フランシス フォード コッポラ ワイナリーFrancis Ford Coppola Winery
フランシス フォード コッポラ ワイナリー早わかりポイント
- アカデミー賞受賞6回の名映画監督フランシス・フォード・コッポラ設立のワイナリー
- 2003年ワイン スペクテイター誌功労賞を受賞するほどのワイン愛
- ワインに込められるのは映画・ワインを愛するコッポラ監督のオリジナルストーリー
- フラッグシップは全米11ドル~15ドル部門売上トップ3のダイヤモンド・コレクション・シリーズ
- ダイヤモンド・コレクション・クラレットは全米15ドル以上カベルネソーヴィニヨン部門売上トップ3
映画監督コッポラの“好き”を詰め込んだ全米人気ワイナリー
フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーはカリフォルニア州ソノマ・カウンティのガイザーヴィルに位置するワイナリー。
その名前からわかるように『ゴッドファーザー』や『地獄の黙示録』で有名な映画監督フランシス・フォード・コッポラ監督が設立したワイナリーです。
コッポラ監督が生涯にわたって情熱を注いでいるのは映画製作。ですが、それに次いでワイン造りにも心酔しており、有に30年以上ワインビジネスに携わっています。
フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーは、「全てのシーンに寄り添い、飲む人の人生に喜びをもたらすワインを届けたい」という想いから立ち上げられました。
普段飲み用のデイリーワインからプレミアムワインまで、映画とワインを愛するコッポラ監督らしく人生の様々なシーンに寄り添うワインを取り揃えています。
中でもフラッグシップのダイヤモンド・コレクション・シリーズは、アメリカにおける11ドル~15ドル部門の販売金額トップ3を誇り、本国アメリカで多くの人々に愛されているワインです。
※IRI調べ“US Multi-Outlet + Convenience, 52 weeks ending11/6/22
2021年、フランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーはアメリカのワイングループ大手のデリカート・ファミリーの一員に。しかしながら、コッポラ監督はデリカート・ファミリー取締役に就任するためワイナリーとの関係性は変わらず、長年ワイン造りを担ってきたチーフ・ワインメーカーも続投しています。
大手傘下となったこれからも、今後の展開が楽しみなワイナリーです。
映画監督がワインビジネスに進むきっかけ
イタリアにルーツを持つコッポラ監督には、ワイン造りに対する特別な感情がありました。
コッポラ家にとってワイン造りは生活の一部でした。それは数世代前のイタリア時代からアメリカ移住後も変わらず、コッポラ監督の祖父アゴスティーノはニューヨークの自宅の地下で自家製のコンクリート発酵槽を使って日常消費用ワインを造っていたといいます。
コッポラ監督が、ワインビジネスに深く関わることになったのは1975年。
映画『ゴッドファーザー』で成功を収めたコッポラ監督は、プライベート用に少しばかりワインが造れるような別荘を探していました。そのとき見つけたのがグスタフ・ニーバム氏の大邸宅でした。
グスタフ・ニーバム邸といえば、ナパの伝説的ワイナリー“イングルヌック・エステート”として名を馳せた場所。当時のイングルヌックは、経済的事情からその輝きを失っていましたが、趣味のワイン造りで終わらせるにはもったいないこの場所で、コッポラ監督は本格的にワインメイキングに携わるようになるのです。
ちなみに、当初はイングルヌックの一部のぶどう畑だけを購入したコッポラ監督でしたが、数十年かけてすべての地所と商標権を取得。現在では、オーパス・ワンやドミナスなどと並ぶラグジュアリーワイナリーとして再建を果たしています。
コッポラ監督の映画とワインへの想いが詰まった夢のワイナリー設立
そんなコッポラ監督がソノマ・カウンティにオープンしたのがフランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーです。2006年にソノマ・カウンティのシャトー・スーヴェランの土地を購入したことから、コッポラ氏の新プロジェクトが始まりました。
この場所は「人生」をテーマにした、大人から子供まで楽しめる”ワインワンダーランド”というコッポラ監督の構想をもとに改装を加え、2010年にフランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーとしてスタートしました。
ここは、コペンハーゲンのチボリ公園をお手本に、テイスティングルーム、レストラン、プールなど家族で楽しめるテーマパークのような場所。
当然ながら、そこにはコッポラ監督の作品に関するギャラリーも併設されており、『ゴッドファーザー』のヴィトー・コルレオーネの机や、『タッカー/男と夢』で使用された1948年製のタッカー・セダンの復元、さらにはオスカー像まで展示されています。
現在では100以上の受賞歴を誇る、ソノマ・カウンティで訪問者最多の人気ワイナリーとなっています。
フランシス・コッポラ・ワイナリーに対する評価とこれから
フランシス・コッポラ・ワイナリーは観光ワイナリーとしての一面も持ち合わせていますが、手掛けるワインにはしっかりとした実力が備わっています。
フラッグシップシリーズのダイヤモンド・コレクションは、米国内スーパープレミアムブランド部門(11ドル~15ドル)売上Top3。ダイヤモンド・コレクション・クラレットは、米国内15ドル以上カベルネソーヴィニヨン部門で販売金額Top3の人気を誇っています。
※IRI調べ“US Multi-Outlet + Convenience, 52 weeks ending11/6/22
また、ワイナリー自体も2017年にサンフランシスコ・インターナショナル・ワイン・コンペティションにおいて、ワイナリー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
2017年、第89回アカデミー賞授賞式にてディレクターズ・カット・リミテッド・エディションがオフィシャルワインに選ばれ、2022年までアカデミー賞関連のイベントでコッポラのワインが振る舞われました。
そして2021年、フランシス・コッポラ・ワイナリーは、アメリカのワイングループ大手のデリカート・ファミリーの一員に。しかしながら、コッポラ監督はデリカート・ファミリー取締役に就任、長年ワイン造りを担ってきたチーフ・ワインメーカーも続投しています。大手傘下となったこれからも、ワイン造りに対するチャレンジを忘れず前進し続けるでしょう。
ワイン造りを通して未来のためにでできること
ワイナリーではコッポラ監督の「今よりも良い地球環境を後世に残したい」という想いから、環境に配慮したワイン造りを実施しています。
取り組み事例
- 再生可能エネルギー利用の割合を、使用するエネルギーの36%に
- 灌漑にリサイクル/リユースされた水を利用するなど、畑での水資源を効率化
- 生物多様性保持のためにバードハウス・養蜂箱・被覆作物を活用
- ロシアン・リヴァー流域における生態系を保護するための土壌改善
- 150を超える栽培農家と長期的な関係を築き、サステナブル認証取得を支援
その結果、2012年にフランシス・コッポラ・ワイナリーはカリフォルニア・サステナブル・ワイングローイング・アライアンスのサステナブル認証(CCSW)取得。2017年「持続可能型ワイン生産リーダーシップ・グリーン・メダル」を受賞しています。
また、2019年にはワイナリーとして100%サステナブル認証を取得。この取り組みを継続しています。
フランシス・コッポラ・ワイナリーのラインナップ
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ロッソ&ビアンコ
イタリアにルーツを持つコッポラが子供の頃、家族の食卓に登っていた様なワインをイメージして造られたデイリーワインシリーズ。普段の食事と合わせても、そのままでも楽しむことのできるワインです。 -
ダイヤモンド コレクション
カリフォルニアのワインメイキングをクラシックに表現したフラッグシップシリーズ。なかでもボルドースタイルのブレンドで造るクラレットは、品種・畑・土壌の多様性を表した深みのある味わいで、同シリーズのシグネチャーワインです。 -
ソフィア
コッポラ監督が愛娘ソフィアの結婚祝いに造ったスパークリング・ワインが始まり。スパークリング・ワインのラベルには、父フランシスが、自由奔放で且つ魅惑的な魅力を持つソフィアを表現した数々の形容詞が書き連ねてあり、父愛情がたっぷり詰まっています。 -
エレノア
長年に渡りコッポラ監督を公私ともに支えてきた妻のエレノアを称え、結婚50年を記念して造られたワイン。ラベルはテキスタイル好きのエレノア氏がデザインしたもので、彼女のお気に入りであるアール・デコ調の花模様のデザインには、ワイン、アート、テキスタイルへの情熱が表現されています。 -
アルキメデス
数学の天才として知られるアルキメデス同様、数学や機械力学が得意だったコッポラの叔父アルキメデスの名を冠したワイン。毎年収穫される最高のカベルネのロットを使用し、数量限定のワインを造り上げました。 -
ディレクターズ カット
「ディレクターズ・カット」とは映画監督が自分の表現したい形に自ら編集した映像のこと。このブランドにおけるディレクターズ・カット・シリーズでは、ワインメーカーがソノマという産地の特性を、自らが考える最高の方法で品種ごとに表現しています。ラベルは、映画の起源とも言えるゾーエトロープからデザインされたもの。ワインも映画もカリフォルニアが発信したアートであると言う想いが込められたワインです。
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