シェーファーShafer
シェーファー ヴィンヤーズ早わかりポイント
- 銘醸地スタッグスリープ・ディストリクトの名門ワイナリー
- ロバート・パーカーに「世界最高のワイナリーのひとつ」と言わしめた実力
- TOPキュヴェ「ヒルサイド・セレクト」は毎年高得点を連発
父と息子が二人三脚で造り上げた、モダン・ナパ・ヴァレーの真髄
シェーファーは、ナパ・ヴァレーの銘醸地スタッグスリープでワインを造る家族経営のワイナリー。創業者である父ジョン・シェーファーと現社長のダグ、親子二人三脚で作り上げたナパを代表する生産者の一つです。
シェーファーで造るワインの味わいはいわゆるモダンスタイル。複雑で重厚感のあるその風味を霧と冷たい海風がもたらすスタッグス・リープ・ディストリクトの冷涼な気候が骨格となって支えています。
トップ・キュヴェでもある「ヒルサイド・セレクト」が有名ですが、シラーが主体の「リレントレス」がワインスペクテーター誌の『世界のベスト100ワイン』において堂々の一位となるなど、近年ますますその品質に磨きがかかっています。疑いなくナパで最も成功しているワイナリーのひとつです。
シェーファー ヴィンヤーズの歴史
シェーファーの創設者ジョン・シェーファーは、シカゴで教科書を作る会社に23年間勤め、会社役員にまで上り詰めた人物。
1972年、彼が48歳のときに今までのキャリアと安定した生活を全てを手放し、シカゴから遠く離れた西海岸のカリフォルニア、しかも当時は名も知れぬ土地だったナパヴァレーにワイン業界での第2のキャリアを夢見てやってきました。
ジョンは、ワイン作りなど始めのうちはまったく知らず、ワインビジネスの本を読む事から始めたといいます。当時まだまだ無名だったスタッグスリー プの土地の可能性を信じていたジョンは、急傾斜で岩だらけの斜面を必死で切り開き、まずブドウ栽培者としてスタートを切りました。
やがて、ジョンはブドウ栽培に加えて本格的なワイン造りにも挑戦していきます。シェーファーとして最初のワインを造ったのは1978年。そのデビューワインは1981年にリリースされ、批評家や顧客から高い評価を得ました。それは現在のヒルサイドセレクトの前身とも言えるワインでした。
ジョン・シェーファー一家と、ほんの数名の従業員でスタートしたシェーファーは、ブドウ栽培からワイン醸造にいたるまで全くの素人でしたが、持ち前の粘り強さと探究心、学び続ける気持ちが実を結び、自身でも気づかぬうちに「シェーファー 」という名が世界に広がり始めるようになりました。
1983年にカリフォルニア大学デイヴィス校で醸造、葡萄栽培学を学んだ息子のダグが加わり、1990年には現在敏腕ワインメーカーとして腕を振るうイライアス・フェルナンデスが加わることでその品質は揺るぎ無いものとなっていきます。
2003年には『ワイン・アドヴォケイト誌』でロバート・パーカー氏が「世界最高のワイナリーのひとつ」と紹介し、同じ頃『ワイン &スピリッツ誌』では世界のトップ・ワイナリーの一つとして紹介されました。さらに当時から現在に至るまで醸造に携わり続けているイライアス・フェルナンデスは『フード&ワイン誌』から「年間最優秀ワインメーカー」として表彰されました。当時イライアスは、優れた実績をおさめたラテン系アメリカ人としてホワイトハウスに招待されたこともあるそうです。
徐々に努力が実を結び、シェーファーのトップ・キュヴェでもある「ヒルサイド・セレクト」は『ワイン・アドヴォケイト誌』で2001年、2002年、2003年と続けて100点満点を獲得。
2010年には、息子のダグと共に「料理界のアカデミー賞」と言われるジェームズ・ビアード賞にて「優れたしたワインとスピリッツの専門家」として表彰されました。ナパ・ヴァレーでは過去に、ロバート・モンダヴィ('91年)、アンドレ・チェリチェフ('92年)、ジャック&ジェイミー・デイヴィス('96年)も受賞する栄誉ある賞です。
「2012年Wine Spectator Top 100 」ではリレントレス2008年が1位獲得。Wine of the Yearに輝きました。
ジョンは熱心に働くこと、信頼しあうこと、創造すること、過ちを許すこと、協力すること、そして高水準を維持することを大切にしてきたといいます。その結果が今のシェーファー・ヴィンヤーズの成功であり、賜物でもあります。
1994年から息子ダグがワイナリーの社長を引き継いでいますが、今も謙虚であること、努力することを怠らず、40年以上に渡り世界のワインラヴァーを魅了するワインを造り続けています。
シェーファーで長年続くサスティナブルな取り組み
シェーファーは、100%ソーラー発電によってワイナリーの消費電力をまかなうナパ・ヴァレーで初めてのワイナリーとしても知られ、栽培や醸造においても環境保全型のワイン造りを早くから実践しています。
実際、ワッシーズスタッフがシェーファーのワイナリーを訪問した際、畑を見てまず驚いたのが一面に広がる青草!
これが『シェーファー』の誇るナチュラルファーミングでてんとう虫や、くもが畑に住み着き葡萄の樹の害虫をたべてくれ空を跳ぶ鷹やみみずくがモグラを退治してくれるのです。 その上『シェーファー』の自慢のヒルサイド(急斜面の土地)の土砂崩れをこの青草が防いでくれているのです。