すっきり分かりやすく伝えるピノノワール特集

ピノノワールは、多くのワイン愛好家を魅了して止まない赤ワインの人気品種。ワインをある程度飲んだことがあれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
あまりワインに詳しくはない方でも、フランスを代表する超高級ワイン『ロマネコンティ』の名前は聞いたことはありませんか?実は『ロマネコンティ』の赤ワインもピノノワールを使った代表的なワインの一つなんです。
今回の特集では、ピノノワールの特徴や魅力から、世界に点在する銘醸地で評判のピノノワール生産者、ピノノワールを使ったおすすめのワインをすっきりわかりやすくお伝えいたします。ピノノワールの多彩な魅力をどうぞお楽しみください。
目次
ピノノワールはこんな方におすすめ
- タンニン(渋み)が強い
赤ワインはちょっと苦手 - 赤ワインは飲みごたえより
エレガントさ重視 - ほどよく酸味の効いた
赤ワインが好き
ピノノワールとは?

ピノノワールはブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン用ブドウ品種。果皮が薄く、小ぶりの果実が密集して小さな房状に実ります。
気候や土壌、生産者のスタイルで味わいは様々ですが、一般的にはチェリーやラズベリーといった果実のフルーティさや、繊細でエレガントな印象がピノノワールの特徴と言えます。
栽培が困難で相性の良い産地以外では本領を発揮することが難しいため、ピノノワールは最も気まぐれで気難しいブドウ品種として知られています。長い間ブルゴーニュ以外でピノノワールを栽培することは困難だとされていましたが、栽培技術や醸造技術の向上した現在では、高品質のピノノワールを造る産地は世界中に広がっています。
ワイン選びに悩んだらコレ!!
ワイン専門店オススメの
ピノノワール
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クレンデネン ファミリー ピノノワール ザ ピップ ルボンクリマ 2017
「何を造ってもいつ開けても旨い!」とワッシー社長が絶大な信頼を寄せる 『オー・ボン・クリマ』のオーナー、ジムさんが造るプライベートワイン。
生き生きとした赤いベリーの香りが印象的ですが、決して単調ではないアロマとリッチな口当たりなんです。あまりにも素敵なバランスにうっとりしてしまいます。
カリフォルニア -
ソーター ノース ヴァレー ヴィンヤーズ ピノノワール ウィラメット ヴァレー 2017
カリフォルニアで大成功した伝説の醸造家が、新天地オレゴンで手掛けるピノノワール。フレッシュなラズベリー、ストロベリーやホワイト・ペッパーの香り、サクランボ、ざくろに続き、スパイスやオレンジの味わいが感じられます。オレゴン
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ラズベリーやチェリーなど甘酸っぱい果実と、上品なスパイスの香りが調和し、余韻にかけて紅茶のようにほのかな渋みが舌に広がります。 スタッフで試飲した際には「しみじみ旨いなぁ」とみんなつぶやいていました。まるで日本人醸造家 木村さんの穏やかなお人柄がにじみ出たような味わい。 ニュージーランド
日本人女性醸造家がカリフォルニアで造るエレガントな1本
シックス クローヴズ ソノマ コースト ピノノワール2018
強い海風が吹き抜けるカリフォルニア州ソノマの注目産地 ペタルマ・ギャップのワイン。 日本人女性醸造家の平林園枝さんが手掛けています。
穏やかな梅っぽい酸と旨味を伴うほろ苦さが絶妙で、日本食との相性は言わずもがな、です!!モットーは『繊細な味覚の日本人に愛される エレガントなカリフォルニアワイン』カリフォルニア
世界の銘醸地で造るピノノワール

ブルゴーニュ地方のピノノワール

フランスのブルゴーニュ地方で造られる赤ワインは、その大半がピノノワールだけを使った単一ブレンドのワイン。それもそのはず、ブルゴーニュ地方の土壌は石灰質や粘土石灰質といった、世界的にも類を見ないピノノワール栽培の好条件が揃っているんです。
モザイク状に広がったクリマ(区画)はそれぞれに土壌や地形が異なり、生産者はクリマごとに違う個性を引き出すようなワイン造りを行っています。
ブルゴーニュ地方は、『どのクリマ(区画)で造られたか』が重んじられてきたため、ボトルには生産者や品種よりも、ブドウを栽培している地域やクリマが目立つように表記されていることが多くなっています。
ブルゴーニュ地方のピノノワールを探すブルゴーニュのおすすめピノノワール生産者
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ニュイ サン ジョルジュに本拠を置くフェヴレは、7代に渡る大手メゾン。大手ゆえにブドウを買い付けワインを造るネゴシアンと思われがちですが、フェヴレは生産量の8割を広大な自社畑のブドウで賄うドメーヌでもあります。漫画『神の雫』では、フェヴレの一級ピノノワールが"サラリーマンのロマネコンティ"と紹介されました。
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ブシャール・ペール・エフィスは、ボーヌに拠点を置くドメーヌ兼ネゴシアン。一時衰退の時期を迎えますが、1995年にシャンパーニュ アンリオを所有するジョゼフ アンリオ氏が経営を引き継ぎ、"ひとつひとつの畑の個性を反映させる"品質改革を行った結果品質は向上し、世界に名が知れ渡るドメーヌに返り咲きました。
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モンジャール ミュニュレは、ヴォーヌ・ロマネで上質なピノノワールを手掛ける有数の大ドメーヌ。北はマルサネから南はサヴィニー・レ・ボーヌまで35アペラシオンに33haものぶどう畑を所有しています。
カリフォルニアのピノノワール

ヨーロッパの生産地とくらべると温暖な印象のあるカリフォルニアは、ピノノワールにおいても『果実味豊かでパワフル』が特徴と思われがち。
ですが、太平洋を流れる寒流や湾の霧、複雑で入り組んだ地形の影響を受けた冷涼な地域では、エレガントなスタイルのピノノワールも数多く造られています。近年では土地固有の風土活かしたワイン造りを進めるニューカリフォルニアと言われるスタイルの生産者の造るピノノワールも人気を集めています。
カリフォルニアのピノノワールを探すカリフォルニアのおすすめピノノワール生産者
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ワイン評論家ロバート・パーカーに"カリフォルニアのロマネコンティ"と言わしめたのがカレラ。畑に最初に植えられた葡萄樹はDRCから持ち帰ってものではないかという噂もあるほど。2013年、創設者のジョシュ・ジェンセン氏は『ピノノワールのパイオニア』として専門誌ワインスペクテイターの表紙を飾っています。
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オーボンクリマはカリフォルニアのブルゴーニュスタイル・ピノノワールの先駆者。繊細でエレガントなスタイルは、ブルゴーニュの神様と称されるアンリ・ジャイエに師事したことが影響していると言われています。その手腕は、ロバート・パーカーがベスト・ワイナリー・オブ・ザ・イヤーに選出するなど多くの専門家が評価。
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バイロンは、冷涼なサンタ・バーバラで最高の畑から、本場ブルゴーニュに匹敵するピノノワールを造るために設立されたワイナリー。サンタバーバラで高品質なピノノワールを生み出したパイオニア的なワイナリーです。バイロンの秘密はブルゴーニュのように細かく区分けした葡萄畑。ピノノワールだけでも170区画に分けてきめ細かく管理しています。
オレゴンのピノノワール

オレゴンは、その冷涼な気候から世界的に注目を集める高品質なピノノワールの生産地。現在では栽培面積の約60%をピノノワールが占めるまでになっています。
オレゴンのピノノワールが世界に知られるようになったきっかけは、1979年にレストランガイド誌ゴーミヨ主催のブラインドテイスティングにおいて、ジ・アイリ―のピノノワールがブルゴーニュの有名ワインを抑えTOP10入り。さらに翌年に行われた同様のブラインドテイスティングにおいても2位に輝いたことから。
現在では、ブルゴーニュをはじめ世界の生産者が新天地としてオレゴンを選んでいることから、ピノノワールの生産地としてのポテンシャルの高さがうかがえます。
オレゴンのピノノワールを探すオレゴンのおすすめピノノワール生産者
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今では高品質ピノノワールの産地として有名なウィラメットヴァレーに初めてピノノワールを植えたパイオニア。さらに1979年、1980年と2度に渡るテイスティング大会で、ジ・アイリ―のピノノワールが有名ブルゴーニュをおさえ入賞。その功績から創業者デイヴィッド・レットはオレゴン・ピノノワールの父と呼ばれています。
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ドメーヌ・セリーヌは1990年創業ながら、95年にはロバートパーカーからハイスコアを獲得。ブラインド試飲でロマネ・コンティに打ち勝ったことで一躍名を馳せました。2012Winery Hillピノノワールがデカンター誌によって世界トップピノノワール2016に選出されるなど、今や世界中から高い評価をうけているワイナリーです。
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ケンライトセラーズは、オレゴンではたった2社しか選ばれていないワインアドヴォケイト誌5ツ星のピノノワールの生産者です。 ワインづくりはテロワールが全てと言い、葡萄畑のテロワールをそのまま表現し、人の手を極力かけないピノノワールづくりに専念しています。2014年、オレゴンのピノノワールマスターとしてワインスペクテイター誌の表紙を飾っています。
ニュージーランドのピノノワール

ニュージーランドは、ソーヴィニヨンブランで造られる白ワインの世界的な産地として有名ですが、その冷涼な気候から1990年代以降には優れたピノノワールも多く造られるようになりました。現在、ピノノワールのワイン生産量は、ソーヴィニヨンブランに次いで2番目の人気品種となっています。『1日のうちに四季がある』と言われるニュージーランドでは、その昼夜の寒暖差からピノノワールに生き生きとした酸味が生まれます。
ブルゴーニュの気候と似ていると言われる『マーティンボロー』や、国内最大のワイン産地『マールボロ』、世界最南端のワイン産地『セントラルオタゴ』などの幅広い地区で個性豊かなピノノワールを生み出します。
ニュージーランドのピノノワールを探すニュージーランドのおすすめピノノワール生産者
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アタランギは、ニュージーランドを代表するピノノワールの名手であり、このワイナリーのピノノワールは、英国のエリザベス女王に供されたこともある名誉あるワインでもあります。実は、アタランギのブドウ樹は、ある旅行者がこっそり持ち帰ったロマネコンティの穂木を税関職員から譲り受けたものだと言われています。
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ニュージーランドでも長い歴史があり、個人所有としては最大のワイナリー『ヴィラマリア』は、ニュージーランド全土で多品種のワインを生産していますが、ピノノワールについても秀逸。低価格レンジからプレミアムまで安定して美味しいワインを造っています。
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映画『ハリーポッター3』を手掛けた映画監督でもある、マイケルセレシンがマールボロに設立したワイナリー。セレシンは、ただ著名人が手掛けるという話題性だけでなく、自社畑は有機栽培でマールボロ地区の自然派ワインのパイオニア的生産者で、2009年にはワイン評論家のジャンシス・ロビンソン氏によってニュージーランドTOP4 生産者の一つに選ばれています。
オーストラリアのピノノワール

オーストラリアワインといえば、シラーズを筆頭とするジャミーで濃縮感のある赤ワインのイメージが強いですが、最近は海沿いや標高が高く冷涼な地域で造られるピノノワールも注目を集め、手ごろなデイリーワインから高値で取引されるカルト的人気のピノノワールまで幅広く生産されています。
ヴィクトリア州の冷涼なワイン産地であるヤラヴァレーやモーニントン・ペニンシュラ、 またオーストラリア最南端のワイン産地、タスマニア島は人気のピノノワール生産地です。
オーストラリアのピノノワールを探すオーストラリアのおすすめピノノワール生産者
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ピノノワールに魅されたフィリップ・モラハンが、オーストラリアの冷涼地を調べ上げ、1991年にマセドン・レンジズに興したブティックワイナリー。バイオダイナミック農法を取り入れ繊細さと複雑さを供えた純度の高いピノノワールとシャルドネを造っています。
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バスフィリップとしての厳しい基準に満たないブドウは一切使用しないことから、生産量が極めて少なく、オーストラリアで最も高値で取引されるワインの一つになっています。単に値段が高いだけではなく、一切の妥協を許さないそのワインは、オーストラリアで15年以上に渡り最高峰のピノノワールとして認められています。
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コールドストリーム・ヒルズはオーストラリアで最も有名なワイン評論家「ジェイムズ・ハリデイ」が、自ら立ち上げたシャルドネとピノノワールにフォーカスしたワイナリー。漫画『新ソムリエ瞬のワイン』ではロマネコンティを超えるワインを造り出す生産者として紹介されました。
注目のピノノワール

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セレシン ノア ピノノワール 2012
『ノア』は収穫量を抑え、1本の樹からたった1本のワインしか造られない贅沢なピノ。カシスや新鮮なハーブ、花のアロマときめ細やかなタンニンを持った女性的で繊細なワインです。著名評論家が「NZトップ生産者の一つ」と太鼓判を押すセレシンが手掛け、日本ではワッシーズでしか手に入りません!
価格帯別おすすめピノノワール
~5,000円のおすすめピノノワール
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ソノマを代表する高級ワイナリーを所有するビル・プライスが手掛けるカジュアルブランドのピノ。涼しい海風と霧を思わせるエレガントさ、フレッシュな酸とチャーミングな赤い果実感が感じられます。(カリフォルニア)
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日本ではまだ珍しいニューヨーク産ワイン。軽い飲み心地でチェリーやラズベリーの香りに、甘草やクローバーのニュアンス。引き締まってバランスの取れた味わいは、食事にも合わせやすいです。(米・ニューヨーク)
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ブルゴーニュの名門ルイ・ジャドが手掛けるオレゴン・ピノ。赤い果実のエレガントなアロマに、スパイスや木樽のニュアンスをほのかに感じます。口に含むとチェリーやスグリを思わせる果実味が際立ち、その後ソフトなタンニンと心地よいミネラルを伴った余韻が続きます。(米・オレゴン)スペクテイター:93点
~10,000円のおすすめピノノワール
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あのリッジが、1971年以来47年ぶり仕込んだピノノワール。熟成に、アメリカン・オークを使ったというのが最大のポイント。リッジといえば、アメリカン・オークを使っていることが特色のひとつですが、ピノノワールでも変わらず使用!アメリカンオークが、ほかのピノノワールにはない独自の個性をこのワインに与えているそうです。(米・カリフォルニア)
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ブルゴーニュの名門ルイ・ジャドが手掛けるオレゴンワイン。熟した果実、スパイスの香りとともに、ほのかな樽の香り。口に含むといきいきとした生命力を感じると同時にまろやかさもあり、しっかりとしたタンニンがワインの骨格を支えています。(米・オレゴン)ワインアドヴォケイト:92点
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ロバート・パーカーから5つ星を獲得するカリフォルニアのピノノワール生産者『タリー』が自社畑から造られるワイン。クランベリーやリコリス、森の土や革の香り等が感じられ余韻は長く、ソフトなタンニンが印象的です。(米・カリフォルニア)ワインアドヴォケイト:93点
一度は飲みたい10,000円以上のプレミアムピノノワール
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あのキスラーの経営者ビル・プライスが手掛けるピノノワール。非常に香り高くフレッシュなブラックベリーを中心にエキゾチックなピンクペッパーとカルダモンが感じられます。フィニッシュまで通して重みある味わいでバランス良い骨格と素晴らしい凝縮感が特徴です。(米・カリフォルニア)ワインアドヴォケイト:92点
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世界的ワイン評論家ロバート・パーカーの義理の弟が運営し、自らもオーナーとして名を連ねるパーカーが唯一評価していないワイン。シルクの様な口当たりから幾層にも重なる赤いベリーや スパイスのニュアンスが複雑に広がります。(米・オレゴン)ワインアドヴォケイト:93点スペクテイター:95点
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マーティンボロ地区の生産者エスカープメンのフラグシップワイン。よく熟して凝縮した果実味と豊かできめ細やかなタンニンのバランスが絶妙で、とても複雑な味わいと、しっかりした骨格をもったワインに仕上がっています。長期熟成タイプなのでそろそろ飲み頃。(ニュージーランド)ワインアドヴォケイト:93+点