すっきり分かりやすく伝えるピノノワール特集

ピノノワールは、多くのワイン愛好家を魅了して止まない赤ワインの人気品種。ワインをある程度飲んだことがあれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
あまりワインに詳しくはない方でも、フランスを代表する超高級ワイン『ロマネコンティ』の名前は聞いたことはありませんか?実は『ロマネコンティ』の赤ワインもピノノワールを使った代表的なワインの一つなんです。
今回の特集では、ピノノワールの特徴や魅力から、世界に点在する銘醸地で評判のピノノワール生産者、ピノノワールを使ったおすすめのワインをすっきりわかりやすくお伝えいたします。ピノノワールの多彩な魅力をどうぞお楽しみください。
目次
ピノノワールはこんな方におすすめ
- タンニン(渋み)が強い
赤ワインはちょっと苦手 - 赤ワインは飲みごたえより
エレガントさ重視 - ほどよく酸味の効いた
赤ワインが好き
ピノノワールとは?

ピノノワールはブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン用ブドウ品種。果皮が薄く、小ぶりの果実が密集して小さな房状に実ります。
気候や土壌、生産者のスタイルで味わいは様々ですが、一般的にはチェリーやラズベリーといった果実のフルーティさや、繊細でエレガントな印象がピノノワールの特徴と言えます。
栽培が困難で相性の良い産地以外では本領を発揮することが難しいため、ピノノワールは最も気まぐれで気難しいブドウ品種として知られています。長い間ブルゴーニュ以外でピノノワールを栽培することは困難だとされていましたが、栽培技術や醸造技術の向上した現在では、高品質のピノノワールを造る産地は世界中に広がっています。
ワイン専門店が選ぶ
おすすめピノノワール6本はコレ!!
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アメリカの有名ワイン誌でワイナリー・オブ・ザ・イヤー受賞するなど高い評価を受けるワイナリー、ボーグルが造るピノノワール!!気軽に手に取れるカジュアル・ワインでありながら、期待を上回るコスパ抜群の1本です。 カリフォルニア
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コンセプトは友人や家族と気軽に楽しめる手に届きやすいワイン。ベリーのフレッシュな果実味と、バラやクローブのほのかなスパイスの風味。果実の凝縮感に富みながらも清涼感漂う上品な印象です。ワインエンスージアスト:90点 米・オレゴン
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フロムの「ラ・ストラーダ」のシリーズは、樹齢の若いブドウを使用した、よりニューワールド的な側面を表に出した仕上がりのワインです!!2011年ヴィンテージは、10年以上熟成し味わいにまとまりが感じられます。 ニュージーランド
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西オーストラリアの注目株!新進気鋭の醸造家スカイ・マクマナスが新世界のブドウを使い、 旧世界の醸造方法に敬意を込めて醸した逸品。チェリー、ベーキングスパイスの香り。 口の中では、フレッシュな苺、すもも、ルバーブが感じられます。
オーストラリア -
シャローン ヴィンヤード エステート グロウン ピノノワール シャローン 2014
1976年のパリ・テイスティングにおいて、カリフォルニアワインの素晴らしさを世に広めた歴史的に重要な意味を持つ生産者のひとつシャローン。そんな生産者が造るこのピノは程よく熟成し、今飲み頃を迎えたおすすめの逸品♪ カリフォルニア
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言わずと知れたカリフォルニアの有名生産者オーボンクリマ。愛娘イザベルの名を冠した、このワインはオーボンクリマが造る、すべてのピノノワールから選ばれたベスト・バレル(毎年最高に品質の高い樽)をブレンドしています。ジェブ・ダナック:95点 カリフォルニア
価格帯別おすすめピノノワール
5,000円以内のおすすめピノノワール
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2000円前後のスタッフ・おすすめピノです!!チャーミングでピュアな果実味を華やかな香りが包み込み、チェリーなどの赤系果実の風味を中心に、オークとスパイス感、アーシーな個性も見事に調和しています。(ニュージーランド) -
ドメーヌ・ドルーアン・オレゴンが造るオレゴンで今、最もコストパフォーマンスの高いピノ!ストロベリー、ラズベリーなどの赤いフレッシュなフルーツ、柔らかいタンニンとほどよい酸が広がる素晴らしい味わいです。(米・オレゴン) ワインアドヴォケイト:91点
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カリフォルニアのエドナ・ヴァレーにおけるワイン用ブドウ栽培のパイオニアが造るピノノワール。熟したチェリー、ブラックベリー、シナモン、タバコのアロマがグラスから溢れ出す美しくバランスのとれた1本です。(カリフォルニア)ワイン・エンスージアスト:90点
1万円以内のおすすめピノノワール
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アメリカで高評価を受けるワインメーカーのビビアナ・ゴンザレス・レーヴ氏が手掛ける大人気カトレアのセカンド・ブランド!果実香やスパイスの香り、ジュージーでピュアな赤系果実がギュッと詰まった、口当たりが柔らかく心地良いピノ。(米・カリフォルニア)ワイン・エンスージアスト:95点
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オーボンクリマと並んでカリフォルニア・ピノと言えば、まず思いつく生産者がカレラ。このワインはマウント・ハーランの自社畑内にあるド・ヴィリエ・ヴィンヤードのピノから造られ、果実味が前面に出た、リッチで外交的なワインです。(米・カリフォルニア)ワインアドヴォケイト:92点
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自社畑100%のブドウを使用したワイナリーのフラッグシップとなる高品質ピノノワール。2018年は品質・収量ともに傑出したヴィンテージとなり、ベリー系果実の素晴らしい凝縮感を発揮し、パリンガの本来のスタイルとなっています。
(オーストラリア)ジェームス・ハリデー:94点
一度は飲みたい1万円以上のプレミアムピノノワール
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ハーシュ・ヴィンヤーズのフラッグシップであり、ハーシュの複雑な気候風土にあるブドウ畑の集大成ともいえるワイン。オーナー/デイビッド・ハーシュ氏は、「もし、あなたが私たちのワインをひとつだけ飲むなら、このワインを飲むべきだ。」と言っています。(米・カリフォルニア)ワイン・スペクテイター:94点
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きめ細やかな赤い果実によるリッチなボディを持つ自社畑ピノノワールです。2020年にバス・フィリップは買収され、翌年には完全にオーナーが変わったため、この2019年は創業者フィリップ=ジョーンズ氏がワイン造りに関わった希少なヴィンテージとなります。(オーストラリア)ワイン・エンスージアスト:95点
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シャンボール・ミュジニィにある名門コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの醸造責任者フランソワ・ミエ氏と、プロフェッツ・ロックとのコラボレーション・キュヴェ。この2015年は、現在、ネット上であまり見かけることがない希少なバック・ヴィンテージです。(ニュージーランド)ワインアドヴォケイト:92点
世界の銘醸地で造るピノノワール

ブルゴーニュ地方のピノノワール

フランスのブルゴーニュ地方で造られる赤ワインは、その大半がピノノワールだけを使った単一ブレンドのワイン。それもそのはず、ブルゴーニュ地方の土壌は石灰質や粘土石灰質といった、世界的にも類を見ないピノノワール栽培の好条件が揃っているんです。
モザイク状に広がったクリマ(区画)はそれぞれに土壌や地形が異なり、生産者はクリマごとに違う個性を引き出すようなワイン造りを行っています。
ブルゴーニュ地方は、『どのクリマ(区画)で造られたか』が重んじられてきたため、ボトルには生産者や品種よりも、ブドウを栽培している地域やクリマが目立つように表記されていることが多くなっています。
ブルゴーニュのおすすめピノノワール生産者
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ドメーヌ ラペは、ペルナン・ヴェルジュレスで1765年からワイン造りを続けているドメーヌ。果実の風味と酸を大切にした優しくも長熟するワイン作りが特徴です。秀逸な白ワインで高名なドメーヌですが、ピノノワールからも優れた赤ワインを造っています。
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ドメーヌ フィリップ シャルロパンは、ジュヴレ・シャンベルタンというよりブルゴーニュのスター生産者。故アンリ ジャイエの薫陶を受けたことは有名ですが、ワインへの情熱的かつ真面目な姿勢とディテールに執着する典型的な天才肌の生産者です。ワインは魅惑的な果実のアロマとシルキーなタッチで、「テロワールというよりシャルロパンのワイン」と言われることもあります。
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モンジャール ミュニュレは、ヴォーヌ・ロマネで上質なピノノワールを手掛ける有数の大ドメーヌ。北はマルサネから南はサヴィニー・レ・ボーヌまで35アペラシオンに33haものぶどう畑を所有しています。
カリフォルニアのピノノワール

ヨーロッパの生産地とくらべると温暖な印象のあるカリフォルニアは、ピノノワールにおいても『果実味豊かでパワフル』が特徴と思われがち。
ですが、太平洋を流れる寒流や湾の霧、複雑で入り組んだ地形の影響を受けた冷涼な地域では、エレガントなスタイルのピノノワールも数多く造られています。近年では土地固有の風土活かしたワイン造りを進めるニューカリフォルニアと言われるスタイルの生産者の造るピノノワールも人気を集めています。
カリフォルニアのおすすめピノノワール生産者
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ワイン評論家ロバート・パーカーに"カリフォルニアのロマネコンティ"と言わしめたのがカレラ。畑に最初に植えられた葡萄樹はDRCから持ち帰ってものではないかという噂もあるほど。2013年、創設者のジョシュ・ジェンセン氏は『ピノノワールのパイオニア』として専門誌ワインスペクテイターの表紙を飾っています。
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オーボンクリマはカリフォルニアのブルゴーニュスタイル・ピノノワールの先駆者。繊細でエレガントなスタイルは、ブルゴーニュの神様と称されるアンリ・ジャイエに師事したことが影響していると言われています。その手腕は、ロバート・パーカーがベスト・ワイナリー・オブ・ザ・イヤーに選出するなど多くの専門家が評価。
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アリシアンは、伝説的なピノノワールの造り手であるギャリー・ファレル氏が、栽培家ビル・ハンブレヒト氏とともにソノマで設立したワイナリー。自身の集大成として一切妥協のないワインを造ります。2012年に共に引退されたため、オンラインワッシーズで販売中のワインが貴重なラストヴィンテージです。
オレゴンのピノノワール

オレゴンは、その冷涼な気候から世界的に注目を集める高品質なピノノワールの生産地。現在では栽培面積の約60%をピノノワールが占めるまでになっています。
オレゴンのピノノワールが世界に知られるようになったきっかけは、1979年にレストランガイド誌ゴーミヨ主催のブラインドテイスティングにおいて、ジ・アイリ―のピノノワールがブルゴーニュの有名ワインを抑えTOP10入り。さらに翌年に行われた同様のブラインドテイスティングにおいても2位に輝いたことから。
現在では、ブルゴーニュをはじめ世界の生産者が新天地としてオレゴンを選んでいることから、ピノノワールの生産地としてのポテンシャルの高さがうかがえます。
オレゴンのおすすめピノノワール生産者
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今では高品質ピノノワールの産地として有名なウィラメットヴァレーに初めてピノノワールを植えたパイオニア。さらに1979年、1980年と2度に渡るテイスティング大会で、ジ・アイリ―のピノノワールが有名ブルゴーニュをおさえ入賞。その功績から創業者デイヴィッド・レットはオレゴン・ピノノワールの父と呼ばれています。
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ドメーヌ・セリーヌは1990年創業ながら、95年にはロバートパーカーからハイスコアを獲得。ブラインド試飲でロマネ・コンティに打ち勝ったことで一躍名を馳せました。2012Winery Hillピノノワールがデカンター誌によって世界トップピノノワール2016に選出されるなど、今や世界中から高い評価をうけているワイナリーです。
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ケンライトセラーズは、オレゴンではたった2社しか選ばれていないワインアドヴォケイト誌5ツ星のピノノワールの生産者です。 ワインづくりはテロワールが全てと言い、葡萄畑のテロワールをそのまま表現し、人の手を極力かけないピノノワールづくりに専念しています。2014年、オレゴンのピノノワールマスターとしてワインスペクテイター誌の表紙を飾っています。
ニュージーランドのピノノワール

ニュージーランドは、ソーヴィニヨンブランで造られる白ワインの世界的な産地として有名ですが、その冷涼な気候から1990年代以降には優れたピノノワールも多く造られるようになりました。現在、ピノノワールのワイン生産量は、ソーヴィニヨンブランに次いで2番目の人気品種となっています。『1日のうちに四季がある』と言われるニュージーランドでは、その昼夜の寒暖差からピノノワールに生き生きとした酸味が生まれます。
ブルゴーニュの気候と似ていると言われる『マーティンボロー』や、国内最大のワイン産地『マールボロ』、世界最南端のワイン産地『セントラルオタゴ』などの幅広い地区で個性豊かなピノノワールを生み出します。
ニュージーランドのおすすめピノノワール生産者
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アタランギは、ニュージーランドを代表するピノノワールの名手であり、このワイナリーのピノノワールは、英国のエリザベス女王に供されたこともある名誉あるワインでもあります。実は、アタランギのブドウ樹は、ある旅行者がこっそり持ち帰ったロマネコンティの穂木を税関職員から譲り受けたものだと言われています。
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フェルトン・ロードは、1997年に初めてリリースしたピノ・ノワールに、評論家ロバート・パーカーが高得点を付けたことで、セントラル・オタゴ地域の知名度を一気に押し上げたレジェンド。パーカー氏は『ブルゴーニュのグラン・クリュとのブラインドテイスティングにも十分に通用する』と絶賛しています。弊社 社長ワッシーもお気に入り。
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プロフェツロックは、ミシュランガイド全世界版トップ50のレストラン中、15軒以上で採用されている評判のワイナリー。特に、シャンボール・ミュジニーの最高峰“ドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ”の醸造長フランソワ・ミエ氏とのコラボで造る特別なワイン『キュヴェ オー アンティポード』は世界的な注目を集めています。
オーストラリアのピノノワール

オーストラリアワインといえば、シラーズを筆頭とするジャミーで濃縮感のある赤ワインのイメージが強いですが、最近は海沿いや標高が高く冷涼な地域で造られるピノノワールも注目を集め、手ごろなデイリーワインから高値で取引されるカルト的人気のピノノワールまで幅広く生産されています。
ヴィクトリア州の冷涼なワイン産地であるヤラヴァレーやモーニントン・ペニンシュラ、 またオーストラリア最南端のワイン産地、タスマニア島は人気のピノノワール生産地です。
オーストラリアのおすすめピノノワール生産者
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カーリーフラットは、ピノノワールに魅されたフィリップ・モラハンが、オーストラリアの冷涼地を調べ上げ、1991年にマセドン・レンジズに興したブティックワイナリー。バイオダイナミック農法を取り入れ繊細さと複雑さを供えた純度の高いピノノワールとシャルドネを造っています。
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バスフィリップとしての厳しい基準に満たないブドウは一切使用しないことから、生産量が極めて少なく、オーストラリアで最も高値で取引されるワインの一つになっています。単に値段が高いだけではなく、一切の妥協を許さないそのワインは、オーストラリアで15年以上に渡り最高峰のピノノワールとして認められています。
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ムーリラは、自然豊かなタスマニア島で2番目に古いワイナリー。オーナーは、元天才プロギャンブラーで大富豪のデイヴィッド・ウォルシュ氏。個性的なオーナーとは対象的に、タスマニアの冷涼な気候を活かしたクラシックな王道スタイルのワインが人気です。