マウントフォードMountford
マウントフォード・エステートの早わかりポイント
- 大人気の日本人醸造家 小山竜宇氏が引き継いだ名門ワイナリー
- 上位7%にランクイン!2019年度NZピノ格付けで三つ星に輝いた造り手
- 斜面の石灰岩土壌が決め手上質なミネラルを持つワイン
斜面の石灰岩土壌から生まれる、優しく美しいワイン
マウントフォード エステートは、1991年にマイケル&バフィー・イートン夫妻によって、南島のノース カンタベリーにあるワイパラで設立されたブティックワイナリーです。
ファーストヴィンテージは1996年にリリースされました。マウントフォードが生み出すエレガントなスタイルのワインは、イギリスを始め、世界各国で瞬く間に高く評価されるようになりました。
2017年には、独立前にアシスタント・ワインメーカーを務めていた小山竜宇(タカヒロ)氏が、古巣であるマウントフォードを引き継ぎました。現在は『コヤマワインズ』と二本柱で小山さんがワイナリーを統括。醸造家マット・バーバー氏とともにピノノワール・シャルドネを中心とした洗練されたワインを手掛けています。
マウントフォードは、2019年度に発表された「第8回 グレート・ニュージーランド・ピノノワール・クラシフィケーション」にて三つ星を獲得しています。512ワイナリーの中から選ばれた、三つ星以上の生産者はわずか36社のみ!
グレート・ニュージーランド・ピノノワール・クラシフィケーションは、英国のワイン評論家マシュー・ジュークス氏とオーストラリアのワイン評論家タイソン・ステルツァー氏が主催しており、スポンサーや資金提供を受けず、独立した形で審査されるものです。審査は最新5ヴィンテージの平均評価に基づいて行われるため、マウントフォードのワインが一貫して高いクオリティを保っている事がうかがえます。
小山さんの原点『マウントフォード エステート』は、今後もさらなる飛躍が楽しみで仕方ないワイナリーです。
マウントフォードのワイン造り
マウントフォードの自社畑は1991年に植え付けを開始し、2000年、2008年、2013年と段階を経て拡張され、現在は約10haへと成長しました。
畑はワイパラヴァレー全体を見渡すことができる高い標高の“斜面”にあり、ブルゴーニュ品種に適した“石灰岩”を豊富に含んでいます。この【斜面の石灰岩土壌】というテロワールはニューワールドのワイン産地として数が少なく、マウントフォードの特徴である“美しいミネラルと上品な酸”を形づくります。
マウントフォードの畑は丘の斜面にあるため海からの冷たい風が遮られます。また北西向きの畑は太陽の恩恵を充分に受け、安定してブドウが成熟します。そしてブドウ生育期間の乾燥した気候はサスティナブル農法を比較的容易にしてくれます。マウントフォードでは自然の力を利用した農法を取り入れ、肥料には発酵した魚などの有機物を投入しています。
また醸造面においても過度な圧力をかけないよう“細やかな手仕事”が積み重ねられています。収穫は手摘みを基本とし、亜硫酸の使用は抑えます。自生酵母で発酵させたワインは、可能な限り清澄や濾過をせず瓶詰めされます。 マウントフォードは土地に寄り添ってブドウを育み、現在 年間約4,000ダースの素晴らしいワインを世界へ送り出しています。
小山竜宇氏とマウントフォードを繋いだ、意外な理由
マウントフォードは、小山さんにとってワイン造りを初めて学んだ原点のワイナリーです。
神奈川県生まれの小山竜宇さんは、幼い頃から海外生活が長かったと言います。大学卒業後は東京で就職しましたが、次第に海外で“モノづくり”がしたいと考えるようになりワインの道へ。ニュージーランドの南島でワイン造りにチャレンジすると決めた小山さんは、栽培と醸造を学ぶべくリンカーン大学へ入学しました。
在学中の2004年に、首都ウェリントンで開催されたピノノワールの国際会議を訪れた際、小山さんはマウントフォードの当時のオーナー、マイケル氏と出会いました。ピノの会議で出会った二人でしたが、提供されたワインの中で、特に小山さんの心に残った1本はマウントフォードのシャルドネだったそうです。
「あのエレガントなシャルドネをもう一度飲みたい」と、小山さんは後日ワイナリーを訪ねました。たっぷりと試飲を楽しみ、オーナー夫妻の温かいもてなしを受けた後、予期せぬラッキーな話が舞い込みます。 なんと、「身長が高いから」という理由で、自社畑のブドウ樹に防鳥ネットをかけるアルバイトに誘われたのです!
また、当時ヘッドワインメーカーを務めていたC.P.リン氏も、小山さんを快く迎え入れてくれました。C.P.リン氏は、マウントフォードを一躍名門ワイナリーへと導いた台湾出身の醸造家です。幼少期から盲目であった彼は、類まれなる嗅覚と聴覚を持った天才。そんなC.P.リン氏から改めてアシスタント・ワインメーカーの誘いを受け、小山さんの醸造家としてのキャリアがスタートしました。
マウントフォードが手掛ける2つのシリーズ
エステート・シリーズ
エステート・シリーズは、創業の1991年に植えられた樹齢30年越えのブドウから造られます。複雑な風味を蓄えた美しい果実からなるプレミアムラインです。リエゾン・シリーズ
「リエゾン」とは“融合する・繋ぐ”という意味を持ちます。当初は、自社畑の中で比較的樹齢の若いブドウと契約農家から調達したブドウをブレンドしていました。自社畑の拡張により、2012年以降は100%自社ブドウから醸造されています。
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