シャトー サン ミッシェルChateau Ste. Michelle
シャトー サン ミシェル早わかりポイント
- 創設50年を超え!ワシントンで最も歴史あるワイナリー
- ワイン&スピリッツ誌のTOP100ワイナリー・オブ・ザ・イヤーに22回に渡り選出
- 手掛けるワインがワインスペクテイターの年間TOP100に18回も選出!
- 設立当初、コンサルタントを買って出たのはカリフォルニアワインのカリスマ醸造家アンドレ・チェリチェフ
- 世界の有名生産者とのコラボから生まれるプレミアムなワシントンワインにも注目
20世紀前半からワイン造り続けるワシントン・ワインのリーダー的存在
シャトー・サンミッシェルは、ワシントンの中でも歴史あるワイナリーのひとつ。1967年から、ワシントン州においてクラシックなヨーロッパスタイルのワインを造っています。
2017年には、全米の食品店で最も売れたプレミアムワイン・ブランドの座を獲得。地元での信頼も厚く、地元経済誌『Puget Sound BusinessJournal』の読者投票では、あの世界的企業スターバックスやマイクロソフトを抜いて「ワシントンで最も尊敬されているブランド」に選出されたワシントンを代表するワイナリーです。
シャトー・サン・ミッシェルが誕生するまで
シャトー・サンミッシェルのルーツは、アメリカの悪名高き『禁酒法』撤廃後の1930年代に設立されたNational Wine CompanyとPomerelle Wine Companyという2つの会社にあります。
この当時、2社が造っていたのはブドウ以外の果物を使った果実酒。主に地元の食料品店で販売するためにブラックベリーやローガンベリー、カラントなどのフルーツから造った甘口のフルーツワインを手掛けていました。
時は流れて1954年、National Wine CompanyとPomerelle Wine Companyは合併。これにより、American Wine Growersという州内最大のワイナリーが誕生しました。American Wine Growersではしばらくの間、、引き続きベリー系のフルーツワインを手掛けながら、徐々に高まりつつあるワイン需要に答えるべく、グルナッシュなどのワイン用ブドウ(ヴィニフェラ種)の栽培をすすめていきました。
そして1960年代半ばに、大きなターニングポイントが訪れます。
1966年、ヤキマ・ヴァレーを訪れていたワインライター兼Wine Institute(カリフォルニアワイン協会)の創設者であるレオン・D・アダムスがAmerican Wine Growersのグルナッシュワインを試飲。その味に感銘を受けた彼は、『商業規模でのワイン生産』と『ナパヴァレーの伝説的ワインメーカーであるアンドレ・チェリチェフとコンタクトを取ること』を提案してきました。
American Wine Growersは、ナパの有名ワイナリー『ボーリュー・ヴィンヤーズ』のワインメーカーを退任したばかりだったチェリチェフに、コンサルタントを依頼。1967年、カリスマ醸造家アンドレ・チェリチェフのコンサルタントを受けてついに『サン・ミッシェル』が初リリースとなりました。この時はまだ、ワイン名にもワイナリー名にも『シャトー』の文字はありませんでした。最初にリリースしたワインは、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、セミヨン、グルナッシュ。
ほとんどの人々がワシントンワインの可能性を信じていなかった時代にもかかわらず、ワイン造りをスタートした、サンミッシェル。このワインが、今日のワシントン州のワイン産業の繁栄のきっかけになったといっても過言ではありません。
本場ドイツを凌駕したリースリングで一躍全米注目の生産者に
パリスの審判より2年早い1974年、ロサンゼルス・タイムズ紙主催のブラインド・テイスティングで、サンミッシェル リースリング1972が1位をの評価を受けました。
ドイツやカリフォルニアのワインを抑えてトップに輝いたことにより、サンミッシェルは一躍全米の注目を集めたと同時に、ワシントン州で造るリースリングの実力を確固たるものにしました。
1976年には、『世界中の最高のワインと肩を並べるようなワインを作る』という決意を込めて、ワイナリーの名前をシャトー・サン・ミッシェルと改称。
また、同年にシアトルから北東に15マイル進んだ先にあるウッデンヴィルという町に、醸造施設とビジターセンターを備えたフレンチスタイルの豪華なシャトーをオープン。ここは、かつて材木王と呼ばれたバロン・フレデリック・スティムソンが1912年に設立した農場『ハリウッド・ファーム』があった場所でした。
シャトー・サンミッシェルのワインへの評価ははリースリングだけに留まりません。
1991年には、フランス・ボルドーで開催されたVinExpoにおいてシャトー・サンミッシェル カベルネソーヴィニヨン1987年が、アメリカ産赤ワインで唯一の金賞を受賞。
2016年には、アメリカの他のどの生産者も無しえなかったワイン&スピリッツ誌のTOP100ワイナリー・オブ・ザ・イヤーに通算22回目選出という偉業を達成しました。
以降も、シャトー・サンミッシェルは世界的に高い評価を獲得し続けています。
シャトー・サン・ミッシェルに対する世界的な評価
主な受賞歴
- ワイン&スピリッツ誌“TOP100ワイナリー・オブ・ザ・イヤー”に22回に渡り選出
- ワインスペクテイター誌“年間TOP100”に18回に渡り選出
- インターナショナル ワイン& スピリッツ コンペティション(IWSC) “United States Wine Producer of the Year 2012”
- Market Watch誌“ワイン・ブランド・オブ・ザ・イヤー 2008”
- インターナショナル・リースリング・コンペティション2008(ドイツ/ラインランド・ファルツ)で、ドライ・リースリング2007が“ベスト・リースリング・オブ・ザ・ニューワールド”を受賞
- Restaurant Wine Magazine“アメリカン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー2005”
- ワインエンスージアスト誌“アメリカンワイナリーオブザイヤー2004”
- Robert M. Parker, Jr“ワイン・プロデューサー・オブ・ザ・イヤー1990”
- Tasters Guild“ベスト・アメリカン・ワイナリー1988”
世界の有名生産者とタッグを組んだジョイントベンチャーも人気
シャトー・サンミッシェルは、ワシントンワインの魅力をさらに引き出すべく、世界中で活躍する醸造家を招き、よりプレミアムなワシントンワインを造る取り組みも行っています。
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コルソラーレ
1995年にスタートした、赤ワイン専門ブランド。イタリアの名門アンティノリ家当主ピエロ アンティノリ氏とのタッグを組み、ワシントン州の最高の果実からワールドクラスのワインを生み出しています。コルソラーレを探す
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エロイカ
1999年にスタートしたリースリング専門ブランド。200年の歴史を誇るドイツ醸造所 当主ローゼン氏とのコラボで、伝統と技術が融合したワシントン・リースリングが造り出されています。エロイカを探す
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テネット
2015年にスタートしたテネットは、ワシントンで造るシラーやローヌ系品種の可能性に着目。フランス南部ローヌに本拠地を置く醸造家、ミッシェル ガシエ氏とシャトー ヌフ デュ パプのワイナリーを多く手がけるコンサルタント、フィリップ カノビー氏と協力し、ワシントンの個性を引き出したローヌ系品種のワインを造っています。テネットを探す