西オーストラリアWestern Australia

スグリの濃厚な果実をかすかな黒鉛や石の風味とシナモンやナツメグのスパイスが繊細に縁取る。力強い果実にコーヒーやカカオ、カルダモンが溶け込み、清らかな酸とミネラルが洗練された長い余韻に導く。無灌漑畑のブドウを２０％全房発酵、フレンチオーク樽で計１８ヶ月間熟成。２０２２年は赤品種にとって温暖で典型的な成熟期の天候となり、タンニンがよく熟し、風味を蓄えた果実が収穫できた。

洋梨や白桃、ライムカードのアロマは純粋に力強く、ヘーゼルナッツやカルダモンの香ばしさとミネラルが優雅に層をなす。ふくらみのある果実を一貫して持続的な酸が支え、スパイスやオークが調和した長い余韻に続く。手摘みブドウをフレンチオーク新樽発酵、澱とともに１１ヶ月間熟成。１９８０年の初ヴィンテージから常に各国で高評価を得る、オーストラリアを代表するシャルドネ。

ライム、ピンクグレープフルーツ、レモンの花、スグリのアロマにカルダモンやコリアンダー シードが複雑で爽快。瑞々しい柑橘、レモンシャーベット、グレープフルーツの活力ある果実を清らかな酸が貫き、余韻まで長く続く。３０％をフレンチオーク小樽で発酵後、澱とともに４ヶ月間熟成。

黒スグリ、ダークチェリーのふくよかな香りに月桂樹やクローブが重なり、ラベンダーや樟脳、赤唐辛子の風味がさらなる複雑さを加える。森の黒い果実にカカオやコーヒー、アニスの風味がしなやかに溶け込み、ミネラリーな余韻が全体を力強くも繊細にまとめる。フレンチオーク小樽（ボルドー産、新樽５０％）で計２２ヶ月間樽熟成。

２０１３年のブランド立ち上げ時から造り続けるワイン。海から２ｋｍの畑はオーガニック＆バイオダイナミック認証畑で豚やガチョウが放牧され、植物が自由に生い茂る。シュナン ブランは樹齢３６年、棚を仕立てず、剪定もしない。ブドウは手摘みしフレンチオーク樽（９０％）とアンフォラ（１０％）で自然発酵、ＭＬＦなし。隔週でバトナージュし、澱とともに１０ヶ月間熟成。無清澄。

桃やネクタリンの香りをグアバやライチが引き立て、ショートブレッド、クロワッサン、ローストナッツが複雑に重なり合う。マロラクティック発酵によるキャラメルや新樽の香ばしい風味が複雑さとなり、適度なボディとコクのある味わい。無灌漑畑の手摘みブドウを全房圧搾、果汁は少し濁りを残した状態で２０℃以下を保ちステンレス槽発酵、フレンチオーク樽（新樽２３％）でＭＬＦ、９ヶ月間熟成。

イチゴやチェリー、プラムのアロマにムスクやタール、スパイスが香ばしく深みがある。赤い果実とダークフルーツの風味を豊かな酸と丸みのあるタンニンが均衡して支え、長い余韻をスモーキーなオークが心地よく彩る。樹齢４３～５０年の手摘みブドウを８％は全房発酵、フレンチオーク樽（新樽１７％）熟成。２０１９年の雹害の影響がブドウ樹に残り、２０２１年も収量は２９％減。

核果にライムや大麦ビスケット、ローストしたカシューナッツが混じるモスウッド シャルドネらしい香り。清冽な果実味と香ばしいオーク、タンニンが均衡し、純粋に優雅。手摘みブドウは全房圧搾、発酵途中でステンレス槽からフレンチオーク小樽に移しＭＬＦ、一度ステンレス槽に戻してブレンドした後、フレンチオーク樽で１６ヶ月間熟成（新樽５４％）。２０２２年は暖かく乾燥し、１９８３年以来の完璧なコンディション。

青から黒の果実に繊細なスパイスが層をなし、スミレの花の香が芳醇。品のあるミディアムフルボディで赤や黒の果実を鮮やかな酸とチョコレートを思わせるタンニンが支え、杉やオーク、スターアニスに彩られた長い余韻に続く。主体となるカベルネは１９６９年と１９７１年に植え付けた古木から手摘み、フレンチオーク小樽（新樽１６％）で３０ヶ月間樽熟成。２０２１年は比較的冷涼。

チェリーチョコ、ブルーベリーにマシュマロやバラの花が鮮やか。タールや杉、オークが複雑に香ばしく、穏やかな酸、骨格のあるタンニンが青い果実を際立たせる。ワイナリーの北１０ｋｍグレンモア ヴィンヤードのボルドーブレンドで、フレンチオーク旧樽で１８ヶ月間熟成。マセラシオン期間が「モスウッド」や「リボン ヴェイル」より短く、快活な味わいで早くからバランスよく楽しめる。

白い花、ネクタリン、花梨、柑橘の鮮やかな香りに濡れた石のミネラルが混じり、ブリオッシュやオークが複雑な香ばしさを加える。爽やかなレモン、メロンの果実に続いてバターを使った焼き菓子の風味が滑らかに舌を覆う。ウィリヤブラップの２つの区画のブドウを涼しい夜間に収穫、フレンチオーク樽発酵、澱とともに８ヶ月間樽熟成（新樽２５－３０％）。２０２３年はＭＬＦせず、２０２４年１月に最良の樽を選んでブレンド。

白や黄色のフローラルなアロマに新鮮なライムやミカン、ハチミツ、ミネラリーな風味が複雑に層をなす。しなやかな酸に貫かれたオレンジやストーンフルーツの果実は豊潤で純粋、繊細な酸がフォーカスの取れた余韻に導く。有機認証の自社畑ブドウを１２－１５℃の低温で４週間かけて発酵、澱とともに最低８ヶ月間熟成。

香り高くバランスに秀でたミディアムボディで、ラズベリーなどの赤い果実をスターアニスや黒コショウのスパイス、鉄鉱石土壌由来のタンニンが複雑に彩る。１９８８年に植え付けた３種類のクローンのシラーズに少量ずつ４品種をブレンドし、フレンチオーク大樽（５００Ｌ）とステンレス槽で１４ヶ月間熟成。

プラムや黒スグリにバラ、イタリアンハーブが複雑に重なる。黒い果実の豊潤な風味を緻密なタンニンが支え、長く滑らかな余韻に続く。フレッシュで繊細、控えめな力強さを持ち合わせ、フランクランド リヴァーの個性と鉄鉱石土壌の畑の特徴が際立つ。１９８８年、最初に開墾した単一畑アイソレーション リッジ ヴィンヤード（有機認証）３つの区画のブドウをフレンチオークパンチョン樽（５００Ｌ）で熟成。

ブラックベリーや木苺に白コショウ、赤い鉄鉱石の砂利や土の香り。軽やかな口当たりとともに完熟した果実の風味が滑らかに舌に広がり、しなやかな酸と豊かに溶け込むエキゾチックなスパイスが切れ目なく長い余韻に導く。鉄鉱石の砂利質が特徴的な有機栽培自社単一畑の特定３区画のブドウを５％全房発酵、３、５００Ｌのフレンチオーク大樽と５００Ｌパンチョン樽で１４ヶ月間熟成。

カシス、レッドカラント、プラム、チョコレートなどが複雑に良く絡み合った典型的カベルネの風味。果実の甘さと細やかで上品なタニン、クリーミーなフレンチオークが喉に広がる。ミディアム ボディだが熟成とともに厚みが出てくる。牛肉や熟したチェダーなどと。

温暖なヴィンテージでカベルネはよく熟し、メルロは例年以上に凝縮し風味豊か。タンニンと酸味のバックボーンがしっかりした長期熟成タイプのワインとなったが、舌触りがソフトなため意外に若いうちからも楽しめる。桑の実、森林、なめし皮、シナモンなどの香り、チョコやアーモンドを思わせるコクのある味わい。フィニッシュにかけてチェリー チョコのような風味が広がる。

柑橘、グアバ、カリンにスパイスやアーモンド、杉の香りが複雑に混じる。ライムの皮やレモンシャーベット、ライチの活力ある果実味が一貫して鮮やかな酸とともに口中を満たし、繊細で品のよい余韻に続く。２０％を樽発酵し、澱とともにステンレス槽で３ヶ月間熟成。樽発酵による穏やかでまとまりのある味わいが心地よい。

オレンジの花と梨やグアバの快活なアロマにシナモンやキャラメル、オークが香ばしく複雑。なめらかな質感でほどよいボディがあり、長い余韻にかすかなタンニンとかオークのニュアンスが伴う。ブドウは手摘みし、一次発酵後マロラクティック発酵、フレンチオーク樽で９ヶ月間熟成。

セミヨンらしいイチジク、りんご、レモンのアロマに梨や桃、マッシュルームとモルトビスケットの複雑な香り。洋梨や青りんご、柑橘の明るい果実をフレッシュな酸と適度なタンニンの収斂性が引き締め、長く滑らかな余韻に続く。１９７３年に植え付けた自社畑無灌漑栽培ブドウは手摘みし、全房圧搾、ステンレス槽熟成。