サトウ ワインズSato Wines
サトウ・ワインズ早わかりポイント
- 元銀行員のご夫妻がワインに魅せられて創業
- 世界が評価するセントラル・オタゴを代表するワイン
- 正確で実直なワイン造りだからできるクリアなナチュラルワイン
- 2019年、佐藤さんのこだわりが詰まった待望の自社畑シリーズがリリース
佐藤さんご夫妻が『真面目』『実直』に造るナチュラルワイン
ニュージーランド南島にある世界最南端のワイン産地、セントラル・オタゴ。サトウ・ワインズ(Sato Wines)は、世界屈指のピノノワール銘醸地としても知られるセントラル・オタゴで佐藤嘉晃さん・恭子さんご夫妻が手掛けるブティック・ワイナリーです。
サトウ・ワインズの特徴は、ブドウ畑の段階から始まる真摯かつ緻密なワイン造りにあります。
佐藤さんご夫妻は、自身の信念に基づき、ワイン造りの過程で極力人の手は加えません。亜硫酸の添加も瓶詰め前のごく僅か。しかしながら、そのワインは正確そのもの。ナチュラルワインにありがちな澱みが少しも見られません。
ワイン造りに対する誠実なに取り組みは、しっかりとワインの品質にも反映され、国内外のワイン誌や評論家からも高い評価を受けています。ワイン専門誌“ワイナート”2023年10月号ではニュージーランド・ピノノワール特集の表紙を飾り『いま、セントラル・オタゴで最も注目すべきワイナリーのひとつ』と評されるほど。
2009年のスタート当初、わずか190ケースのピノノワールから始まったサトウ・ワインズは徐々に体制を整え、2019年の時点では1900ケースのワインを生産。日本を含む世界16カ国へと輸出されています。
また、2016年からは自社畑プロジェクトも始動。2019年ヴィンテージからは待望の自社畑シリーズ“ラ・フェルム・ド・サトウ”もリリース。今後の活躍も楽しみなワイナリーです。
元銀行員の夫妻がワインに魅せられて転身
佐藤さんご夫婦は、元々は日本の銀行で働いていました。銀行員当時は、あくまでワインは飲み手として親しんでいたそう。
しかし、赴任先のロンドンで数々の銘醸ワインに触れ、ヨーロッパの造り手たちを訪問するうちに「自分たちでもワインを造ってみたい」という想いが高まっていったといいます。
そして2006年、銀行を退職。自分たちのワインを造るべく、ニュージーランドへと移り住み、クライストチャーチのリンカーン大学で栽培・醸造学を学びました。
卒業後間もなく二人はセントラル・オタゴへと向かい、、バノックバーンにあるフェルトン・ロードでワインメーキングのキャリアをスタート。
2年半後の2009年に嘉晃さんは、マウント・エドワードの醸造責任者に就任し2012年まで勤務。また、恭子さんはフェルトンロードの栽培管理者として12年間勤めるなど、夫妻は精力的に経験を重ねていきます。
それと並行し、2009年にはついに自分たちのワイナリー、サトウ・ワインズ(Sato Wines)がスタート。当時はセントラルオタゴの有機栽培畑に特化してブドウを買い付け、ワインを醸造。僅か190ケースのピノノワールから始まりました。
ヨーロッパ自然派の造り手に学んだ自然に寄り添うワイン造り
佐藤さんご夫妻はニュージーランドに活動拠点を置きながらも、南半球の農閑期には北半球に渡り、ヨーロッパの伝統的なワイン生産国で経験を積んできました。
夫妻が修行に行った生産者の多くは自然派の造り手。
二人の修行先を合わせると、ベルンハルト・フーバー(ドイツ・バーデン)、ドメーヌ・マタッサ(仏・ルーション)、ジャン・イヴ・ビゾー(仏・ブルゴーニュ/ヴォーヌロマネ)、ジャン・ピエール・フリック(仏・アルザス)、フィリップ・パカレ(仏・ブルゴーニュ/ボーヌ)、ジュリアン・ギヨ(仏・ブルゴーニュ/マコン)、クリスチャン・ビネール(仏・アルザス)など。
佐藤さんご夫妻はヨーロッパの修行先で学んだ、伝統的でありながら自然に寄り添い滋味溢れるワインを造りだす姿勢に大きな影響を受け、自分たちも「自然と共にワインを造る」ことを決意します。
原料にはオーガニックやビオディナミ農法で栽培されたブドウを使用。亜硫酸の添加は瓶詰め前のごく少量のみ。ワイン造りにおいて極力人の手を介さず、丁寧に醸造しています。
佐藤嘉晃さんは『生命力に満ちた健康的なブドウを収穫できるセントラル・オタゴというこの美しい土地のテロワールが反映された“混じりけのない生きたワイン”を造り出すこと』への挑戦に心を昂らせていると語っています。
2016年に始動した待望の自社畑プロジェクト
これまで、近隣から厳選したブドウを買い付けて醸造していたサトウ・ワインズですが、2016年には待望の自社畑でのブドウ栽培(ビオディナミ農法、BioGro認証取得)が始動しました。
修行で訪れたヨーロッパの自然派の造り手や、ニュージーランド国内の先達からビオディナミについて学んできた2人にとって、自分たちの畑や醸造所を持つことは1つの明確な目標だったと言えます。
醸造所やブドウ畑が位置するのはセントラル・オタゴ/ピサ地区にある平均標高300mを超える高所。自社畑は下は298m、上は349mと標高差が50mもある急斜面で、標高1950mのピサ山を背後に、底に湖のあるクロムウェル盆地の西側の丘に位置しています。
もともと羊の放牧に使用する牧草地で、化学物質にも汚染されていなかったこの土地を、佐藤さんご夫妻は購入。3.1haの畑では、当初からビオディナミを実践しています。
自社畑となる土地は、土壌成分や標高などを徹底して調査。斜面の向きによって6つの区画に分けて管理されています。栽培を決めたのはピノノワール、シャルドネ、シュナン・ブラン、カベルネフラン、ガメイという5つのブドウ品種。
土壌は区画によって違いはあるものの、混じり気の少ないシスト(片岩)、クォーツ(石英)、氷河堆積土壌や石灰が多いことが最たる特徴。非常に水はけが良く、保水性も低いため、土壌構成を発展させていくためにはビオディナミに則った畑におけるハードワークが欠かせません。
また強風吹き荒れる傾斜のきつい斜面に位置していることもその特徴で、朝の時間帯に日照量を享受しつつ、比較的早い日没により夜は温度が下がるため昼夜の寒暖差はとても大きくなります。
結果的に、存分に日光を浴びながらも、冷涼気候による恩恵をも受けた素晴らしいブドウが収穫できるのです。
自社畑の取得から3年経った2019年、畑の横に醸造所を新設して、初となる自社畑シリーズのワインを醸造。ついに、“ラ・フェルム・ド・サトウ(La Ferme de Sato)”と名付けたドメーヌもののワインが誕生しました。
サトウ・ワインに対する世界的な評価
デリケートでどこまでも純粋なワインを追い求めるサトウ・ワインズは世界のワイン愛好家の間でも注目され、アジア、オセアニアのみならず北米、ヨーロッパにも輸出されています。
評論家ジャンシス・ロビンソンも高くサトウ・ワインズを評価しており、自身の著書「The World Atlas of Wine 7th Edition」では、サトウ・ワインズをフェルトンロードなどと並び、セントラル・オタゴを代表する5銘柄の1つとして紹介。
また、マスター・オブ・ワインであるIsabelleLegeronは、その著書「Natural Wine An Introduction to organican biodynamic wines made naturally」の中で「サトウのワインは美しく、まさに手造りされたもの。ピノ・ノワールにも目をよく開いて注目しておくべき」と具体的に名前を挙げて紹介しています。
この本の中でニュージーランドワインは、ピラミッド・ヴァレーとサトウ・ワインズしか取り上げられていません。
日本においても、ワイン専門誌“ワイナート”2023年10月号でニュージーランド・ピノノワール特集の表紙を飾り『いま、セントラル・オタゴで最も注目すべきワイナリーのひとつ』と評されています。
ラ・フェルム・ド・サトウのラインナップ
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Les Violettes(ピノノワール)
2021年が初リリースとなるサトウ・ワインズの完全新作!自社畑全体に植えられているピノノワールの中でも、佐藤さんが特に土壌および日照条件としてベストと捉えているBlock3に植えられているピノノワールから、100%全房発酵で仕込まれる限定生産のワインです!! -
Sur Les Nuages(ピノノワール)
クロムウェル盆地に張り出した霧を上から見下ろすと、まるで雲の上にいるかのような光景のため、フランス語で「雲の上」と名付けられたピノノワール。 -
Sous Bois(カベルネフラン)
カベルネ・フランが植えられている区画は、自社畑で唯一北向きになっている斜面。必然的に最も日照量が多くなるためカベルネフランには最適ですが、夏場の日光はすさまじく、佐藤さんご夫妻はよくカベルネフランの樹がつくってくれる日陰で休息を取るそう。このエピソードからワイン名のスー・ボワ(森の中)は付けられましたが、ワイン自体の個性にも「森」を想わせる魅力があるのが、また面白いところです。 - Alyssum(ガメイ)
名前の由来は、春になると自社畑に咲くニワナズナ(Alyssum)という小さな花から。派手ではなくとも繊細で慎ましい美しさに価値があるというガメイの魅力に重ねています。 -
Le Chant du Vent(シャルドネ)
ル・シャン・デュ・ヴァンは、風の歌の意味。セントラルオタゴでも標高の高い畑では時に非常に強い風が吹き、その風が畑を通り抜ける際にフルートのような音(風の歌)を奏でることから名付けたそう。 -
Schisteux(シュナンブラン)
シュナン・ブランが植えられているのは、畑の中で1億5000万年前のシストの岩や砂利を最も多量に含んだ区画。佐藤さんは、「私たちはそこにシュナン・ブランを植えてみたいと思わずにはいられなかった」と語ります。
DATE: 2016.9.21
サトウワインズ
オーナー兼ワインメーカー
佐藤嘉晃氏
がワッシーズにご来店♪
副店長サトウがランチセミナーに参加いたしました(*^_^*)
佐藤さんがワイン醸造に対して真摯に向き合っていることを再認識しました。
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