バイロンByron
冷涼な気候を生かしたワイン造り
バイロンの歴史
バイロンは、1984年ケン・ブラウンがサンタバーバラ地区サンタマリアAVAに設立したワイナリーです。
サンタバーバラは冷涼な気候のため、以前はブドウ栽培には向かないと考えられていましたが、1964年にウリエル・ニールソン氏がニールソンヴィンヤードを開き、それ以降ワイン産地として根付いていきたワイン産地です。しかし、当初生産されていたのはトロピカルで樽香の強いシャルドネのワインが中心。あまり良いピノノワールのワインは生産されていませんでした。
サンタバーバラの冷涼な気候がブルゴーニュ品種の栽培に適していると考えたケン・ブラウンは、世界に通用するピノノワールとシャルドネのワイン造りを目標として、バイロンでのワイン生産を開始。1989年にはニールソンヴィンヤードを取得しました。
バイロンでの栽培・醸造
バイロンでは設立当初から自分たちの畑に合う栽培方法を考え、フランス、オレゴン、カリフォルニアなどから25種類以上の葡萄のクローンを取り寄せ、より粒が小さく凝縮感を得られるものを厳選して植えています。自社畑ではカリフォルニア平均の3~9倍の1haあたり3,700~10,000本という高密植を実践しています。
2003年にジョナサン・ナギー氏がチーフワインメーカーに就任することにより、さらに栽培方法が改善されていきます。ブルゴーニュのように区画毎での管理を行い、ピノノワールだけでも170区画に分けています。一部ではビオロジック農法を導入し、収穫も区画毎に手摘み収穫し、選果も行っています。醸造所は重力に沿って醸造することによりブドウや果汁にストレスをかけないグラヴィティシステムを導入しています。