このワインは、サンタ・ルシア・ハイランズ産ピノ・ノワールの魅力を見事に表現した、おすすめの一本です!
ジューシーでふくよかな味わいに、中程度(13.5%)のアルコール度数。赤い果実とスパイスの個性的なアロマが広がり、モカなどのニュアンスとともに、シルクのようになめらかな余韻が続きます。
■テイスティング・コメント
チェリーやクランベリー、スミレの花を思わせる愛らしく華やかな香りの中に、心地よい杉の木やハーブのニュアンスが感じられます。
なめらかなアタックに続き、ラズベリーやドライ・ストロベリーの果実味が口中に広がり、ほのかなスパイスやモカの風味がアクセントを添えます。伸びやかで豊かな酸とタンニンが全体を引き締め、冷涼感のあるエレガントな味わいに仕上がっています。
■栽培について
カリフォルニア州モントレーのサンタ・ルシア・ハイランズに位置する自社畑、ポピー・ヒルサイド・ヴィンヤードで収穫されたブドウを使用しています。
サンタ・ルシア・ハイランズは、世界水準のピノ・ノワールを生み出すうえで、2つの大きな利点を備えています。ひとつは、冷涼な海洋性気候。これにより、ブドウは複雑な風味と生き生きとした果実味、そしてバランスの取れた酸を育むことができます。もうひとつは、水はけの良い沖積土壌です。砂利を含むローム土や風化した花崗岩からなる土壌がブドウ樹に適度なストレスを与え、凝縮感と風味豊かな果実の形成を促します。
ポピー・ヒルサイド・ヴィンヤードは、サリナス・リヴァー・ヴァレーを見下ろす段々畑に位置しており、モントレー湾から吹き込む風と霧が谷を通って流れ込むことで、ブドウの成熟をゆるやかに進める冷却効果をもたらします。
■醸造について
除梗したブドウ(一部は全房)は、ステンレスタンクで穏やかな温度管理のもと発酵されます。やさしくプレスされた後、小樽のフレンチオークに移され、約1年間熟成されます。アルコール度13.5%。
ワイン造りにおいては、やさしい果実処理、部分的な全房発酵、温度やポンプオーバーの管理によって、過度なタンニンを抑えながら、色と風味をしっかりと抽出する手法がとられています。
■ポピー・ワインズについて
ポピー・ワインズは、カリフォルニア州モントレー郡にて、シルヴァ家によって2003年に設立されました。シルヴァ家は、45年以上にわたりサリナス・ヴァレーでワイン造りと農業に情熱を注いできた家族であり、その想いが詰まったワイナリーです。
ワイナリー名の由来は、春になると丘陵やブドウ畑を鮮やかなオレンジ色に染める野生のポピー(ケシの花)。この花は、カリフォルニアが「黄金の州(ゴールデン・ステート)」と呼ばれる理由のひとつでもあります。
シルヴァ家が掲げるミッションは、エレガントで親しみやすいワインを造ること。シャルドネ、ピノ・ノワール、カベルネ・ソーヴィニヨンといったクラシックな品種に力を入れています。
ポピー・ワインズの品質の鍵は、ブドウの調達から瓶詰めまで、全工程を自社で一貫管理している点にあります。彼らはセントラル・コーストの各地に複数の畑を所有・運営しており、サンタ・ルシア・ハイランズのポピー・ヒルサイド・ヴィンヤード、アロヨ・セコのシルヴァ・ファミリー・ヴィンヤード、そして同じくアロヨ・セコにある有機栽培のビーズワックス・ヴィンヤードなどが含まれます。
こうした直接的な管理体制により、それぞれの畑が持つテロワールの個性を丁寧に表現する、クラフトマンシップあふれるワイン造りが可能となっているのです。
また、ポピー・ワインズはシルヴァ家が独立して所有・運営していますが、地域の多くの生産者に最新鋭の設備とサービスを提供しているモントレー・ワイン・カンパニーと緊密な連携を保っています。この連携により、洗練された味わいでありながら、広く親しまれる、まさにカリフォルニアらしい高品質なワインを、安定して世に送り出しています。
- Poppy Pinot Noir Reserve Santa Lucia Highlands[2021]
- アメリカ/カリフォルニア/モントレー/サンタルシアハイランズ
- スティル ワイン色: 赤ワイン軽-重: やや重口
- ピノノワール
- 750ml