カユースCayuse
カユース早わかりポイント
- カユースのワインは毎年割当てとウェイティングリストで入手困難な激レアワイン
- 現在ワシントン州で最も有名で人気のあるワインの一つ
- ワシントン州でバイオダイナミック農法を行った初めてのワイナリー
- オーナーでヴィニュロン(ブドウを育てワインを醸す人)のクリストファー・バロンはワイン専門誌「Wine Spectator」の2016年5月31日号の表紙を飾りました。
今や人気生産者、カユースが路傍の石に見つけた可能性
カユースは、現在ワシントン州で最も有名で人気のあるワインの一つで、ワシントン州初のバイオダイナミック農法を行うワイナリーです。
ワインは食事の一部であり、料理を引き立てるワインを作りたいという信念から、オーナーでヴィニュロンのクリストフ・バロンは自然酵母による発酵、無清澄、ノンフィルターでのワイン作りにこだわります。 できるだけ人間の手を加えることなく、畑の個性をそのまま表現しています。
ブドウへの情熱が、クリストフのモチベーションであり原動力で、素晴らしいワインを造るための狂おしいほどの執着心と、その限りない熱意は人に伝染するほど。カユースのワインを待ち望む顧客は多く、毎年割当てとウェイティングリストで入手困難な激レアワインとなっています。
また、ワイン評論家からの評価も高くワイン・アドヴォケイト誌のジェイ・ミラー氏からは『カユースはもはや秘められたワインではなくアメリカで最も入手し難いメーリング・リストかもしれない。だがこれらの珠玉のワインは何としても手にいれるべきだ』、
ワイン・スペクテイター誌のハーベイ・ステイマン氏からも『もしニュー・ワールドのダイナミックなテロワールがどんなものか知りたいと思うなら、カユースのシラーを手に入れるべきだ』と賞賛されています。
カユースの歴史
カユースでヴィニュロン(ブドウを育てワインを醸す人)を務めるクリストフ・バロンは、フランスのマルヌ ヴァレーで数百年続くシャンパンハウス『バロンアルベール』の生まれ。
クリストフは、家業を引き継ぐつもりでシャンパーニュとブルゴーニュで醸造学を学び、その後、ワイン造りの経験を積むためにオレゴン州、ワシントン州、ニュージーランド、オーストラリアなど世界各地をめぐりました。
1996年4月の朝、転機が訪れます。オレゴン州とワシントン州の州境近くにあるワラワラヴァレーを車で移動しているとき、ワシントン州側何エーカーにも渡ってソフトボールサイズの石が散らばっている野原を目の当たりにしたのです。そのテロワールは彼に祖国フランス・ローヌヴァレー南部のシャトーヌフデュパプに散らばる丸石を思い出させるものでした。
クリストフは、1997年に最初の5エーカーの区画を25,000ドルで購入し、葡萄樹を初めて植付けました。
ワラワラ・ヴァレーの平坦地(フロア)は 太古の川原にあたり、ワラワラ川がかつてはコロンビア川まで流れ込んでいたところです。クリストフがこの地に手をつけるまでは、ここにぶどうを植えようなんて誰も考えもしませんでした。
クリストフは、周囲から『クレイジーだ』『金と時間を無駄にするだけだ』といっていた」と言われていたとのこと。
ですが、クリストフは人々は石のポテンシャルを考えたことがなかったのだと考えていました。フランスの偉大なぶどう畑に共通する点、つまりぶどうはとてもひどい土地に植えられているという事実を知らなかったのだと。
クリストフは、このワイナリーをカユースと名付けました。カユースは、フランス人商人がこの谷で何世紀にもわたって繁栄していた地元のネイティブ・アメリカンの部族につけた名前であり、フランス語のcailloux(「石」)に由来します。
2002年、カユースはワラワラヴァレーで初めて完全ビオディナミ農法を導入したワイナリーです。20年以上にわたってビオディナミ農法で栽培した葡萄で驚くほど深く、個性的で特徴を持ったフード・フレンドリーなワインをつくることを自らの使命としています。
彼はここにローヌ品種を植えワシントン州でも異色のエレガントなワインを造っています。そのシラーは、黒い果実の印象に、小石とシルトというテロワールから引き出される 要素が何層も重なり合い複雑味をかもし出します。
カユースのブドウ畑
カユースはワラワラバレーの47エーカーに広がる5つのブドウ園を所有しています。すべては1996年にクリストフの注目を集めた石の多い土壌に植えられており、その結果、1エーカーあたり平均わずか2トンの収穫量の非常にストレスの多いブドウ園が生まれました。
栽培する主なブドウ品種はシラーで、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、グルナッシュ、メルロー、テンプラニーリョ、ヴィオニエがバランスをとっています。カユースのワインは全て自社畑のブドウから造られます。
- ①Cailloux Vineyard(カイユー・ヴィンヤード)
1997年にクリストフが初めてブドウを植えた10エーカーの畑。フラグシップのカイユーヴィンヤードシラーを生産。 - ②Armada Vineyard(アルマダ・ヴィンヤード)
2001年に作られたこの7エーカーの畑には、1エーカーあたり1815本のブドウの木が植えられており、2008年までワラワラ・ヴァレーで最も密度の高いブドウ畑でした。アルマダ・ヴィンヤード・シラー、ゴッド・オンリー・ノウズ・グルナッシュ、エディス・グルナッシュ・ロゼなどが造られています。 - ⑤En Cerise Vineyard(アン・サリーズ・ヴィンヤード)
文字通りに訳すと「チェリー」という意味。この10エーカーの畑が、1998年にブドウを植樹する以前はチェリーの果樹園だったことから。エン・セリス・ヴィンヤード・シラーと、フライング・ピッグ、カマスペロのボルドー・ブレンド用のブドウが栽培されています。 - ⑧En Chamberlin Vineyard(アン・シャンベルラン・ヴィンヤード)
ヴィンヤードの前の所有者の名前にちなんで名付けられた、石の多い10エーカーの畑。ザ・ウィドウメイカー・カベルネ・ソーヴィニヨン、インパルシーヴォ・テンプラニーリョ、エン・チェンバーリン・ヴィンヤード・シラーが造られています。 - ⑩Coccinelle Vineyard(コクシネリ・ヴィンヤード)
1998年に植樹された4.5エーカーの畑。コクシネリとは、フランス語でてんとう虫のこと。シラーはバイオニック・フロッグに使用されており、ダークな果実味とリコリスのニュアンスが感じられます。
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