ブルックスBrooks
オレゴンのバイオダイナミックス農法の先導的ワイナリー
ブルックスは、オレゴンのバイオダイナミックス農法の先導者、故ジミー・ブルックスのが1998年に興したブティックワイナリーです。
ジミーは畑が何十年と力強く存続するためには、自然の輪廻に基づいたバイオダイナミック農法が必要であると説き、自身のワインの供給元の契約畑において、自らバイオダイナミック農法を実践しました。
1998年設立当時から、白ワインの生産においてリースリングにフォーカスし、現在22種類の多様なスタイルのリースリングを手がけています。2015年からは瓶内⼆次発酵式のリースリング・スパークリングもラインナップに加わり、現在オレゴンでは最大のリースリングの生産者として知られています。
ブルックスのワイナリーについて
オレゴン生まれのジミー・ブルックスは、4年間ボジョレーのデシャン・ファミリーのもとで栽培と醸造を学び、帰国後、『ウィラケンジー・エステイト』でアシスタント・ワインメーカーとして従事しました。
その後1990年に、マクミンヴィル南に位置する『メイサラ・エステイト』の醸造所スペースを借り、自身のワインを手がけつつ、他のワイナリーのヴィンヤード・コンサルタントを兼任するなど、オレゴンワイン産業の次世代を担う栽培コンサルタントとして期待されていましたが、残念なことに2004年38歳の若さで心不全で逝去し、2003年がブルックスが手がける最後のヴィンテージとなりました。
ジミーの信念と志は、設立からブルックスのアシスタント・ワインメーカーであったクリス・ウィリアムズによって継承され、ジミーの姉ジェイニー・ヘックがワイナリーの経営に参画することで、生産が継続されています。
2008年にはエオラ・アミティ・ヒルズのジミーが最初にバイオダイナミック栽培を実践した畑に隣接する小さな醸造所を購入し、徐々に生産を増やしてきました。2014年に重力式構造の新しいワイナリーが完成し、現在は世界最年少でワイナリーを継いだジミーの息子パスカルがオーナーを務めています。
ブルックスのラベルに描かれている龍『ウロボロス』について
ブルックスのラベルには「ウロボロス(ドラコーン)」が描かれています。
自らの尾を飲み込む蛇ウロボロスは、始まりも終わりもない完全な生命を意味し、古代ギリシアで「循環性」「不老不死」を表すものとされてきました。そのため、「ウロボロス」はブルックスのバイオダイナミック農法に対する信念と世界観を象徴しています。
またブルックスのコルクに刻印されているロゴ「アルケミー(錬金術)」は、ジミー・ブルックスが様々な物質や人間の肉体や魂を対象とし、それらをより完全な存在に錬成する試みを指しています。