サッカリーThackrey
ローヌ品種の鬼才ショーン・サッカリーが手がける原始的なワイン造り
マリンカウンティの山中で暮らす鬼才ショーン・サッカリーの「古」に対する探究心は計り知れません。数百年前の醸造文献を学者達とともに解読し、18、19世紀のワイン造りについて語り出すと、もう誰にも止められません。
ですが、テクニカルな質問を向けても彼は一切答えず、「料理がおいしいからって、シェフに『この料理の塩は何グラム?』なんてヤボな事聞かないだろ?」と笑うばかり。
そんな彼のワイン造りは非常に原始的。セラーに空調設備はなく天井にはツバメが巣を作り、親鳥が出入りしやすいよう扉は少し空けられています。一般的なワインメーカーが見たら卒倒しそうな「100年前」の環境。そこから生まれてくるワインは高い完成度の中にどこか田舎っぽい、良い意味で粗野な風味が漂います。
1905年から続く伝統的なロッシヴィンヤードのシラー、“オライオン” ’02がワインアドヴォケイト誌において96-100点、プティット・シラーの“シリウス” ’01が96点という驚異的なポイントを獲得すると、マニアックなファンのだったサッカリーは世界の愛好家の知るところとなります。しかし、彼自身は、全く意に介さず自分のワインを造り続けています。
現在サッカリーでは、独自のブレンドとヴァラエタルワインを年間約5,000ケース生産しています。彼のワインにつけられた星や星座の名前については、「古代と神秘の象徴」と語っています。