ケンダルジャクソンKendall Jackson
ケンダルジャクソンの早わかりポイント
- 驚異の31年連続!!アメリカで1番愛されているシャルドネ
- 弁護士から転身。アクシデントを乗り越え人気ワイン生産者へ
- 人気のシャルドネは果実味豊かで香り高いカリフォルニアスタイル
- 獲得したメダルは総数なんと4000個以上!1990年代、アメリカで最も受賞数の多い生産者に。
数多くの受賞暦を誇るアメリカ屈指のワイナリー!!
ケンダルジャクソンは、カリフォルニアの家族経営ワイナリーとして、アメリカ屈指の有名生産者。
世界中に40超のワイナリーを所有する巨大ワイングループ、ジャクソン・ファミリー・ワインズの創設者ジェス・ジャクソンが初めて手掛けたワイナリーです。
ワイナリー設立は1982年。翌1983年には、初ヴインテージのヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネが アメリカ・ワインコンペティションでプラチナメダルを受賞する快挙を果たしました。
以来、ヴィントナーズ・シャルドネは、31年ものあいだ全米No.1シャルドネの座に君臨。
ヴィントナーズ・シャルドネ以外にも、ケンダル・ジャクソンのワインはそのクオリティの高さから数多くの賞に輝いており、これまでに獲得したメダルの数は4000個以上!それがいかにずば抜けているかということは、“1990年代アメリカで最も受賞数の多いメーカー”に選ばれていることからも明らかです。
元弁護士が2度のピンチを切り抜け造った大ヒットシャルドネ
苦労をしながら弁護士の道へ
創設者ジェス・ジャクソンは大恐慌時代の1930年サンフランシスコ育ち。決して裕福とは言えない子供時代を過ごしていたジェスは、働きながら学費を工面してカリフォルニア大学バークレー校で法律を学び弁護士の道へ。
1970年代初頭までには、財産権問題専門の弁護士として成功を収めていました。しかし一方で、なにか新しいことに挑戦したい気持ちも併せ持っていたといいます。
ここから、ジェス・ジャクソンはワイン業界へとすこしずつ歩みだしていくことになります。
1974年、ナパバレーのすぐ北にあるレイク・カウンティに約80エーカーの梨とクルミの果樹園を購入。当初、別荘にしようと考えていたこの場所は、すぐにシャルドネを植樹して葡萄畑となりました。
当初は、趣味としてブドウを栽培し、近くのワイナリーにブドウを販売していました。しかし1982年に転機が訪れます。ジェス・ジャクソンの前に2つの困難が立ちはだかったのです。
アクシデントから始まったワイン造り
1度目は栽培家として。ブドウの過剰供給により買い手が見つからなくなってしまいました。そこで、ジェス・ジャクソンは自らワインを造る決意をします。
シャルドネはワインの醸造から販売までの期間が短く、当時はまだ競合も少なかったため、アメリカのワイン愛好家にとっても目新しく映ると踏んだのです。
さらに、他の余ったブドウも利用しようと考え、州内外のブドウ畑から8種類のシャルドネを瓶詰めして販売することを思いつきました。
しかしそのとき、さらなる問題が発生してしまいます。いくつかのワインを発酵中、糖分がアルコールに変化する前に発酵が停止してしまい、甘くなりすぎたのです。
巨額の経済的損失に直面したジャクソンは、ナパの著名ワインメーカーに相談した上で8種類のワインをブレンドすることにしました。その結果、ワインに丸みや柔らかさが加わり、思いがけず素晴らしい仕上がりに!
こうして生まれた、ケンダル・ジャクソン ヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネは初リリースの1983年から大ヒット!同年、アメリカン ワイン コンペティションでアメリカン シャルドネとして初のプラチナ賞を受賞。さらにはホワイトハウスで提供し、当時の大統領レーガンの夫人『ナンシーのお気に入り』として広く知れ渡りました。
1980年代のカリフォルニア シャルドネの人気は、ヴィントナーズ リザーヴのおかげもあって、急上昇したと言います。
今でも、ケンダル・ジャクソン ヴィントナーズ・リザーヴ・シャルドネは、アメリカで驚異の31年連続No.1シャルドネとして多くの人に愛されており、ワイナリー自身もワイン&スピリッツ誌“年間トップ 100 ワイナリー”に10回も選出されるなど、数々の栄誉を受け続けています。
ケンダル・ジャクソンに対する世界的な評価
ワイナリーの主な受賞歴
- ワイン&スピリッツ誌“年間トップ 100 ワイナリー”に10回選出
- ワイン・エンスージアスト誌“アメリカン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤー”(2017年)
ワイナリーで働く人々の主な受賞歴
創業者ジェス・ジャクソン
- ワイン・エンスージアスト誌から生涯功労賞を受賞(2007年)
- カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカから、ワイン業界のリーダーとしての功績を讃えられてヴィントナーズ殿堂入り(2009年)
ジェスの妻で現会長バーバラ・バンク
- ワインエンスージアスト誌“ワイン・パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー”を女性として初めて受賞(2013年)
- ワインスペクテイター誌“特別功労賞”(2017年)
ケイティ・ジャクソン
- ワイン・エンスージアスト誌“40歳以下の流行をリードする40人”選出(2018年)
ワインマスター:ランディ・ウロム
- ソノマ カウンティ ヴィントナーズから、カリフォルニア・シャルドネ・ムーヴメントの先駆者としてソノマカウンティのアイコンに認定(2022年)
- ワイン・エンスージアスト誌ワイン・スター・アワード“ アメリカン・ワイン・レジェンド”選出(2022年)
美味しいワイン造りへのこだわり
たった80エーカーから始まったケンダル・ジャクソンは、今では約14,000エーカーもの広大なブドウ畑を有する生産者になりました。大規模生産者になった今でも、そのワイン造りには、たくさんのこだわりが詰め込まれています。
ぶどう畑へのこだわり
設立当初は、農家から買い取ったブドウやワインをたくさん使用する年も多かったといいますが、現在では自社所有や、長期リースしている約14000エーカーにおよぶ畑のブドウを使って、ケンダル・ジャクソンのワインは造られています。
この畑は、過去30年にわたって、ジャクソン・ファミリーがカリフォルニアのサンタバーバラ、ソノマ、ナパ、モントレー、メンドシーノ、レイクカウンティの涼しい海岸沿いの山々、丘の中腹、尾根、ベンチに位置するブドウ畑の土地を取得してきたもの。
畑を自社で管理することによって、隅々まで管理が行き届き最高品質の素晴らしい果実を造り上げているのです。
樽へのこだわり
大規模ワイン生産者の中にはコストをかけずに樽の風味をにつける方法としてオークチップなど採用する場合もあります。しかし、ケンダル・ジャクソンは世界最大規模のシャルドネの樽発酵プログラムを実施しています。この工程には多大な労力が必要ですが、ワインには良質の質感と、より一層複雑さが備わります。
また、発酵や熟成に使用する樽自体にも徹底的こだわります。1991年、フレンチオーク樽の購入先を確保するために、フランスの樽材工場の経営に参画。フランスの樽材ビジネスに参入したアメリカの企業は、後にも先にもジャクソン・ファミリー・ワインズだけなのだそうです。
醸造方法へのこだわり
ケンダルジャクソンは、大きなワイン生産者ですが巨大なタンクで大量に醸造しているわけではありません。1度に醸造できるワインは1樽、25ケースずつ。
ワイナリーで1997年からワインマスターを担うランデイ・ウロム曰く、小さなクラフトワイナリーと同じように、すべてのロットを別々に醸造・管理しているとのこと。もちろん、一つずつ人の手によって管理。それを、1000ロットという膨大な数で行っているのです。
大手だからこそ真剣に取り組むサスティナビリティ
ケンダル・ジャクソンでは、環境問題においても多くの取り組みを実施しています。ブドウ畑とワイナリーはすべて、第三者機関によるサスティナブル認証を受け、生物多様性維持のために、総面積の半分以上を野生のまま残しています。
また、太陽光発電、再生可能エネルギーなど環境への負担が少ないエネルギーの使用や、節水等の省エネルギーにも努めています。
2019年にはスペインのワイナリー、ファミリア・トーレスと共同で、気候変動に対応するためのワイン生産者団体、インターナショナル・ワイナリーズ(IWCA)を設立。2050年までにクライメート・ポジティブ(温室効果ガスの排出量を実質0)を目指す活動も行っています。
ブドウ畑・ワイナリーが受けている認証制度
- カリフォルニア・サステイナブル・ワイングローイング認証(CCSW)
- Sustainability In Practice (SIP)
- LEED
環境への取り組みに対する評価
- 英ドリンクビジネス誌“グリーン・カンパニー・オブ・ザ・イヤー”選出(2013年・2020年)
- カリフォルニア・グリーン・メダル“リーダー賞”受賞(2016年)
- アメリカ合衆国環境保護庁“グリーン・パワー・リーダーシップ賞”受賞(2011年・2016年・2018年)
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