トルパドル ヴィンヤードTolpuddle Vineyard
アデレード・ヒルズの名門ショウ・アンド・スミスが手掛ける要注目のタスマニア産ブランド
オーストラリア/タスマニア島南部の銘醸地コール・リヴァー・ヴァレー。「トルパドル・ヴィンヤード」がこの地でシャルドネとピノ・ノワールに特化して植樹を始めたのが1988年のことです。砂礫の上に軽いシリカ質土壌が広がる、緩やかに傾斜した北東向きの日当たりのよい斜面に畑は位置しています。
このユニークかつ際立った特徴をもつ畑から生まれる素晴らしい風味と凝縮感のあるワインは高く評価され、トルパドル・ヴィンヤードは2006年初開催の『タスマニア・ヴィンヤード・オブ・ザ・イヤー』に輝きました。
このように、かねてより高いポテンシャルを発揮していたトルパドルですが、その魅力をさらに開花させたのは、アデレード・ヒルズの名門「ショウ・アンド・スミス」のマーティン・ショウ氏とマイケル・ヒル・スミス氏(マスター・オブ・ワイン)です。
2011年にトルパドルの畑を購入すると、土壌の活性化、仕立ての変更、霜害対策、クローンの選別などに思い切った投資を敢行。彼らの畑は今日では、オーストラリアで最も偉大なシングル・ヴィンヤードの一つと称されるまでになっています。
この献身的に管理された畑からは、現在、多くのワイン関係者から熱い注目を集める高品質ワインが生み出されています。
ワイナリー名「トルパドル」の由来について
「トルパドル」というワイナリー名は、トルパドルの殉教者(Tolpuddle Martyrs)という逸話に由来します。
1834年、イングランド南西部のトルパドルという村で農業労働組合を組織した6人の農民がオーストラリアへ流刑となりました。その中のリーダーであったGeorge Loveless(ジョージ・ラブレス)という人物が流された先がタスマニア島です。
彼らは実際には当時の労働者の権利獲得と賃上げを求める運動を起こしたために政府に弾圧された農民です。そのためイングランドの労働者達にとっては英雄といえる人々でした。そこで、この処罰に民衆が怒り、署名活動やデモ行進の末、その後判決が差し戻されて6人全員の帰国が許されています。
流刑中に刑罰の一環としてジョージ・ラブレスが農業活動に従事していた場所が、現在のトルパドルのブドウ畑と言われています。