カリフォルニアワインとニュージーランドワインの オンラインWassy’s
受注担当Jです。
先日の試飲会で出会って「これは…買わなあかん!」と心をつかまれた1本。
ちょっと寝かせてから開けるつもりでいたのですが……
はい、我慢できませんでした
開けたのは

キムラ・セラーズは ニュージーランド・マールボロで活躍する、
日本人醸造家・木村滋久(しげひさ)さんが手掛けるワイナリーです。

ニュージーランドに移住して一から畑仕事や醸造を学び、
2009年に自身の名前を冠したワイナリーを設立。
派手な宣伝はせず、
「丁寧につくること」「土地の個性を素直に表現すること」
を大切にしてきた造り手で、現地でも日本でもファンがとても多い生産者です。
特にピノ・ノワールは、
ピュアな果実味と繊細さ、やわらかな飲み心地が魅力。
派手さよりも “じわりと沁みるおいしさ” があって、
つい次のグラスに手が伸びてしまいます。
2024年は収量が少なく、果実が小粒だったこともあって、
香りからして凝縮感がすごい。
グラスに注ぐと 完熟したブラックチェリーやプラムの香りがふわっと広がり、
そこにスパイスやハーブのニュアンスが静かに寄り添います。
口当たりはやさしいのに芯がしっかり。
しなやかなタンニンときれいな酸がきれいに溶け合い、
「力強さとエレガンス」 の両方を感じさせる、まさにキムラ・セラーズらしい味わい。
熟成のポテンシャルは十分にありつつ、
果実味がすでに美しく開いているので 今飲んでもめちゃくちゃ満足感が高い。
「置いておきたいけど、たぶんすぐ開けてしまうやつ」です。
(はい、私もそのひとりでした。)
今回合わせたのはギリシャ料理のムサカ。
ナス、ひき肉、ホワイトソースが層になった、あの温かいオーブン料理です。
キムラ・セラーズのピノは果実味が豊かで、酸はきれい。
このふたつが ムサカのコクと旨みをほどよくリセットしつつ、
野菜の甘みを引き立てるんですね。
「軽やかなのに、しっかり支えてくれる」
そんなバランスの良さが、焼きあがったムサカの香りと相性抜群でした。
一緒に食べた具材たっぷりのサラダやチーズとも好相性![]()

オリーブオイルやビネガーの酸味ともピノの爽やかさがきれいにつながります。
■ 和食ともめちゃくちゃ合うピノです ■
個人的な話になりますが、
これまでキムラ・セラーズのピノといろいろな料理を合わせてきた中で、
「これは断トツで合うなぁ」と思ったのが 豚しゃぶ と かつおのたたき。
果実味と酸のバランスが見事なので、
和食の“旨み”を邪魔せず、むしろグッと引き立ててくれるんです。
2024年のキムラ・セラーズ ピノノワールは、
今飲んでも幸せ、寝かせても絶対良くなる一本。
ムサカのような家庭料理にも寄り添ってくれて、
飲みながら思わず “やっぱり開けてよかったなぁ…” とほほ笑んでしまう、
そんなワインでした。
次のヴィンテージも楽しみですが、
まずはこの2024年をぜひ一度味わってみてください。



コメント