サイフリード エステートSeifreid Estate
ワイン産地ネルソンを造ったパイオニア
サイフリードは、ニュージーランド南島に位置するネルソンを一大ワイン産地に押し上げた立役者。
10種類を超える多彩なぶどうからワインを造っており、特にリースリングやゲヴェルツトラミナーは 国内で常に高い評価を得ています。また創設者ヘルマン・サイフリードの故郷オーストリアの品種、ヴュルツァーやツヴァイゲルト といったぶどうからも個性的なワインを造っています。
サイフリードのもう一つのブランド、「オールド・コーチ・ロード」は、 気軽に楽しめるワインとしてニュージーランドで高い人気を誇っており、特にシャルドネやソーヴィニヨン・ブランは国内の品種別ワイン売上において常に上位にランクされています。
ネルソンのワイン造りの歴史はサイフリードから
1960年代は、サイフリードの位置するネルソンにはまだブドウ畑は無く、タバコとホップ、リンゴが地域の主な産業だったと言います。
1973年、オーストリアから来たヘルマン・サイフリードが、妻と2人での地に初めて小さなワイナリーを開きました。これがサイフリード・エステートの始まりです。
ヘルマンが、ネルソンをワイン造りに適した場所だと考えて銀行に融資を頼みに行った時、最初はだれ一人相手にしてくれなかったそう。誰もがネルソンはぶどうを育てるには寒すぎると思っていたのです。
しかしヘルマン家族は決して諦めることなく努力を続け、今日、そのワイナリーは325ヘクタールのブドウ畑を所有し、世界25カ国以上に輸出されている、家族経営としてはニュージーランド最大級のワイナリーへと成長しました。
そして2014年、アグネスとヘルマンは、ニュージーランドのブドウとワイン業界への貢献が認められ、ニュージーランドワイン業界で最も偉大な功績の一つであるニュージーランドワイン生産者のフェローに任命されました。
また、サイフリードの成功によってネルソンに続々と新しいワイナリーが誕生し、現在では20余りのワイナリーが居を構える 国内有数のワイン産地となっています。
大規模ながらも家族経営
サイフリードの一番の特徴は、ぶどうを全て自家栽培のものでまかなっている事。そして、これだけの規模を持ちながらも家族5人でワイナリーを経営している事です。
現在へルマンはぶどう栽培をワイナリー運営を主に担当し、その他の仕事は3人の子どもたちが担当しています。
長男のクリスはチーフワインメーカーとしてワインの醸造を担当。クリスは、大学でワイン醸造について学び、卒業後はオーストラリアのルーウィン・エステートを始めオレゴンやヨーロッパ各地のワイナリーでワイン造りの経験を重ねた経験を持ちます。
また、長女ハイジは歯科医の仕事の傍ら醸造アシスタントを、そして次女のアンナはマーケティングを担当。長女・次女もそれぞれ、世界中のワイン業界で修行の後、家業のために戻ってきました。