1996年から造られるニュイ・ブランシュは、かつて高いパーカーポイント(ワイン・アドヴォケイト誌)を獲得して、もてはやされた樽香たっぷりのカリフォルニア・シャルドネに対するアンチテーゼとして造り始まりました。オー・ボン・クリマが手掛ける他のシャルドネと比べて、リッチで強いオーク樽の香りながらも、決して重くなく生き生きとしたワインとなっています。
ニュイ・ブランシュには年ごとにニックネームがつきます。2020年は「Hindsight(温故知新)」と命名されました。
「古きを知って、新しきを鑑みる=ジム・クレンデネン氏(故人)の偉業と考え方を大切にし、これからの将来を見据えていく」。長女イザベルと長男ノックスがワイナリーに入り、盤石のチームと共にこれからのオー・ボン・クリマを担っていくという決意表明も込めたニックネームとなりました。父・ジム・クレンデネン氏がつけ始めたユーモアと自信溢れるニックネームは、彼亡き後も第二世代に引き継がれていきます。
■味わい
レモンの砂糖漬け、パイナップル、ミントなどの要素と、樽熟成からくる厚みが共鳴します。愛らしい杏、ラベンダー、キャラメルのアロマに加え、レモン、ライムの新鮮さとクローブのスパイシーさ、ハネデュー・メロンやバニラのニュアンスのまろやかさを持ちます。
決して樽香がたっぷりのワインではなく、樽のニュアンスが溶け込み、秀逸な酸が際立ちます。瓶熟することにより更なる滑らかさが加わり、10年後も楽しみなワインです。
■畑について
・ビエン・ナシード・ヴィンヤード90%。1970年代初めに植樹されたKブロックを使い、クローンはすべてUC デイヴィスのクローン4を使用しています。通常、果実が熟すに従い、糖度が上がり、酸が落ちますが、このクローンはサンタ・マリア・ヴァレーの冷涼な気候の中で、徐々に熟しながら糖度を上げる為、酸が落ちる傾向を抑え、PHを低く抑えることができます。PHが低いシャルドネは長く熟成させることができ、樽とのまとまりもよく、食事ともよく合います。
・ル・ボン・クリマ・ヴィンヤード10%(自社畑)。クローンはディジョン・クローン76と96を使用しています。収量は非常に少なく、早く熟すクローンの為、ビエン・ナシード・ヴィンヤードの約1か月前に収穫。低い糖度でも完熟するのが特徴です。
■醸造について
フランソワ・フレール社(フランス)の樽で、100%樽醗酵+100%熟成+100%新樽で醸造しても重くならず生き生きとした特別なワインです。良く選果をし、フランソワ・フレール社(フランス)のフレンチオーク新樽100%でオー・ボン・クリマの他のシャルドネより長い樽熟成(18か月)を行い、人口的な清澄、フィルター無しに瓶詰めしています。
■オー・ボン・クリマについて
オー・ボン・クリマは、1982年にジム・クレンデネン氏が設立しました。一度見たら忘れない三角形のラベルが特徴的なオー・ボン・クリマは、ブルゴーニュ・スタイルを表現するカリフォルニアを代表するワイナリーです。
オー・ボン・クリマのコンセプトは、コンテストや評論家に受けるのではなく、食事を通して楽しめる飲み飽きないワインを造ること。濃厚なカリフォルニアワインがもてはやされ、評論家が高得点を連発した時代もブレずにジム自身の理想のワインを造り続けてきました。そして、現在、オー・ボン・クリマは、年間数万ケースを製造する規模にまで成長、カリフォルニアワインを代表する生産者となっています。
ジム・クレンデネン氏は亡くなってしまいましたが、その意思を引き継いだ子供たちが、今後も素晴らしいワインを造っていくことでしょう。
- Au Bon Climat Chardonnay Nuits Blanches Au Bouge Hindsight Chardonnay[2020]
- アメリカ/カリフォルニア/サンタバーバラ/サンタマリアヴァレ-
- スティル ワイン色: 白ワイン甘-辛: 辛口
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- 750ml