ハーラン エステートHarlan Estate
ワイン通なら垂涎のカルトワイン
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カルト・ワインの言葉とともに『ハーラン』の名も多く見聞きするようになりました。しかしその姿に接し、『ハーラン』とはなにかを知る人はごく少数に限られます。以下にそのプロフィールを紹介します。
オーナーの"ウィリアム・ハーラン"――1940年生まれ――はカリフォルニア大バークレー校で学んでいた1950年代後半、ナパをたびたび訪れ、広々と緑がうねる牧歌的風景に魅せられ、その地でのワインづくりの思いが芽生えるようになりました。
しかし卒業後ワイン関係の仕事に就いたわけではなく、事業としてはゴルフ場開発、ホテル経営等を手掛ける不動産デヴェロッパーとして、大きな成功をおさめました。
これを機に、以前から抱いていた、"世界でトップ・クラスのワインを自らの手でつくりあげる"という夢を実現するため、その一歩を踏み出し、1980年代半ばからぶどう畑用の土地の購入を始めました――現在ではおよそ100ヘクタールにまで広がりました――。それらはナパの中心地帯ともいうべきオークヴィルの西に位置する丘陵――すそ野には有名なマーサズ・ヴィンヤードやト・カロンがあります――にあり、そのなかの標高100~180メートル付近、約15ヘクタールほどのかなりの傾斜地にぶどうは植えられています。その3分の2がカベルネソーヴィニヨン、残りがメルロとカベルネフランそれにごく少量のプティヴェルドとなっています。
ぶどう栽培とワインづくりを担当しているのは"ロバート・レヴィ"です。カリフォルニア大デイヴィス校を出た後いくつかのワイナリーを経て、1980年代前半、ウィリアム・ハーランも出資していた『メリーヴェル』のワイン・メーカーとなりますが、ハーランがメリーヴェルを売却する1998年まで、ハーランとメリーヴェル、ふたつのワイン・メーカーを兼務していました。同時にボルドーの有名なワイン・コンサルタント、"ミシェル・ロラン"もハーランの最初期から参画しています。
ほとんど黒に近い色調でパワー溢れる濃厚なワインでありながら、たいへん柔らかなタンニンが滑らかさを付与し、しっかりした酸が凝縮感に富みながらも優雅さを感じさせる、これこそがハーランをハーランたらしめている点といえましょう。それは畑での、ぶどうの成分の凝縮をねらっての徹底した収量の抑制、加えて糖分を上げるためだけではなく、タンニンを熟させるための遅い収穫、という2点からもたらされます。収穫されたぶどうは除梗された後、多くの人手により厳しい選果を経て発酵タンクにおくられますが、そのタンクはステンレスとオークを併用しています。当然ヴィンテージ毎に異なるとはいえ、高い温度で1ヵ月以上におよぶ発酵というのが基本のスタイルです。
90年ヴィンテージが最初のリリースとなったハーランですが、発表と同時に一大センセーションを巻き起こし、その後もパーカーが94年と97年、そして01年、02年、07年の5回、100点 満点を献上するなど、瞬く間にカリフォルニア・ワインの最高峰に駆け上りました。95年ヴィンテージからはセカンド・ラベルのメイデンの生産を開始、97年にはワイナリーも完成――それまでのワインはメリーヴェルで醸造――しました。また新たに99年ヴィンテージからは、ハーランとは別にボンドの名のもと、メルバリーとヴェシーナ――2001年ヴィンテージからはこれにセント・エデンという銘柄も加わります――、2種の赤をリリースと、大きな躍進 を続けるハーランであります。
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