ソノマ特集

ソノマのワインって?
『ソノマ』は、ピノノワール、シャルドネの銘醸地として名を馳せるカリフォルニア州北部のカウンティ(郡)。ナパに次ぐ人気を誇るプレミアムワインの産地です。
東西83Km、南北75Km ナパの2倍以上の広大な面積でありながら、ワイン生産量はカリフォルニアワイン全体のわずか6%ほど。 生産者の約8割は、100エーカー以下の畑を所有する小規模ブティックワイナリーです。
バラエティ豊かなテロワールを活かして造られるソノマのワインは、ブドウ品種や味わいの多様性が最大の魅力となっています。
また1857年にカリフォルニア初の商業エステートワイナリー『ブエナヴィスタ・ワイナリー』が設立されたのもソノマであり、カリフォルニアワインの発展に大きく貢献したことで知られています。
濃厚な味わいのワインばかりが人気を博した頃から、時代は大きく変化しました。このページでは、
エレガントなカリフォルニアワインを牽引する“ソノマのいま”にフォーカスし、ソノマワインの特色、ソノマ内のAVA、おすすめのソノマワインなどをご紹介します。
※AVA(American Viticultural Areas):アメリカ政府が認定するブドウの栽培地域分類。
目次
ソノマワイン3つの特色
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食事に寄り添うバランスのよさ
ソノマワインは果実味・酸味・タンニンのバランスがよく、エレガントであり若いうちからも楽しめるワインです。
今日のニーズにフィットした料理を引き立てる味わいで、なおかつリッチさも感じられる…そんなソノマワインは、長年のカリフォルニアワインファンを虜にし、カリフォルニアワインには馴染みがない方からも絶大な支持を得ています。
歴史あるオーガニック農業
良質な土壌づくりには長い年月が必要です。元々 田舎町であったソノマはオーガニック農業がいち早く始まった場所で、その歴史は古くなんと1960年代後半からと言われています。 ソノマワインにおいても、2014年のソノマ郡ワイン葡萄栽培委員会にて「2019年を目処としたカウンティ内全ブドウ畑のサステイナブル認証取得※」が掲げられ、2018年時点で既に89%が認証を受けています。
ソノマコーストの中心都市ヒールスバーグは『シングル・スレッド』や『マドローナ・マナー』などの ミシュラン星付きレストランをはじめ、著名店が軒を連ねる“美食の街”として知られています。 そして、この“美食の街”を支えるのは、近郊で育てられたオーガニック野菜と手間暇かけて造られる高品質なソノマワインに他なりません。
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多種多様な気候と土壌、ブドウ品種
ソノマには実に33種類もの土壌型があると言われており、土壌の種類は1カウンティだけでフランス全土を上回ります。
またソノマワインの代表品種であるピノノワール、シャルドネを合わせた栽培量は全体の約半分を占めています。多彩なテロワールのもと、他にも60種類以上のブドウ品種が栽培されておりバラエティが豊かです。
環境負荷を与えず、農薬や肥料を極力使わない栽培方法。ブドウの品質向上はもちろん、生態系や野生動物の保護活動および、従業員や近隣住民へも配慮した包括的な農法のこと。
ソノマの多彩なテロワールに欠かせない海霧の存在
- 太平洋からの冷気によって霧が発生します。
- 太平洋からの冷気によって霧が発生します。
- カウンティ全体が、すっぽりと霧に覆われます。
- カウンティ全体が、すっぽりと霧に覆われます。
- 完全に霧が晴れ、気温も上昇します。
- 完全に霧が晴れ、気温も上昇します。
ソノマのテロワールに多大な影響をもたらすのが海霧です。朝夕はサンフランシスコ湾から冷風が吹いて霧が発生し、 昼前には霧が晴れ高温になります。1日の中の気温差が非常に大きくなることで凝縮した果実が得られるのです。
また、カリフォルニアは収穫時期にほとんど雨が降らない地中海性気候。 寒暖差と恵まれた天候により安定した高品質のブドウが育まれています。
ソノマ 18のAVA・主要AVAの特徴
ブドウ畑の標高だけでなく海霧が気候に大きな影響をもたらし、土壌の種類に富むソノマ。ここではエリアごとに色分けし、主要AVAの特徴をお話しします。

- エリア
- 説明・代表的な品種
- 太平洋側
- 冷たい海風が吹き、冷涼で湿度が高い。ピノノワール、シャルドネ等
- 内陸地域
- 標高が高く日照量に恵まれている。カベルネソーヴィニヨン、ジンファンデル等
ソノマの主要AVA
最も冷涼な太平洋側
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フォート・ロス・シーヴュー新設予定のAVA「ウエスト・ソノマ・コースト」の典型的なテロワールをもつ太平洋側の山脈にあるエリア。標高の高さがもたらす2つのメリットとして、昼夜の寒暖差と水捌けのよさがあります。エレガントで凝縮された果実が実り、旨味が乗ったワインが造られるフォート・ロス・シーヴューでは、ピノノワール、シャルドネに加え、近年はシラーの評価も上々です。
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ペタルマ・ギャップ2017年に新設されたAVA。ソノマ南部の内陸にありながら、海岸山脈が途切れているエリアのため、霧と冷たい海風が吹き続ける特徴的な地形を持っています。ブドウの果皮は厚くなり、凝縮感が強く濃い色調の果実が収穫されます。
中間地域
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ロシアン・リヴァー・ヴァレー曲がりくねった河川沿いに個性豊かなワイナリーが並びます。面積の大きなAVAで、エリア内を流れる川を隔て気温が異なります。ロシアン・リヴァーよりも北は温暖。南は比較的冷涼です。ペタルマ・ギャップに隣接した南西側は冷たい海風が通り抜けるため特に冷涼で、良質なピノノワール、シャルドネが造られています。
温暖な内陸地域
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ドライ・クリーク・ヴァレーロシアン・リヴァーの西側に流れる支流ドライ・クリーク沿いにある狭い平野で、夏はかなり温暖。かつての景観がイタリア・トスカーナに似ていたことから、多くのイタリア系移民がワイナリーを構えました。凝縮感のあるジンファンデルで名の知れた産地です。
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アレキサンダー・ヴァレー主にロシアン・リヴァーの東側に位置する広大な平野のエリアで、ブドウ畑が最も密集しています。マヤカマス山脈に近く、日照時間も長いため温暖。川沿い特有の水捌けのよい沖積地質から、カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルロ等のボルドー系品種が多く栽培されています。
▼その他AVA
- 広域AVA
- ソノマ・コースト
- ノーザン・ソノマ
- ソノマ・ヴァレー
- ロシアン・リヴァー・ヴァレーのサブAVA
- グリーン・ヴァレー
※ペタルマ・ギャップ側の特に冷涼なエリア
- その他
- ロックパイル
- パイン・マウンテン・クローヴァーデール・ピーク
- ナイツ・ヴァレー
- チョーク・ヒル
- ベネット・ヴァレー
- ソノマ・マウンテン
- ムーン・マウンテン
- ファウンテン・グローヴ
- カーネロス
目が離せない!ソノマワインの“いま”
魅力たっぷりソノマワインの注目したいポイントは…?

新設予定のAVA
『ウエスト・ソノマ・コースト』
ソノマの中で特に旬な産地は、新設予定のAVA『ウエスト・ソノマ・コースト』です。
西ソノマ・コースト太平洋側の山岳地帯にて、霧の影響を大きく受けて生まれるユニークなワインに、いま世界から熱い視線が集まっています。

進化を続けるカリフォルニアらしいエレガンス
濃厚な味わいのカリフォルニアワインばかりが人気を博した時代を変えたのは、テロワールの表現という信念を貫いた醸造家。そして素材の味わいを活かした料理に合うワインを探し求める料理人やソムリエでした。
サンフランシスコ・クロニクル紙でライターを務めた人気ジャーナリスト、ジョン・ボネ氏は、このようなテロワール重視の生産者にスポットライトを当てた著書『THE NEW CALIFORNIA WINE』を出版。ソノマのワイナリーも多数取り上げられ、新しいカリフォルニアワインの風潮が国際的に知られるキッカケとなりました。
『ニュー・カリフォルニアワイン』のコンセプトとは、エレガントで長期熟成可能なワイン。 テロワールを重視し、旧世界の技術を尊重しつつも決して模造品ではない、カリフォルニアらしい太陽の恵みを感じるワイン。 そして、わたしたち一般の愛好家にも手が届く価格帯のワインであることです!
もちろん、重厚でリッチなスタイルが全て切り変わってしまうことはありません。エレガント志向の流れが加わったことによって カリフォルニアワインはより広いシーンで楽しめる時代を迎えており、日本のおうちごはんにぴったりなソノマワインも続々と生まれています。
ワッシーズのおすすめソノマワイン
ブドウ栽培の極限!海岸沿いの険しい山中、霧の到達点よりも高い位置に拓かれたハーシュの畑は1日を通して寒冷で、天気の移り変わりも激しいエリアです。低温でゆっくり成熟することで、酸を保ったまま豊かなフレーバーが育まれていきます。
間違いなく、エレガントなカリフォルニア・ピノノワールを牽引する生産者のひとつ。ハーシュのワインは「透明感・複雑さ・凝縮感」を併せ持ち、唯一無二の輝きを放ち続けています。
5,000円以内のお値打ちソノマワイン
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ウィリアムズ セリエム出身の若手醸造家3人組が造る新世代のスターワイン。 厳選した果実を活かし、純粋にピノの美味しさを追求しています。 彼らの魅力に心を掴まれた専門家は多くヴィノスのアントニオ・ガッローニ氏もお気に入りのワイナリーだと公言しています。
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スパークリングが大人気の『J』は泡のないワインも上質なのでぜひご注目いただきたいところ!新樽の香り豊かなシャルドネは、クリーミーなアタックに始まり、中盤にはキリッとした酸が現れます。そして最後は丸みのある余韻へ…移りゆく味わいの変化に魅了されます。
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中村 倫久さんが造るワインに一貫するコンセプトは“繊細さ”大吟醸をイメージしたこちらの白ワインには、わずかにゲヴュルツトラミネールがブレンドされており、華やかさを与えています。フルーティーかつ洗練された味わいは、日本料理にも寄り添います。
10,000円以内のとっておきソノマワイン
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2018年時点で『シュレーダー』をはじめ約40のワイナリーに携わるスター醸造家!引く手あまたの彼が造る自身のブランドです。「おいしいですよ♪」という説明ではいけないと分かっていても、つい口を衝いて出てしまう…スタッフも唸る間違いない造り手!
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シャルドネ王『キスラー』御用達の畑、ダットンランチ当主が自ら造るワイン。ウォーカー ヒルは、樹齢30年以上のウェンテ・クローンの畑です。基本的にワイナリーでのみ販売される銘柄のため、市場に出ることは極めて少ない貴重な1本。
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ふわっと心が明るくなるような癒し系の味わい。春がきたらご紹介しようとずっと心に決めていました♪ピゾーニのワインメーカーと、最も才能ある米国若手の一人と名高い女性醸造家のご夫妻がソーヴィニヨンブランにこだわって造るブランドです。ワインスペクテイター:92点
一度は飲みたい!珠玉のソノマワイン
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パーカーポイント90点超えの常連であり、神の手を持つ男と讃えられる醸造家 アンディ・スミスさんのワイン。自社畑とオクシデンタル ロードのブレンドから成るフィンは、さまざまな香りと味わいが重なる万華鏡のようなワインだと彼は語っています。ワインアドヴォケイト:95+点 ワインスペクテイター:92点
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日本初入荷のシャルドネ!フォート ロス シーヴューの自社畑は、あのヘレン・ターリー女史が自ら造るマーカッシン・ヴィンヤードを見下ろす位置に拓かれています。 英語の“Boar”とフランス語の“Marcassin”は、ともに猪のこと。「猪を眺望する」というワイナリー名に込めた自信のほどが窺える逸品です。ジェブ・ダナック:95点
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ソノマで活躍する日本人の中で、先駆者のおひとりである私市友宏さんが、奥さまとともに育む手作りのワイン『マボロシ』
私市さん絶賛の果実が手に入ったことで、今回新たに誕生したのはシラーです!生産量は63ケースと少ない、まさに幻のワインです。