リースRhys
見つけたら迷わず手に入れてほしい(アントニオ・ガローニ談)
ワインメディア Vinous(ヴィノス)を運営する元Wine Advocate誌のアントニオ・ガッローニが、「見つけたら迷わず手に入れてほしい。」というほど、アメリカ国内でも少量しか流通せず、高い評価とレア度が高いワイナリー、RHYS VINEYARDS(リース ヴィンヤーズ)
オーナーのケヴィン・ハーヴェイ氏が理想としたものは、全ての管理が自分で出来る自社畑であること、涼しい風が吹く南東向き斜面、表土は薄く粘土が混ざり、その下の土や母岩は海洋性堆積・隆起土壌、標高は300m 以上の高地が好ましく、密植で樹に多くのストレスを与え、ビオディナミ農法、ドライ・ファーミング、等々と非常にシリアス。
厳しいまでに高品質の葡萄を求め続けていました。
現在理想にほぼ近づきつつあり、買い葡萄は一部のみ、一部の畑のみ灌漑をしているがほぼドライ・ファーミング(密植と同じく葡萄にストレスを与え、高品質で凝縮した果実となる)となっています。
サンフランシスコの南・サンタ・クルーズ・マウンテン地区に6つの自社畑とリース・チームで栽培管理をする1つの契約畑を持ち、ソノマの北・メンドシーノ郡のアンダーソン・ヴァレーの最北、河口近くもっとも冷たい海の影響を受ける地区にも自社畑を所有しています。
オーナーのケヴィン・ハーヴェイ、ワイン・メーカーのジェフ・ブリンクマン、ワイン・グローワー&CFOのハビエール・タピアの3名が中心となり、栽培、醸造の少数精鋭チームでトータル的に高品質のワイン造りを目指しています。
アメリカ国内でも、ほぼメーリング・リストで完売してしまい、レストラン、ネット、小売りへの数は非常に少ない為、コレクターズ・ワインとなっています。
リースの畑、栽培について
サンタ・クルーズ・マウンテンズとアンダーソン・ヴァレーにある自社畑から造られるワインは、ワイン醸造におけるテクニックよりも、葡萄そのものが土地の個性を表現する為に、栽培管理に力を入れており、彼ら自身もその成果に自信を持っています。
ほとんどの畑がオーガニックかビオディナミ・アプローチの農法で栽培。注意深く選ばれた個性の違う土壌を持つ畑から、その土壌の持つ「ミネラル」成分をワインに反映できるように、台木やクローンにもこだわり選抜しています。
樹間は非常に狭く、樹にストレスを与え、ドライ・ファーミング(灌漑しない)することにより更に葡萄の根が地中深く伸び、土地の多様性を多く引き出せるようにしています。この方法は栽培管理にも収穫にも機械が使えない為、非常に人手がかかり、その分管理費が高くなり、ワイン自体も高額になってしまうが、そこは何物にも代えがたいワインの表現を優先しています。
リースの葡萄、醸造について
特徴ある各畑の葡萄は、酸と糖と成熟度がバランスしよく、決して過熟でないベストのタイミングで収穫され、粒をつぶさぬよう小さなバスケットで運ばれ、2010年に完成したリッジのモンテベロの畑の隣にあるセラーに全て冷たい状態で運び込まれます。
葡萄が運び込まれてから、ボトリングされるまで全てがグラヴィティー・フロー(高いところから、低いところに重力に従って運ばれ、ポンプは使わないことにより果汁に余分な負担をかけない)で作業が出来る設計になっています。ソーティング・テーブルの速度は遅く1トンの葡萄が約一時間かけて選り分けられ、醗酵槽には未熟果や過熟果は入れません。
全房醗酵率はワインによって異なる。小さなロット毎に醗酵できるように1トン容量のステンレス・オープントップ醗酵槽が約30基備えられています。醗酵槽が小さいのでフォークリフトで持ち上げることが出来、樽詰めや移動がポンプを使わずに出来るのが利点。全ての醗酵は天然酵母で行われ、各畑が持つ天然酵母により醗酵にも個性があるのが興味深い。普通は3年以下のところを4年天然乾燥させたの仏産樽を使い熟成期間はワインによって異なります。ノン・フィルター、人工的な清澄なく瓶詰。