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スラン川右岸のフルショームは力強い1級畑。青リンゴに白桃、砂糖漬けのレモンピール。口に含むと果実味と同時に鋼のように硬いミネラルが支配する。余韻にもミネラルが強く残り、シャブリとしては異例なほど長期熟成に耐えられる。

モンマンはスラン川左岸の1級畑。しなやかで優しく、右岸のフルショームのような堅牢さは抑えられている。レモンや青リンゴなどの果実に西洋サンザシのような白い花。まろやかな酸がバランスをとる。

ドメーヌが唯一所有する特級畑はヴァルミュール。大柄で重量感のあるシャブリを生み出すクリマといわれているが、このワインの凝縮感もただごとではない。白桃や砂糖漬けのレモンピールに蜂蜜。ミネラルが堅牢なストラクチャーを構成し、じつにパワフル。

ジャン・クロードは自身の目指すワインのスタイルを「フィネス、フローラルさ、ミネラル感」といっており、事実、どのキュヴェもシャブリのエッセンスが詰まった、フローラルな香りとミネラルを感じさせる、繊細なスタイル。とくに貝類を使った刺し身や寿司にはピタリとはまる。

Hereditas＝遺伝という意味。一級マシュレルとクリオ・バタールに接している。1700年代にラザー・コランから続いていることで名付けた。

南東の丘。森に沿って位置する。アペラシオンで最も標高が高く、より酸とミネラルを感じる。フレッシュさに溢れたワイン。5から10年が飲み頃。

南東の丘。ガロ・ロマン時代にAmbassacius（アンバサシウス）と呼ばれた村に位置する。常にアロマが溢れる女性的なワイン。繊細で優雅できれいな丸みを帯びている。長熟タイプ（5から10年）。

ヴィラージュの下側の丘。石切り場の近く、森に沿って位置する。美しいテロワールで特級畑にも匹敵する。長熟にふさわしいタイプ（10から15年）。リッチでミネラルの美しいワイン。

2樽と2/3の大きさの（400本できる）樽ほどで、新樽と1年樽を使用。赤い粘土質土壌で、熟すスピードが早く、早飲み向き。

グラン・クロ、ボワレットの2区画。グラン・クロはアンブラゼの隣、ボワレットはアベイユ・モルジョの隣。長熟にふさわしいタイプ（10から15年）。とてもリッチで男性的なワイン。口に含むと柔らかく、熟れた果実の香り。

熟成して真価を発する。サン・トーバン・シャトニエールも同様。樹齢40～100年近く、平均70年の樹齢。「5年以内に開けてはいけない」とジョゼフ・コラン。

南東で平地にある5パーセルから。ピュリニー・モンラッシェの近く。30％新樽。30年から80年以上の樹齢。

2023年ヴィンテージは、DAMY社の4001年樽を3樽使用。粘土質の土壌からは、テロワールのリッチさが感じられる。ウッディなニュアンスと塩気の余韻を美しく造り上げている。1970年植樹。

リッチで厚みがある、粘土が多い黄色っぽい土壌。樹齢は若い。場所的に暑い年にも水不足になりにくい畑。熟成には新樽、1年樽、2年樽が１/３ずつ使用。いつも飲みやすいアペラシオン。アペリティフにぴったり。

シャサーニュ側の粘土の多い区画。厚い飲みごたえのあるボディ。リッチで酸も穏やか。

植樹が1910年の樹齢100年を超えるピノ・ノワールの古木からつくられる。サントネイはコート・ド・ニュイの地層が露出している村と言われ、赤ワインの比率が高い。赤い果実系のチャーミングな香りと味わい。

2283樽、うち1樽が新樽。サン・ロマンの土壌は石が多く、ミネラル感が強いため、バランスをとるために木樽を使用している。『グルマンで、塩味があるのが特徴です』

フリオンヌは寒いという意味。ここも一番最後に収穫。一日中太陽を浴びているレミリーと熟すのが2週間差がある。太陽が出てきたときに山が影になる区画で、レミリーの方が1日2時間長く太陽を浴びる。暑い年にもフレッシュさが保たれる畑。1968年にシャルドネに植替え。