現・醸造責任者モーガン・ベック氏が惚れ込んだ1本。このシャルドネに魅了され、ヨハン・ヴィンヤーズで働くことを決めた、彼女にとって特別な、まさに「運命のワイン」です!
■生産者のコメント
酸味の強い3種のクローンとディジョン・クローンを組み合わせた、バランスに優れたシャルドネ。ピュアな質感にミネラルのニュアンスが重なり、澱とともに長期間熟成させたことによる複雑味と、余韻に感じる収斂性が印象的です。
■栽培について
オレゴン州ウィラメット・ヴァレー、ヴァン・デューザー・コリドに位置するデメター・バイオダイナミック認定の自社畑で栽培されたピノ・ノワールを使用。酸の高い3種のクローン(Old Wente、l’Espiguette、Musque)と少量のDijon cloneを組み合わせています。
■醸造について
手摘みで収穫後、フレンチオーク樽(新樽率40%)で自然発酵とマロラクティック発酵(MLF)を行い、23ヶ月間の樽熟成。無濾過で瓶詰め後、さらに1年間の瓶内熟成を経てリリースされます。アルコール度12.5%。
■ヨハン・ヴィンヤーズについて
「オレゴンの冷涼な地に根ざした、少量多品種のバイオダイナミック・ワイナリー」
ヨハン・ヴィンヤーズは、ノルウェー出身の醸造家ダグ・ヨハン・サンドビー氏によって、2005年にオレゴン州セイラム西部のリッカーオールに設立されました。2018年にはこの地がヴァン・デューザー・コリドーAVAに正式認定されています。設立当初から栽培責任者ダン・リンク氏とともに有機農法とバイオダイナミック農法を実践し、2010年にはデメター認証を取得しました。
その後、ダグ氏の引退を見据えて5年かけて新たな後継者を探し、2021年に同じくオレゴン州南部でバイオダイナミック栽培を行うカウホーン・ヴィンヤードがオーナーに就任。これにより、ヨハン・ヴィンヤーズで経験を積んだ「モーガン・ベック氏」が醸造責任者兼ゼネラルマネージャーに就任し、創業時からの理念を引き継ぎながら、今も変わらず自然と共生する農法を実践しています。
35haの自社畑では、不耕起栽培を基本に、多年草によるカバークロップを用い、鶏・アヒル・羊といった動物たちを飼育。ピノ・ノワールやシャルドネに加え、ツヴァイゲルトやグリューナー・ヴェルトリーナーといったオーストリア系品種を含む計16品種を栽培しています。すべてのワインは自然酵母による発酵で仕込み、年産数百ケースという少量多品種生産のスタイルを守り続けています。
ワイナリーが位置するヴァン・デューザー・コリドーAVAは、ウィラメット・ヴァレーを横断する地形的な「通路(コリドー)」で、太平洋からの冷涼な海風が吹き込む独特の気候帯です。この風の影響でブドウの果皮は厚くなり、タンニンを過剰に増やすことなく凝縮感と深みのある味わいを育みます。土壌は約1万年前のミズーラ洪水によって形成された花崗岩質の真砂土で、鉄分を含むミネラル感あるワインを生み出しています。
ヨハン・ヴィンヤーズでは、バイオダイナミック農法とリジェネラティヴ(再生型)農業を融合させた「パーマカルチャー」の思想に基づき、栽培と醸造の両面で自然との共生を追求しています。2024年には、ルドルフ・シュタイナーの「農業講座」100周年を記念し、スタッフ全員で講義録を読み返すなど、哲学と実践の両立にも力を注いでいます。
- Johan Vineyards Chardonnay[2020]
- アメリカ/オレゴン/ウィラメットヴァレー/ヴァンダザーコリドー
- スティル ワイン色: 白ワイン軽-重: 中口甘-辛: 辛口
- シャルドネ
- 750ml