グロセットGrosset
オーストラリアが生んだリースリング・チャンピオン
グロセット・ワインズは1981年、アデレードから北へ100キロに位置するクレア・ヴァレーの南端、オーバーンの町にジェフリー・グロセットにより設立されました。
ユニークなクレア・ヴァレーのテロワールを表現したグロセットのポーリシュヒルとウォーターヴェイル の2つのリースリングは、オーストラリア・リースリングの可能性を世界に知らしめたことで知られています。
クオリティに執着するジェフリー・グロセットは、コルクに変わるスクリュー・キャップ栓導入に先導的役割を果たした人物でもあります。2000年にクレア・ヴァレーの生産者たちとともに、プレミアム・ワインをスクリュー・キャップで瓶詰めし、今日のスクリュー・キャップ栓普及の口火を切りました。
その後も、スクリュー・キャップ栓の研究を目的とした基金を設立するなど、さらなる品質の向上に向け、常に革新と挑戦を続けています。
世界のトップクラスに認められるグロセット・ワインを支えているの は、ブドウの栽培と生育において細部にまでこだわり、手間をかけ、 厳しい収量制限を行い、収穫時期を的確に判断して摘み取られる高品質の果実です。
醸造においては、できるだけ優しく、自然に任せたワイン造りにより、品種と畑の個性を限りなく美しく表現することを目指しています。
グロセットへの主な評価
豪グルメトラベラーズ誌:1998年度ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー
英ワイン専門誌デキャンター:2006年世界最高の白ワイン醸造家10人
米誌ワイン&スピリッツ:2005年世界で最も影響力のある現代醸造家50人
ジェームスハリデー:オーストラリアのベストバリューワイナリー2018
リースリング・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー
クレア・ヴァレーの地形と微気候
グロセットの畑があるクレア・ヴァレーは、1850年代からの歴史をもつワイン産地で、長寿の赤ワインやプレミアム・リースリングが造られます。西側に山脈が南北に連なり、その入り組んだ深い谷間の斜面に沿ってブドウ畑が広がります。
雨量は少なく、ほとんどが冬から春に降るため病害は少ないです。
気候は夏季に気温がかなり上昇しますが、常に午後から涼風が西から吹き込み、地域⼀体の気温を押し下げ、ブドウにしっかりした酸を与えます。
クレア・ヴァレーの3つのユニークなテロワール
グロセットの主要ワインである2つのリースリングとガイアは、クレア・ヴァレーにまたがるユニークな3つ異なる土壌と地形からなる畑から生み出されます。
スプリングヴェイル・ヴィンヤード
ウォーターヴェイル地区で最も標高が高い (460m)丘陵地の上部に位置し、クレア・ヴァレーでも特に冷涼な場所。赤ローム層の下層に 石灰質の軟質石土壌が広がり、⼀定の保水力があるため、旱魃に弱いリースリングに向いています。果皮はライム色、粒のサイズは中程度、房は大きめ。1860年代からブドウ栽培されていた歴史ある場所。
ポーリシュヒル・ヴィンヤード
マウント・ホロックス麓にあり、スプリングヴェイルと同じ標高460mの位置にあるが、土質は硬質石土壌。スレート土壌上部に粘土質と 浅い泥板岩が混じり、浅い土壌はブドウの根が下へ向かって伸びる動きを防御するため、ブドウの樹はもがき、ストレスを受ける。密植で、「バレリーナ・トレイニング・システム」により理想的な日照が与えられる。果粒、房もともに小さめ。1996年より自然堆肥をまき、手作業により栽培。
ガイア・ヴィンヤード
1980年代に植えられたカベルネ・ソーヴィニョンとカベルネ・フランの畑。地球はひとつの生命体にあり、その健全な生命環境は多種多様な生命が複雑に絡み合い、維持されているというジェームズ・ラヴロックのガイア説に共感して名付けられた。標高570mとクレア・ヴァレーでは最も高い場所に位置し、周りに何も無い風の吹きさらしのヴィンヤードは25年間、ガイア理論に従って栽培されている。