『Bartolomei』『Van der Kamp』『Nines』『Las Brisas』『Massa』などのトップヴィンヤードをはじめとした、ソノマカウンティ内外の葡萄畑と協力して、優れた畑から生まれるクラシックなワイン造りをおこなっており、ニューヨークやカリフォルニアの有名&星付きレストランが、競うかのように採用しているワインとなっています。
ワインのラベルとワイナリー名には、こんな物語が隠れていました。
ご案内するワインを飲む際に、ぜひ思い出ししてみてください。
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※表示価格は配信日現在の税込価格です。(変動がございます事ご了承ください)
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■ロスト アンド ファウンド ピノノワール ザ ナインズ ヴィンヤード ソノマ マウンテン [2018]
販売価格 6,101円
通常ロスト アンド ファウンドでは1~2年セラーに寝かせた後出荷しますが、このワインはフレッシュさが美味しいとして、早く出荷されました。
試飲してみると、果実味は抑制されており、タンニンも程よく感じられて、13.6%の適度なアルコール度数と相まって食事に合わせやすいワインとなっています。
■ロスト アンド ファウンド オールド ヴァイン カリニャン サンソー ムールヴェードル [2017]
販売価格 4,899円
カリフォルニアのカリニャン、サンソー、ムールヴェドルの古樹から造られるワインで、ブドウの樹は古いもので1890年代に植えられています。
カリニャンは赤い果実と生き生きとした酸をもたらし、ムールヴェードルは、ブルーベリーなどの青い果実とテクスチャーを加えることでカリニャンの特徴を補完しています。そして、サンソーによってスパイスとエレガンスが加えられています。この組み合わせにより、ミディアム・フルボディのワインと
なり、美味しく、様々な料理と合わせて飲みやすくなっています。
~ スタッフ レビュー ~
南フランスなどでよく見られますが、カリフォルニアではかな
り珍しいブレンドです。
メジャーな品種でないという理由から実は、今まで採用が
見送りになっていました。しかし、わたしはずっと取り扱いた
いと思い続け、ひそかにチャンスを狙っていたのです!!!
ラズベリーやブルーベリーの果実味には旨味が乗っていて、
まるくて優しくて、奥深い。香木を思わせるアロマにも癒
されます。先日肉じゃがと合わせてみたところバッチリでした。
ただ飲みやすい”だけじゃない”ワインです。ぜひ、わいわい
楽しい乾杯のひとときにどうぞ♪
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