ニュージーランドにまた新たな日本人ワインメーカーが現れました!
『睦(ムツ)』
手掛けるのは寺口信生(てらぐちしのぶ)さん。成城石井のバイヤーとして、日本の食卓を知り尽くした人物。
今から約30年前、帯広の大学を卒業後、余市ワインに入社し日本のワイン造りにかかわりましたが、当時はまだ日本でのワイン作りの可能性を見いだせず、ニュージーランドへ約1年間留学、(余談ですが、このときにニュージーランド人の妻に出会います。)その後、成城石井に入社します。
成城石井でバイヤーとして活躍し、子企業である東京ヨーロッパ貿易の代表取締役を任されるまでに登りつめます。
この期間に『葡萄酒技術研究会 エノログ部会』入会。ちなみに、現在約140名の日本人エノログ(ワイン醸造技術管理)が入会していますが。日本人エノログの中で、現在海外で働いているのは寺口さんだけだそうです。またボルドーボンタン騎士団の騎士号を授与しています。
日本では立場を築いた寺口さんですが、ワイン造りへの情熱は捨てきれておらず、2017年、もう一度ワインメーカーを志すため、海外へ移る事を決意、留学経験もあり、奥様の故郷であるニュージーランドへ渡りました。
ニュージーランドでは名の知られているワイナリー、ヴィラマリア、キム・クロフォードで経験を積み、現在所属する『モアナ・パーク』へ入社しました。
『モアナ・パーク』においてニュージーランドで”Mr.シャルドネ”の異名を持つ伝説的ワインメーカー”ジョン・ハンコック”と出会い醸造のテクニックを学びます。
ジョン・ハンコックはトリニティヒルやモートンエステートで活躍、現在はシャルドネの醸造のスタンダードとなっている樽発酵や全房圧搾(ホールバンチプレス)をニュージーランドで最初に行った、ニュージーランドワインにおいて偉大な人物です。
彼の下で経験を積んだのち2021年『モアナ・パーク』の新ブランドとして『睦(ムツ)』を立ち上げました。睦にはジョン・ハンコックさんも関わっていて助言をもらいながら、ワイン造りをすすめているそうです。
ムツ=MUTUはマオリ語の“真髄、エッセンス”といった意味を持ち、そこに“仲睦まじい様子”の”睦”の日本語を掛け合わせたダブルミーニング。
ニュージーランドのブドウが持つポテンシャルを引き出しながら、“日本の食事シーン”にマッチする味わい、つまりニュージーランドと日本のエッセンスを仲睦まじく合わせることを考えたワインが、MUTU“睦”なのです。
成城石井時代に輸入、販売、マーケティングと日本の食卓を知りつくした寺口さんの経験を通じて『日本の食卓に合うワイン』となっています。
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※表示価格は配信日現在の税込価格です。(変動がございます事ご了承ください)
どのニュージーランドワインとも違う濃厚なシャルドネ
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■睦 ( ムツ ) シャルドネ ホークス ベイ [2019]
販売価格 4,899円
ニュージーランドのシャルドネには酸が効いてクリスピーな味わいが多いですが、ムツのシャルドネはあえて自分の好みにこだわり、味わいに厚みとボリュームのあるリッチなスタイルのシャルドネに仕上げられました。ブルゴーニュのムルソーを思わすようなスタイルを目指したワインです。
また日本酒も意識したそうで、関東や東北など東よりのキリッとした淡麗辛口でなく、関西圏などで見られるコクのある芳醇な辛口の味わいをイメージ。
柑橘、ネクタリン、カシューナッツやビスケットなどが複雑に重なるアロマ。完熟したブドウの厚みのあるボディを酸が全体を引き締め、ふくらみのある味わいが余韻まで続きます。
全房圧搾でシャルドネをプレスし、得た果汁を木樽で3週間かけて発酵します。マロラクティック発酵後、シュールリーで12ヵ月オーク樽熟成(新樽比率55%)させる贅沢なワイン造り。
料理にあう、 しっとり柔らかな口当たり
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■睦 ( ムツ ) メルロー カベルネフラン ホークス ベイ [2019]
販売価格 4,899円
ホークスベイで良質なメルローが収穫される事から、メルローを主体に、寺田さんが好きな品種のカベルネフランをブレンドした赤ワイン。
メルローの豊潤さとカベルネフランのスパイシーさを活かしたブレンド比率を調整。ブルーベリー、ブラックベリー、プラムの香り、しっとり柔らかな口当たりが感じられます。
カベルネフランのしっかりとした渋みと樽由来の甘みの複雑な味わいが口中に広がり、余韻も長いです。小型のオープントップのタンクで醸造。5日ほど低温醸しを行い、その後2週間かけて発酵。フレンチオーク樽(新樽比率50%)で18カ月熟成しています。
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