ファーライジングFarr Rising
ファーライジングの若きニック ファーのキャリアは、偉大なる父親バイ ファーのギャリー ファーから影響を受けた食とワインへの情熱がきっかけでした。幼少時代は実家のブドウ畑で大半の時間を過ごし、大学で醸造学を修めてからはオーストラリアで最古のワイナリーの一つであるローズマウント エステートの研究室で働きました。
その後アメリカにあるクリストムとオー ボン クリマでヴィンテージを、そして家族ぐるみの友人であるセイエスと共にブルゴーニュのドメーヌュジャックにて合計4年の研鑽を積みました。父親と比較して見ると、地方の特徴を味わいに反映させたワイン作りを目指すニックはより繊細かつ複雑なアプローチを試みていると言って良いでしょう。
特にデュジャックから影響を受けた部分は非常に大きく、余り除梗せずにクラシックなブルゴーニュスタイルを貫いている点はワインのキャラクターに如実に現れています。
結果として息子から影響を受け返された、父ギャリーが作るワインまでもがクラシックなスタイルにより近づいています。この親子鷹が生み出すワインは甘美。オーストラリアのブルゴーニュ品種における白眉の存在なのです。