コングスガードKongsgaard
カリフォルニアシャルドネの5本指とも言われる名手
カリフォルニア・シャルドネ5本指と言えば、マーカッシン、キスラー、ピーター・マイケル、オーベールそしてコングスガードと言われているように、コングスガードの最高級シャルドネ「ザ・ジャッジ」は自社畑から造られるマニア垂涎の逸品です。
コングスガードの歴史
ジョン・コングスガードが、若かりし日に目指したクラッシック音楽家としての将来を断念し、ナパ・ヴァレーに5世代続く稼業である土地に根差した農業、造園業、岩切り出し業を家族と共に継いでいくことを妻・マギーと共に決断したのが1970年代のことでした。
その当時隣人であった伝説の人アンドレ・チェリチェフ氏から「岩だらけで、遮るものもない丘の上、強い風が通るこの土地から、絶対無二のものが出来る」とのアドバイスを受けた影響もあり、1975年には、ナパ市街の東に位置し2004年にナパ・ヴァレーのサブ・アペラシオンに認定されたCoombsville/クームスヴィル、アルタ・ハイツの山頂にある、祖父が岩を切り出し販売する稼業を行っていた土地を開墾し、白品種の葡萄を植樹しました。
その畑は、20年以上に渡りナパの高等裁判所の判事であった父に敬意を表し『ザ・ジャッジ ヴィンヤード』と名付けられ、ここからコングスガードの伝説のワインが生み出されています。
この畑の葡萄は、コングスガードを1996年に興すまではニュートン・ワイナリーで使われ、同じくニュートン・ワイナリーでワインメーカーをしていたジョン・コングスガードを「カリフォルニア最高峰のノン・フィルター・シャルドネの造り手」として世に知らしめることにも一役買いました。
コングスガードは、1996年に設立されるやいなや、カリフォルニア・シャルドネの名手として高い評価を受けています。
コングスガードのワイン
ジョン・コングスガードは多くのワイナリーでワインメーカーを務め、多くの若いワインメーカーを育て上げ、現在はコングスガードに専念し、息子のアレックスと共に、もう一つの自社畑・特徴あるアトラス・ピークの急峻な斜面と山中の岩をくり抜いた非常に冷涼なセラーでこだわりのワインを造り続けています。
オーナー・ジョン・コングスガードの造るワインは、選び抜いたベストの区画から、極端なまでの低収量、天然酵母のみを使い、低温のセラーで長い時間をかけて醗酵を待ちます。ノン・フィルター、ノン・ファイニング(人工的な清澄作業をしない)。
コングスガードのワイン造りは、今では当たり前のように行われている最新鋭の化学設備で行うのではなく、ほぼ手作業。眼鏡にかなう葡萄が出来なければそのワインを造りません。満足の行くクオリティーでなければ年により生産量も極端に変わります。
自然によると言うよりも、ジョン・コングスガードのフィルターによりワインは造られていく。その厳しさが多くの信望者を集める由縁でもあります。