ギャリー・ファレルのロシアン・リヴァー・セレクションは、ロシアン・リヴァー・ヴァレーを代表する複数の優良畑からブレンドされ、この地域特有の多様な気候と個性的な土壌条件を最大限に生かして造られる、まさにこの産地を象徴するワインです。
このピノ・ノワール・ブレンドは、品種の魅力と産地の個性を美しく表現しており、リッチさ・ピュアさ・エレガンスというギャリー・ファレル・ワイナリーの真髄を見事に表現しています。
■生産者のコメント
濃厚なマラスキーノチェリーの魅惑的な香りに、バラの花びら、フレッシュなフェンネル、ダークベリーのジャム、そしてわずかに土っぽいニュアンスが重なります。
味わいは若々しくも複雑で、サワーチェリーやブラッドオレンジ、野生のラズベリーに、甘酸っぱさを帯びたスパイシーなニュアンスが加わり、ジューシーな果実感が広がります。きめ細やかなタンニンとしっかりとした酸が調和し、ふくよかで滑らかな質感を生み出し、非常に長くスパイシーな余韻へと続きます。
■栽培について
カリフォルニア/ソノマのロシアン・リヴァー・ヴァレーを代表する複数の優良畑のブドウを使用しています。
主な畑の気候は次の通りです。
ロキオリとバシガルーピの畑は「ミドル・リーチ」と呼ばれるエリアに位置し、川に近い立地から、霧に包まれる朝、温暖で晴れた日中、そして涼しい夜という、ロシアン・リヴァー・ヴァレーを特徴づける理想的な気候バランスに恵まれています。
トボーニ・ヴィンヤードは、より冷涼で霧の多いサンタ・ローザ平原地帯にあり、さらにホールバーグおよびマクドナルド・マウンテンの畑は、グリーン・ヴァレーやセバストポル・ヒルズといった地域内でも、より厳しい冷涼気候の条件を示しています。
■醸造について
収穫は涼しい朝の時間帯に行われ、ブドウはすぐにワイナリーへ運ばれました。丁寧に手作業で選果を行った後、大部分のブドウはやさしく除梗し、小型の開放式タンクへ。さらに、少量のブドウは全房のまま加えられました。
果汁は約7℃まで冷却され、発酵を始める前に4~7日間の低温浸漬(コールドソーク)を実施。発酵中は1日に2~3回、果帽をやさしく押し沈めるパンチダウンを行いました。
酵終了後は、ワインと果皮や種子をタンク内に7~10日間静置して浸漬期間を延長。この過程でタンニンが柔らかくなり、一次発酵由来のエステル香がより複雑に発展します。
その後、やさしく圧搾して果皮と種子を分離し、マロラクティック発酵(乳酸発酵)を行ったのち、35%が新樽のフレンチオーク樽(フランソワ・フレール社、アナ・セレクション社、ルモン社、トネレリー・オー社のライトトースト)へ移され、澱とともに9か月間熟成させました。アルコール度数13.7%。
■ギャリー・ファレルについて
1982年、創設者ギャリー・ファレル氏が、まだロシアン・リヴァー・ヴァレーがAVAとして認定される前の時代に設立。ロキオリ・ヴィンヤードのブドウから生まれたピノ・ノワールで注目を集め、地域のパイオニアとして知られる存在となりました。
ファレル氏の引退後は、キスラーやデュレル・ヴィンヤーズなどを所有する著名実業家ビル・プライス氏がオーナーに就任。2012年には、ブルゴーニュのドメーヌ・ド・モンティーユで伝統的な醸造を学び、ジョセフ・フェルプスやフリーストーンなどで経験を積んだテレサ・ヘレディア氏が醸造長に就任し、その実力は世界的に高く評価されました。
現在は、長年セラーマスターとしてワイナリーを支えてきたブレント・マッコイ氏がワインメーカーを務めています。前任のテレサ氏は彼について「鋭い味覚と豊富な経験を持ち、情熱と柔軟さを兼ね備えた素晴らしい人物」と語っています。
伝統と革新が共存する新体制のもと、ギャリー・ファレル・ワイナリーのさらなる進化に注目です。
- Gary Farrell Pinot Noir Russian River Selection[2022]
- アメリカ/カリフォルニア/ソノマ/ロシアンリヴァーヴァレー
- スティル ワイン色: 赤ワイン軽-重: 重口
- ピノノワール100%
- 750ml