ハイランズHighlands
ナパヴァレーにおけるパイオニア
今日ナパヴァレーはブドウ栽培地として広く知られていますが、ハイランズワイナリーの所有者であるポール・セガス氏とデイブ・コフラン氏が1970年代に広がりを見せたブドウ栽培に乗り出した頃はまだリスクの高い未知のものでした。
ナパヴァレーにおいてこの二人が今まで成し遂げた功績はナパヴァレーのブドウ栽培や生産者のコミュニティでもパイオニアとして広く知られています。
デイブは1967年にエノロジスト、ワインメーカーとしてのキャリアをスタート、1984年には著名なシルバー・オークのジェネラルマネージャーとして迎えられました。デイブはシルバー・オークがまだ古い牛舎をワイナリーとして使っていた頃から良く知っています。シルバー・オークでは当初、平らな土地からのブドウを使っていたのですが、その後、高地の畑から取れたブドウの素晴らしさを発見、この経験がハイランズワイナリーのワイン造りでも生かされています。ハイランズのカベルネに使われているブラック・シアーズと呼ばれるヴィンヤードはナパヴァレーでも極めて高地にあり、有機栽培でブドウを作っています。
一方、IBMで活躍していたポールは1973年にナパやソノマのまだプラムやウォールナッツが植えてある畑を購入、全く経験はなかったのですが、ブドウに植え替えてブドウ栽培を始めました。その後、UCデイヴィスに通いながら技術を習得しブドウ栽培者のネットワーク作りをしました。ほどなく彼の畑のブドウはシャトーモンテリーナ、ロバート・モンダヴィ、ジョセフ・フェルプス、ドメーヌ・シャンドン、マムなどの有名なワイナリーで使われるようになりました。このような繋がりからポールは多くのワイナリー創設者たちと親しくなり、知識を共有する機会を得たのです。
ポールは2000年にフリーマーク・アビー・ワイナリーのオーナーを通じ、ワインメーカー、ブルース・スコットランドと出会いました。彼はハウエルマウンテンのブドウを使ってワインを造っていました。このワインはフリーマーク・アビーとのパートナーシップという形で独立した別のブランド名、ハイランズワイナリーという名前で上級クラスのワインとして紹介されました。
2005年、ポールはこのブランドのオーナーとなり、共同経営者としてシルバー・オークを引退したデイブを迎えハイランズワイナリーとして独自の道を歩き出しました。ナパでの長いブドウ栽培、ワイン造りの経験を生かし、新生ハイランズワイナリーが始動したのです。ハイランズワイナリーではナパの自社畑およびハウエルマウンテンの高地から取れた上質のブドウを使い赤ワインにフォーカスしたワイン造りをしています。