ネペンスNepenthe
ネペンスはブドウ畑を持つことを夢見ていたエド・トウェッデルが1980年代初め、アデレード・ヒルズ、レンズウッドに土地を購入し、ブドウを植えたことに始まります。
アデレードの東郊外に位置するアデレード・ヒルズは標高400mの高地に丘陵地帯がつづき、冷涼な気候のもとで高品質なソーヴィニヨンブラン、シャルドネ、ピノ・ノワールの産地として注目されていました。
1990年代半ばには息子ジェームズがブドウ栽培に関わる傍ら、ワイナリーの経営を指揮し、1997年に栽培・醸造学で名高いローズウォーシー大学の講師ピーター・レスクをワインメーカーに迎え入れ、トウェッデル・ファミリーは自社ブランドでワインをリリースしました
ネペンスのワインは早くから人気を集め、ワイン評論家ジェームズ・ハリデーは代表的著書「オーストラリア&ニュージーランドワイン・コンペティション」2001年版で、ネペンスを5つ星中の4つ星半と評価し、もっともエキサイティングな新参ワイナリーの一つと絶賛しました。
自社畑はレンズウッドに加え、チャールストン、バルハナー、ハーンドルフにも拡大し、現在約130haの自社畑を所有しています。
ネペンスの名前の由来
ネペンスの名前は、古代ギリシアのホメーロス作とされる長編叙事詩『オデュッセイア』の中で悲しみを一掃するためとされる万能薬に由来します。
ネペンスの位置するアデレード・ヒルズについて
アデレード・ヒルズは、アデレードの東約10kmに位置し、標高400mの高地に丘陵地帯が広がります。
昼夜の寒暖差が大きく、夏期シーズンでも夜は冷え込み、そのためブドウの酸が高く保持され、ワインには特徴的な酸味が備わり、アデレード・ヒルズのトレードマークとなっています。
アデレード・ヒルズは比較的新しい産地ではあるが、切れ味のあるソーヴィニヨン・ブランで早くから評価を確立した産地でもあります。
シャルドネ、ピノ・ノワールが主に栽培されているが、北部の暖かい地区にはカベルネ、シラーズ、メルローが植えられ、冷涼かつ温暖な微気候により、さまざまなタイプのワインが造られています。また酸度の高いブドウが得られることから、スパークリングワインの産地として成功している産地でもあります。