ナパヴァレー南部の冷涼地ロスカーネロス地区のゲヴュルツトラミネールから造られるオレンジ・ワインです。
このワインは完全に辛口まで発酵させたので、ワインに残糖は残っていません。しかし、香りはみかんやグアバ、ライチ、パッションフルーツの甘い芳香が際立ちます。フレッシュでクリーンな味わいは、ミディアムボディで酸味とのバランスが良く、トロピカルフルーツの香りが印象的です。
このワインのオレンジ色は、ゲヴュルツトラミネール種の発酵中に行われるスキンコンタクトとスキンマセラシオンに由来しています。(赤ワインに色とタンニンを与え、その風味に深みを与えるのと同じプロセスです。)
ゲヴュルツトラミネールは、16世紀からドイツで成功を収めた品種で、直訳すると「スパイスのトラミネール」または「香水のトラミネール」という意味です。今日、ゲヴュルツトラミネールは希少である以上に、非常にユニークな品種であり、カーネロスの湾岸の畑のような冷涼な気候で育ちます。花やトロピカルなフレーバーとスパイスの風味が特徴です。
アメリカ農務省によるオーガニック認証制度USDAの認定をうけたオーガニック畑で収穫したブドウがつかわれています。エッグ型コンクリートタンクで8か月熟成しています。無濾過。アルコール度数12.5%。
■ザ・ヴァイスについて
ザ・ヴァイスは、ナパ ヴァレーの高品質なワインを小ロットで造っているブランドです。オーナーであり、チーフワインメーカーのマレック・アマローニは、16歳で高校を卒業し、医学部へ進んだ天才です。このまま医者になってもいいのか悩んだ結果、17歳の時に大学をやめニューヨークに渡ります。
ニューヨークでは、レストランで働き始め、苦労をしつつも21歳前に高級レストランでワインバイヤーの業務、21歳でディアジオ・モエ・ヘネシーで営業をする事になりました。その後ディアジオ・モエ・ヘネシーでトップクラスの営業マンとして働きながら、こっそりワインの輸入を副業し、世界の様々なワインに触れ、自分自身が個人的に好きなワインはカリフォルニアのナパワインであることに気付きます。
マレック・アマローニは26歳。ワイン業界の全ての仕事を行ったと思っていましたが、唯一まだやった事がないのがワイン造りの仕事でした。その頃、週末はニューヨークからナパに赴くようになり、ナパとのつながりをどんどん深めていきます。そんな生活を続けるうちに、どうすればワインを造る事が出来るのかを考え始めるようになりました。
最初のヴィンテージは2013年のシャルドネでした。2013年はこの1種類だけ、14年も1種類、15年と16年は3種類、17年は10種類以上、18年は15種類以上造りました。それから、どんどん生産量も増えていき、現在、ザ・ヴァイスはナパのトップ生産者の15%に入るほどに成長しています。