アストンのエステイト・ピノノワールは、樽セレクションした特別なトップ・キュヴェ。自社畑の葡萄のみを使っており、今までより更にアップグレードした深みと複雑性が顕著に現れています。
2018年は、全てのワインメーカーの夢が叶ったような素晴らしいヴィンテージ。こういったワインを造りたいとワインメーカーが思う通りの栽培管理・収穫をすることが出来たそうです。アストンでは、十分に長い生育期間が取れ、完璧に完熟した葡萄を収穫できました。酸の保有も完璧で醸造前から望む通りのワインが出来ると確信できる稀有なヴィンテージとなりました。
グラスに注がれたワインは、赤紫の濃厚な色あいを示し、香りはブルーベリー、プラム、プルーンのようなピノ・ノワールには当てはまらない濃い系の香りが溢れます。味わいは、濃厚ながら、奥行きと広がりがあり、口いっぱいにしなやかなタンニンが横にも縦にも広がっていきます。
ブラックベリー・ジャム、プラムなどの濃厚な黒系ベリーと、ベイキング・スパイスのナツメグが心地よく、たばこ、赤土を思わせる鉄っぽさ、ミント系ハーブ、トリュフのような個性的なニュアンスも現れてきます。クリーミーでシルクのように滑らかな口当たり、フル・ボディで濃厚な果実味に、ディジョン・クローンの特徴が最大限に発揮されているが、今までのヴィンテージよりも、酸の取り込ませ方が見事で、濃厚なだけでない清涼感も加わっています。
ソノマ・コースト/アナポリスのテロワールの個性が更なる可能性を広げていくことに興奮を覚えます。まだまだ将来が楽しみで生産者です。
■アストン・エステイトについて
ウルトラ・プレミアムなナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンを造るシュレイダー・セラーズのオーナーであるフレッド・シュレイダーは、ウルトラ・プレミアムなピノ・ノワールを求めていました。
2000年より、シュレイダー・セラーズのワインメーカーに就任したトーマス・リヴァース・ブラウンが、2001年にソノマ・コーストの最北アナポリスに近い未開墾の土地をみつけ、フレッド・シュレイダーと共に共同経営者として「アストン・エステイト」を創業しました。
畑は、最北アナポリス地区にあり、海からは8km、二つの丘陵を越えた森林に囲まれた位置にあり、土壌はゴールドリッジ堆積土壌、水はけがとても良いです。標高は約300m、栽培面積16ha、霧は、ぎりぎり畑にはかからず、涼しい風が入り込みます。畑は、南西向き海を臨むが、日照量は十分で日中は非常に暑く、夜から朝にかけては気温が大きく下がります。収量を極端に抑え、小粒で果皮が厚い粒となり、非常に凝縮した果実が得られます。アストンの特徴の要素は、3つのディジョン・クローン(115、667、777)の個性が大きく現れます。
2021年に、ワインメーカーのトーマス・リヴァース・ブラウンが、アストン・エステイトの単独オーナーとなりました。今後、「トーマスは植替えを行うのか?」「造りは変えていくのか?」、他にはないアナポリス北(ソノマ・コースト最北)のテロワールがどのように表現されるようになるか楽しみです!
- Aston Estate Pinot Noir Sonoma Coast (X Label)[2018]
- アメリカ/カリフォルニア/ソノマ/ソノマコースト
- スティル ワイン色: 赤ワイン軽-重: やや重口
- ピノノワール100% おすすめピノノワールを見る
- 750ml