こんにちは。
ブログではとってもお久しぶりな制作のクロカワです。
今年の春、
カリフォルニアのワイン産地『サンタバーバラ・カウンティ』のセミナーを受講しました。

セミナーって、お話を聞いているときは感心したり、わかった気になったりするものの、
後々になって気になることが出てきたりして。
そんなわけで、インプットからずいぶん時間は経ってしまいましたが、
サンタバーバラ・カウンティの中でもとりわけピノ・ノワールを多く作っている
サンタマリア・ヴァレーとサンタ・リタ・ヒルズのピノ・ノワールを飲み比べてみたくなったのです。
ワインショップの中の人として、そしてただのワイン好きとして、
ちょっとマニアックでたのしいおうち飲み実験の記録をお届けします。
サンタバーバラ・カウンティとは?

サンタバーバラ・カウンティは、カリフォルニア州南部、ロサンゼルスの北西にあります。
横に長く連なり、冷涼な海風が吹き込む独特の地形をもつエリアで、特に涼しいエリアはピノ・ノワールやシャルドネといったブルゴーニュ系品種にとって理想的な気候条件が揃っています。
それぞれの産地の特徴
① サンタマリア・ヴァレー(Santa Maria Valley)

サンタバーバラ・カウンティの中で最も北に位置するワイン産地です。
カリフォルニアでも最も早くAVA(ブドウ栽培地域)に認定された、歴史あるエリアでもあります。
この地域は、太平洋から冷たい風や霧が谷を奥深くまで吹き込むため、ぶどうの成熟はとてもゆっくり。
また、土壌は軽い砂質が中心。これが、ワインに軽やかで透明感のある飲み口を与えてくれるそうです。
② サンタ・リタ・ヒルズ(Sta. Rita Hills)

サンタマリアより南西に位置し、太平洋からの冷たい風が吹き抜けるエリア。
強い風の影響で果皮が厚くて小粒のぶどうが育つため、ワインに力強さが出るそう。
土壌もまた特徴的で、珪藻土や石灰岩、砂質土壌が入り混じっていて、
ワインにミネラル感や緊張感のある味わいを与えてくれるのだとか。
🍷実際に飲み比べてみた
今回選んだのは、それぞれの地域の特徴をよく表してくれる2本のピノ・ノワール。
飲んでみて、予想以上に違いが明確でおもしろかったです。
サンタマリア・ヴァレーのピノ代表
![オー・ボン・クリマ ピノ・ノワール ミッション ラベル[2022]](https://winestore.jp/blog/wp-content/uploads/2025/08/image-1.png)
オー・ボン・クリマ ピノ・ノワール ミッション ラベル[2022]
サンタマリア・ヴァレーの代表的ワイナリー、オー・ボン・クリマからの1本。
いちごやチェリーといった果実の香り、紅茶のような華やかさ、ちょっぴり白胡椒
口当たりがやさしく、果実味豊か。タンニン(渋み)は優しい

水で例えるなら飲みやすい軟水。
滑らかで透明感のある液体が、華やかな香りとともに口の中にすーっと滑り込んできました
サンタ・リタ・ヒルズのピノ代表
![ザ・ヒルト エステート ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ[2020]](https://winestore.jp/blog/wp-content/uploads/2025/08/image-2.png)
ザ・ヒルト エステート ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ[2020]
※オンラインでは、現在2021年ヴィンテージ販売中!
カリフォルニア・カルト「スクリーミング・イーグル」の姉妹ワイナリーが造るピノ。
ブラックベリーやラズベリーといった黒い果実、ハイビスカスの甘酸っぱい香り、クローヴのスパイス感
引き締まった酸と塩味。コクとともに、ほろっと苦みも感じます。ピシッと芯が通っていて、まだまだ熟成しそう

水で例えるなら硬水のようなしっかりとした噛み応え。
お食事と合わせるとさらに光る✨️タイプかもしれません。
まとめ
陽気なサンタマリア・ヴァレーと、ピシッと芯の通ったサンタ・リタ・ヒルズ……といった印象。
同じ「サンタバーバラのピノ・ノワール」でも、これだけ印象が違うのかと改めて驚きました。
ワイン選びに正解はありませんが、「違いをたのしむ」ことは、ワインの醍醐味!
もちろん、今回は生産年や生産者が異なるワインなので、正確に産地の違いを感じられたわけではないかもしれません。
けれど、ちょっぴりでも香りや味わいの違いに気づけたら嬉しいですよね。
オンラインワッシーズのサンタバーバラ特集では、
ピノノワール以外にも、サンタバーバラワインの情報をたっぷり公開中です。

ぜひ、一度ご覧くださいませ。


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