アメリカ西海岸、ワシントン州とカリフォルニア州の間に位置するオレゴン州。最大の産地ウィラメット・ヴァレーは、フランスのブルゴーニュと近い緯度帯にあり、ピノ・ノワールやシャルドネなど、ブルゴーニュを代表する品種の銘醸地として知られています。
なかでもピノ・ノワールは、オレゴンワインの名声を築いてきた代表品種。冷涼な気候が育む豊かな果実味と生き生きとした酸が、その持ち味です。しかし、オレゴンワインの魅力はそれだけではありません。
このページでは、オレゴン&ワシントンワインフェアで通算14回の入賞歴を持つワイン専門店オンライン・ワッシーズが、オレゴンワインの特徴を気候や土壌からひもとき、23のAVA、代表品種、開拓の歴史、注目の造り手、おすすめワインまで、初心者にもわかりやすくご紹介します。
オレゴンワインは、年間生産量5,000ケース以下の小規模ワインブランドが約7割を占めるのが特徴。
この規模の小ささゆえに、生産者は細部にまで注意を向け十分に手間をかけて、こだわりを持って高品質なワインを造り出しています。
たっぷり手間暇をかけて造られたオレゴンワインは、アメリカ全体の3%以下という生産量ながらも、2021年には有名ワイン評価誌ワインスペクテイターTOP100入賞ワインのうち、23%を占める素晴らしい結果を残しています。
オレゴン州はどこにある?
オレゴン州はアメリカ西海岸に位置し、南はカリフォルニア州、北はワシントン州に接しています。アメリカ有数のワイン産地として知られていますが、生産規模はカリフォルニアなどの大産地に比べて小さく、年間5,000ケース以下の小規模なワイナリーやワインブランドが約7割を占めています。また、オレゴン州の主要産地はフランスのボルドーやブルゴーニュとほぼ同じ北緯45度付近に位置し、冷涼な気候を活かした上質なワインが造られています。
オレゴン最大のワイン産地ウィラメット・ヴァレー
オレゴン最大のAVA、ウィラメットヴァレーはコースタルレンジとカスケード山脈の間に広がっています。コースタルレンジが、太平洋からの寒流の影響を和らげ、冷涼な気候に適した 葡萄品種には理想的な生育条件が備わっています。
州内にあるワイナリーの70%がウィラメットヴァレーにあり、なかでも北半分に集中しています。
日本と変わらない年間降水量の謎
オレゴン最大のAVA、ウィラメットヴァレーの年間降水量は約1,100mm。これは雨の多い日本に近い降水量。
決してワイン用の葡萄が育ち易いとは言えない日本と近い降水量なのに良質なワインができるのはなぜでしょうか。
その秘密は雨の降る時期にあります。葡萄にとって、収穫期の雨は大敵。水分を多く含んだ水っぽい葡萄や、病気の原因となってしまいます。
しかし、ウィラメットヴァレーの場合降水は秋から冬にかけて(つまり降雪)。葡萄の生育期間中は雨が少なく、日照量も多いため良質な葡萄が作られ、良質な葡萄からは良質なワインができるのです。
ワッシーズのおすすめオレゴンワイン
おすすめオレゴン赤ワイン
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ウィラメット・ヴァレーのパイオニア“イーラス”による、今すぐ楽しめるピノノワール。ボイセンベリーとダークチェリー魅力的なの香りに、ジャスミンとハーブの爽やかさ。果実味豊かで幅広い料理に合うピノノワールです。
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ブルゴーニュ名門ドメーヌ・ドルーアンが、当時無名だった80年代のオレゴンに可能性を見出して進出したワイナリー。ダンディヒルズの自社畑から造るこのワインは、チェリー、ザクロやスパイスが混ざり合うエレガントな1本です。ワイン・スペクテイター:93点
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オレゴン指折りのピノノワール生産者が手掛ける単一畑ピノ。ルイーズの特徴はふっくらとした果実の凝縮感。愛らしい果実の香りが層になって表れ、アクセントにはリコリスや土、紅茶のニュアンス。果実の余韻が長く続きます。ワイン・アドヴォケイト:94点
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おすすめオレゴン白ワイン
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オレゴンで一番生産されている白葡萄品種ピノグリを使った白ワイン。フレッシュな果実味やいきいきとした酸味が魅力。梨やメロンの繊細な香り。ジャスミンやマイヤーレモンの味わいが心地よく豊かな口当たりをもたらします。シーフードやアジア料理との相性◎
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ブルゴーニュ名門ドメーヌ・ドルーアンが、オレゴンで造る自社畑のシャルドネ。柑橘ピール、バニラの花、スイカズラの香り。味わいには現れるレモングラス、白い花、柚子、イエロープラムの風味がはっきりしたストラクチャーを支えています。ワイン・アドヴォケイト:93点
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有名誌ワインスペクテイターの年間TOP100のトップ3入りしたこともある世界的高評価のシャルドネ。キウイ、パイナップルなどのトロピカルな香りと、余韻のあるミネラル、塩味が見事なバランスを保つ魅惑的なワイン。ワイン・スペクテイター:92点
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オレゴンワインを知るにはピノノワールから
最も有名なフランス/ブルゴーニュを筆頭に、フランス/アルザス、ドイツ/ラインガウ、オーストラリア/タスマニア島、アメリカ/カリフォルニア州ソノマ、
アメリカ/カリフォルニア州サンタバーバラなど、素晴らしいピノノワールを生み出すワイン産地は世界中にあります。
ここオレゴン州も、ピノノワールの銘醸地のひとつ。
オレゴンのピノノワールが、世界中から注目を集めるようになったのは、1979年から1980年にかけて世界中の関心を集める大きな出来事が起こったからです。
まず、最初の出来事は1979年に開催されたフランスのレストランガイド『ゴー・ミヨ』主催のフレンチワイン・オリンピック。ピノノワール部門にて、デイヴィッド・レット氏(ジ・アイリー・ヴィンヤーズ)のオレゴン・ピノノワールが、フランスのトップブランドを抑えて、10位に入賞を果たしました。
さらに翌年1980年、ブルゴーニュの有名メゾン、ドルーアン主催で行われたブラインド・テイスティングにおいて、デイヴィッド・レット氏(ジ・アイリー・ヴィンヤーズ)のオレゴン・ピノノワールが2位に入賞。オレゴンは、ピノノワールの銘醸地として世界的に注目されるようになりました。
現在では、世界的に有名なブルゴーニュの生産者ドメーヌ・ドルーアン、コント・ラフォン、ルイ・ジャドなどもオレゴンでのワイン造りに関心を持ち、進出しています。
オレゴン州の中でも特に、オレゴンの北部に位置するウィラメットヴァレーは、世界中の評論家やワイン雑誌などから評価を受けるピノノワールが数多く造られています。
ウィラメット・ヴァレーは、北緯45度あたりに位置し、フランスのブルゴーニュ地域とほぼ同じ緯度。また、降水量は冬期に多いため雪が降りますが、収穫を迎える夏期の降雨はほとんどなく、ブドウの栽培に適した場所。夏期の昼夜の寒暖差が大きいことも上質なピノノワールの産地として高い評価を受けている理由の一つです。
1987年からは、毎年7月にピノ・ノワールの祭典「インターナショナル・ピノノワール・セレブレーション」が ウィラメットヴァレーのマクミンヴィルで開催され、3日間にわたって世界のピノ・ノワールを対象にしたセミナーや
テイスティング・イベントを行い、世界中からワイン生産者やワイン愛好家が集います。
オレゴンでおすすめの
ピノノワール生産者
クリストム ヴィンヤーズ
カリフォルニア・ピノを代表するカレラで創設期から10年以上アシスタントワインメーカーを務めたスティーヴ・ドナーが手掛けるワイン。カレラの哲学を受け継ぐ実力派のオレゴンワインです。
ドメーヌ・セリーヌ
ブラインド・テイスティングでDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)に勝ったことで名を馳せた生産者。旗艦ワインがワインスペクテイターTOP100において、2度も上位入賞するなど評価も高いです。
ベルグストロム
9年連続ワイナリー・オブ・ザ・イヤー受賞のオレゴン・プレミアムワイナリー。世界の権威あるワイン評論家からも高い評価を得ています。自社畑は、開墾当初からすべてバイオダイナミクスを採用。
ケンライト
オレゴンでは2つしか選出されていないワインアドヴォケイト5ツ星生産者のピノノワールの生産者。異なる個性をもったブドウ畑のテロワールをそのまま表現できるようワイン造りに専念しています。
ソレナ
WillaKenzie Estateでワインメーカーを務め、業界のリーダー的存在ローラン・モンタリュー自身のワイナリー。最小限の干渉をモットーにしたワイン造りのプロとして高い評価を受けています。
ボー フレール
ワイン評論家ロバート・パーカーJr.が、義弟マイケル・G・エッツェルと共同で設立したワイナリー。2016年にはワインスペクテーターTop
100で3位獲得。現在はシャンパーニュのアンリオが所有しています。
オレゴンを開拓した生産者たち
1961年、ワイン生産者のリチャード・ソマー氏は、カリフォルニア大学デイヴィス校の同期生たちが否定的だったにもかかわらず、オレゴン州のウンプクワ・ヴァレーをめざして北へ進み、リースリングや少量の他品種を栽培し始めました。
1965年から1968年にかけて、 デイヴィッド・レット氏(ジ アイリー ヴィンヤーズ)、チャールズ・クーリー氏、ディック・エラス氏(イーラス)が、彼らの家族と共にオレゴン北部へと分けはいり、ウィラメットヴァレー北部にヴィンヤードを開園しました。彼らはウィラメットヴァレーで初めてピノ・ノワールを 栽培したほか、ピノグリやシャルドネ、リースリングといった品種も少量栽培しました。
その後、10年の間に、デーヴィッド&ジニー・アデルスハイム夫妻(アデルスハイム)やロナルド&マージョリー・ヴァイルスティーク夫妻、 リチャード&ナンシー・ ポンズィー夫妻(ポンジー)、ジョー&パット・キャンベル夫妻、 スーザン&ビル・ソーコル・ブロッサー夫妻(ソーコルブロッサー)らも、ウィラメット・ヴァレー北部にぶどうを植え付け、オレゴンの礎を築きました。
こうした近代のワイン開拓者たちは、『いつの日かオレゴン州が重要なワイン生産地になる』ことを確信していました。
ワッシーズでお取り扱い中の
開拓者たち
ジ・アイリー・ヴィンヤーズ
創業者デイヴィッド・レットは「パパ・ピノ」の愛称をもつピノノワールのパイオニア。世界にオレゴンピノを知らしめた生産者です。
イーラス
ブルゴーニュのピノノワールの虜となったディック・イーラス氏が、アメリカでも同じような品質のワインを造りたいとの強い想いからスタートしたワイナリー。
ソーコル ブロッサー
オレゴンワイン業界の誕生以来、環境に優しいワイン造りの指導者的役割を担うワイナリー。ダンディ・ヒルズに最初にブドウを植えたワイナリーでもあります。
ポンジー
オレゴン開拓の先駆けとして1970年に設立されたポンジー ヴィンヤーズ。夫妻の開拓精神を娘たちが継承し、環境保全認証畑で高品質ピノを造る名門ワイナリー。
オレゴンワインの産地とその特徴
オレゴンではワインの産地も生産者も種々様々。
オレゴン州内には現在、AVA(=アメリカぶどう栽培地域)と呼ばれるアメリカ政府に認定された地域が23あります。ここでは、個性豊かな各AVAの特徴をご紹介します。
- ウィラメット・ヴァレーWillamette Valley 1
オレゴン州全体の68%を占める州最大のブドウ栽培地域。北米地域で最も涼しく、高品質なワインを生む生産地の一つで、最高のピノノワールを生むことでも知られています。この産地を探す
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ヤムヒル・カールトンディストリクトYamhill-Carlton District2
コーストレンジ、チェハレム山脈、ダンディヒルズの標高の高い地域に囲まれているため、周辺地域よりも雨が少なく、涼しい気候のブドウに最適な栽培条件が得られます。(ウィラメット・ヴァレーAVAに内包)この産地を探す
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チェハレム・マウンテンズChehalem Mountains3
ベンチマークのピノノワールを含むリッチでエレガントで複雑なワインで知られています。(ウィラメット・ヴァレーAVAに内包)この産地を探す
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テュアラティン・ヒルズTualatin Hills4
2020年6月に新設された新しいAVA。オレゴン州で最初の商業用ブドウ園があります。
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ダンディーヒルズDundee Hills7
オレゴンワインのパイオニアが多くワイナリーを構える地域。ウィラメット・ヴァレーで最初のピノノワールが植えられた場所。コーストリッジとチェハレム・マウンテンに挟まれているため低地よりわずかに暖かく、霜害も少なく雨量も少ない(ウィラメット・ヴァレーAVAに内包)この産地を探す
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マックミンヴィルMcMinnville8
海から吹く涼しい風は、ピノノワールに力強いタンニンを柱にダークフルーツやスパイスのフレーバーを与え、白ワインには艷やかさと果実味を与えます。(ウィラメット・ヴァレーAVAに内包)この産地を探す
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エオラ・アミティ・ヒルズEola-Amity Hills9
ヴァン・ダザー・コリドーの真東に位置することで、冷たい太平洋の空気が流れ込み、良質な酸と厚い皮を持った粒の小さな良質なブドウが育ちます。(ウィラメット・ヴァレーAVAに内包)この産地を探す
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ヴァン・ダザー・コリドーVan Duzer Corridor10
ウィラメット・ヴァレーに内包されるAVA。午後になると強い海岸沿いの風が吹くため気温が下がります。これにより、ストラクチャーのある、タンニンと酸味のあるワインが生まれます。この産地を探す
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マウント・ピスガー・ポークカウンティ・オレゴンMt. Pisgah, Polk County, OregonNEW!!11
2022年6月に承認されたウィラメット・ヴァレーに内包されるAVA。6500万年前に海底火山として形成され、その後押し上げられて誕生した山なので、海の堆積物に覆われています。ユニークな地質が、浅い土壌での深い複雑味を持ったブドウを育てています。
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ローワー・ロング・トムLower Long TomNEW!!12
2021年12月に承認されたウィラメット・ヴァレーに内包されるAVA。ウィラメット・ヴァレーの南部では初めてのAVAです。
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サウザン・オレゴンSouthern Oregon13
オレゴン州の南地区のカリフォルニア州の国境まで伸びる地域AVA。州内2番めの大きさを持ちます。5つのAVAを内包し、多様な土壌をもったぶどう園から優れたワインを生み出しています。
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コロンビア・ゴージュColumbia Gorge19
「アメリカで最もユニークなワイン産地」と謳われているコロンビア・ゴージュは、オレゴンとワシントンの肥沃な土壌を含みコロンビア川にまたがっています。素晴らしい甘口の白ワインと甘美な赤ワインを生みます。この産地を探す
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コロンビア・ヴァレーColumbia Valley20
コロンビアバレーAVAは、1,100万エーカーの土地を持つ非常に大きな栽培地域です。オレゴンとワシントンをまたぐ場所に位置しますが、そのほとんどはワシントン州にあります。この産地を探す
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スネーク・リヴァーSnake River Valley23
スネークリバーバレーは、オレゴン州北東部からアイダホ州南西部にまたがるAVA。オレゴン側では現在のところブドウ栽培地は見られません。