このワインは、オーナーでありチーフワインメーカーのマレック・アマローニの母で、生涯シャルドネをこよなく愛するエリースに捧げることをイメージしており、ワインラベルに副題「Elise's Batch」と記載されています。
レモンカード、ハニーデューメロン(果皮が乳白色のノーネットメロン)、洋ナシ、スパイスなど幅広いアロマ。ミディアム・ボディで、ミネラルの風味から始まり、たっぷりとしたローストアーモンドとマカデミア・ナッツのフレーバーが持続し、広がりを見せます。非常にフレッシュで高揚感のある酸をもち、長い余韻の間には繊細でエレガントな味わいが続きます。
畑は、ソノマ/ロシアン・リヴァー・ヴァレーのラグナリッジ地区にあるヒルサイド、標高91mのにある有機農法のブドウ畑。ゴールドリッジ土壌で、主に太平洋の影響を受けたマイクロ・クライメイト(微小気候)。日中は霧が多く発生します。
手摘みで収穫し、日の出前にクラッシュパッド(ブドウ破砕所)に運び入れました。除梗後、優しくプレスし、天然酵母による発酵。ワインの35%は樽でマロラクティック発酵を行いました。残りは、ステンレスタンクで温度管理しながら発酵させ、発酵終了後すぐに澱引き。その後、フレンチオーク樽(新樽35%)に移し、瓶詰めまで9ヶ月間熟成させました。アルコール度数13.9%。
■ザ・ヴァイスについて
ザ・ヴァイスは、ナパ ヴァレーの高品質なワインを小ロットで造っているブランドです。オーナーであり、チーフワインメーカーのマレック・アマローニは、16歳で高校を卒業し、医学部へ進んだ天才です。このまま医者になってもいいのか悩んだ結果、17歳の時に大学をやめニューヨークに渡ります。
ニューヨークでは、レストランで働き始め、苦労をしつつも21歳前に高級レストランでワインバイヤーの業務、21歳でディアジオ・モエ・ヘネシーで営業をする事になりました。その後ディアジオ・モエ・ヘネシーでトップクラスの営業マンとして働きながら、こっそりワインの輸入を副業し、世界の様々なワインに触れ、自分自身が個人的に好きなワインはカリフォルニアのナパワインであることに気付きます。
マレック・アマローニは26歳。ワイン業界の全ての仕事を行ったと思っていましたが、唯一まだやった事がないのがワイン造りの仕事でした。その頃、週末はニューヨークからナパに赴くようになり、ナパとのつながりをどんどん深めていきます。そんな生活を続けるうちに、どうすればワインを造る事が出来るのかを考え始めるようになりました。
最初のヴィンテージは2013年のシャルドネでした。2013年はこの1種類だけ、14年も1種類、15年と16年は3種類、17年は10種類以上、18年は15種類以上造りました。それから、どんどん生産量も増えていき、現在、ザ・ヴァイスはナパのトップ生産者の15%に入るほどに成長しています。